エモーション
昨日、市川準監督特集で観た「大阪物語」は、ヒロイン(池脇千鶴!)の両親を沢田研二、田中裕子が演じていて職業は漫才師という物語だから、「親の仕事場」としてのなんばグランド花月が映る。いかにも舞台裏という名前が似合うあの雑多な舞台裏も、なんばグランド花月でロケしたんだろうか。ミヤコ蝶々も登場し、大阪の魅力はよくわからんへんけど、まぁ、うどんがおいしいことだけは確かやな。ってセリフがあって、大阪のこってりしたエリア出身だった祖母を自動的に思い出す。祖母は年越しに蕎麦を食べるのを嫌がり、一人だけ年越しうどんを食べる程度に大阪の女であった。
そんなエモーションを引きずったまま夜、M-1を観ていると、ジャルジャルの登場から退場までの一連の流れがどうしようもなく映画的で、「お前…よう今ボケれんなぁ」のひとことなんて、テレビをつけたつもりだったけれど、あれは犬童一心の書いたセリフで、これは市川準の映画かしらと思うほどに、「大阪物語」の続きだった。優勝できなかったけれど、明日、関西じゅうの学校の休み時間、みんなあのネタの真似、盛大にすると思う。