Notre Dame
ノートルダム大聖堂の火災、朝起きて知ってとてもショックだったけれど、仕事が立て込んでいたので誰ともその話をせず、時折、指先で遠くの人々とやりとりしてショックな気持ちを発散した。パリの友人は広場で賛美歌を歌う人々の動画を送ってくれた。母から悲しすぎる、とメールが届いてシンプルな文面に不思議と癒された。ショックな気持ちを何と表現すればいいのかわからなかったけれど、悲しい、だけでいいんだな、と。
1年にも満たない短い期間だったけれど、パリ左岸に暮らしていたことがあり、朝、Pont Marieを自転車や徒歩で右岸に渡る時、ノートルダムが見えるのが好きだった。写真は当時、ここからの景色が好きだな、と撮ったもの。正面より裏側のほうが日常の景色として馴染みがある。
富士山が映っている映画ってどれ?と問われて、すぐパッと答えられないように(すべての松竹映画とそれから…)、ノートルダムはあまりに多くの映画に映り込んでいるけれど、咄嗟に『ビフォア・サンセット』を思い出したのは、船に乗った二人とノートルダムの裏側が映る場面があるからかもしれない。修復され、ふたたび蘇ることを願っています。友人に託すなどの確かな方法で、寄附もしたい。