クレオの部屋
昨日、真冬の格好でウロウロしたせいか酷く疲れて二度寝に三度寝を重ね眠りこけたけれど、12時50分からイメージフォーラムと潜在意識にすりこんでいたせいで、むくりと起き上がりメトロに乗って、遅ればせながらドゥミ&ヴァルダ特集へ。
http://www.zaziefilms.com/demy-varda/
ずいぶん久しぶりに観た「5時から7時までのクレオ」(1961年/アニエス・ヴァルダ)は、記憶に残った断片からイメージしていた映画とは違う顔をしていた。時が経つと見え方が変わってくる系の映画だったのね…と呆然と帰ってきたけれど、暑さのせいで細かいことが考えられず、何がどう、と説明する余力がない。夏のよれよれ。
久しぶりに観たクレオの部屋、ずいぶん素敵だった。天井が高く、真っ白で、子猫がいて、ぶら下がり健康器のような謎の道具があり、ベッドは天蓋つき。ハイヒールを放り投げ洋服を脱ぎ散らかしても、後からついて拾って整理してくれるメイド兼マネージャー的女性もいるし、ピアノがあって、ミシェル・ルグランが訪問してくる!
広い部屋に、ぽつりぽつりとそれらの要素が配置してあり、床面が大きく見えている。私の好きな部屋は、広い床面にモノがなくてガラガラ感のある部屋、そして普通あるべきものが見当たらなくて、普通それないでしょ?という奇妙な道具が何故かある部屋。クレオの部屋、「ティファニーで朝食を」のホリーの部屋に並び、映画の中の住んでみたい部屋ランキング上位にランクイン。