映画の言葉を聞く

 

暑さにやられて、文章は読むのも書くのも億劫モードに入っており、長い小説など敬遠してしまう。図書館で借りてきた『映画の言葉を聞く』は早稲田大学『マスターズ・オブ・シネマ』という人気講義の講義録。気鋭の映画人(俳優、監督、プロデューサーなど)を招き、関連映画を観た後、本人の話を聞く形式。1人あたり数ページなので、酷暑でも読みやすくありがたい本です。

 

私のようなただの映画好きでも聴講できるのかは不明。いつも登壇者が豪華だなぁ、と羨ましく眺めている。

http://filmart.co.jp/books/movie/history_theory/masters_of_cinema/

 

濱口監督の登壇回を読みたくて借りたけれど、フランス映画祭で来日していたイザベル・ユペールが登壇した回の議事録が短いながら濃密で、何よりユペールの回答が簡潔かつ濃密で寝る前に読んでしまい頭が変に活性してしばらく眠れなかった。

 

「知性」という言葉はユペールのような人にこそ相応しいのでは。だとしたら、ずいぶん身体を通過し、時間をかけて熟成されるものなのだなぁ。

 

そして、すでに大女優として名声を得た状態のユペールと対面した学生と、ユペールが徐々に名を轟かしてゆく過程を時間をかけて観てきたであろう是枝監督はじめとする授業の運営陣との質問や興奮度の温度差もなかなか興味深い。

 

借りた本だけれど、手元に置いておきたくなった。