ペンギン・ハイウェイ

 

『ペンギン・ハイウェイ』は公開初日、TOHOシネマズ上野で。

 

http://penguin-highway.com/

 

小さな頃にあまり観なかったせいかアニメとの距離感は縮まる気配がないけれど、これからの私にとって、夏といえば?→『ペンギン・ハイウェイ』!と自動的に連想しそうなアニメとの出会いだった。酷暑の今年、どんどん暑くなる日本の夏にうんざりしながら、幼かった頃の夏…今より気温も数度低く、永遠に終わらなさそうな長い夏休みがあり、母が作って冷やした大量のみつ豆、お祭り、夏草の匂い…を思い出し、大人になった私は、もうあんな夏を過ごすことはないのだろう、とふと考えたことを思い出した。そんな映画だった。

 

そしてペンギン!これまで観たあらゆる映画の中で、最も大量のペンギンがスクリーンに溢れる。

 

お姉さんが投げたコーラの缶がペンギン化する実験!実験自体がもう魅力的、ボテッと地面に落ちたペンギンの姿が可愛い。私もコーラ缶投げてペンギンを生産したい。

 

 

あと、こういう普通の民家の庭を横切るペンギンの描写、私がしょっちゅうしている「もし日常にペンギンがいたら…」妄想の完全アニメ化って感じで、夢みたい!

 

 

そんなこんなで、ふぁぁぁぁぁ…ペンギン…たくさん…(うっとり)と、ペンギン熱にうかされた私に、友達が「映画どうだった?」と聞いたので、「もうもうペンギン大行進、ペンギン大集会、ペンギン大洪水、ペンギン大運動会映画で最高!」と答えたら、「……。」と困惑の表情をされたので、気をとりなおしてペンギンを頭の隅に追いやり、

 

「ペンギン以外の感想としては、上野の科学博物館で熱心にメモをとったり、夏休み子ども科学電話相談に電話をかけて理知的な口調で質問するような男の子・アオヤマくんが主人公で、アオヤマくんが想いを寄せるお姉さんがこの世の謎、わからなさ、憧れ、を一身に背負ったような存在で、しかも蒼井優ちゃんの声で絶品で、ひと夏の冒険の流れでこの世のふしぎに触れ、触れてしまったが故のほろ苦さも同時に味わい、夏の終わりにちょっとだけ大人びたアオヤマくんの姿に、小さい頃の夏ってこんなだったな…と遠い目になったところに宇多田ヒカルの主題歌が流れてエモの極み!エモの洪水!ペンギン大洪水!って映画」

 

と説明すると、急に態度が変わり「それはエモい!」と興味を持ったようだったので、最初からそう説明すべきだったのかもしれない。

 

NHKの宇多田ヒカルに密着した番組で、ちょうど主題歌「Good Night」が生まれる瞬間が映っており、「これは少年が年上の女性に恋したことを、大人になってから思い出している歌」と説明しながらレコーディングしていた。歌詞、ギリギリまで言葉が絞られているのに、『ペンギン・ハイウェイ』の世界がまるごと入っており、暗闇で最後の一行を聴き終わると映画は見事に着地した。鮮やかな技だった。

 

 

 

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