Nouvelle Vague
パリ在住の友人から送られてきた写真。近所のワイン屋に売られていたから買ってきた!飲み終わってもボトル捨てないつもり、と。Nouvelle Vagueという名のワイン。
エチケットのデザインは『女と男のいる舗道』のアンナ・カリーナ。
こんなワインあるんだ!と、nouvelle vague vin france など適当に検索したら簡単にヒットした。友人が買った白はこれ。
https://www.vinibee.com/nos-vins-naturels/wilfried-valat-nouvelle-vague-blanc/
赤もあって、別のアンナ・カリーナがいます。
https://www.vinibee.com/nos-vins-naturels/la-nouvelle-donne-nouvelle-vague-rouge/
日本で見かけたことのないワインだし、28のdiaryに載せたいから写真使わせてもらってもいい?の許可を得て書いてるのだけれど、これまでなら「次にフランスに行くことがあったら飲んでみたい」だとか、「次に日本に来る時に買ってきて!」ってお願いなど、だったはずだけれど、そんな楽しいフレーズが頭に浮かび、実現可能性の難しさに一瞬で掻き消されてしまったのが、我が人生のコロナ期における日々の小さな絶望、って感じ。
川口
年明けから世界情勢に新型ウィルス、ざわざわすること続き。毎年1月2月はびっくりするぐらいエネルギーが低く、日常の通常運転にふらふらしているところ、緊迫度が増してゆくニュースをこまめにチェックして対策を考えなきゃならないなんて、心がよれよれになる。
観たい映画があるけれど、不特定多数が密室に数時間集う映画館はどうしても躊躇してしまう。空いてるのかな。しばらくNetflixなど配信で楽しむことにするけれど「しばらく」っていつまで続くんだろう。ワクチンが開発されて普及するまで?
マスクをして近所を歩いていたら、不動産屋の前にこんな情報が。川口アパートメント!前の東京オリンピックの年に建てられた高級レジデンス。川口松太郎(作家/川口浩のパパ!)が創設したアパートメントで、もちろん川口浩もかつて住んでいたとのことで、浩ファンの私としては俄然興味があり、過去に何度か賃貸・売買どちらも物件情報をリサーチしたこともあった。外から建物を凝視したことはあるけれど、管理が厳重で部外者は出入りできない。東京には入りたくても入れない場所があるんだなぁ…と見上げる種類のロマンです。
リサーチして断念したのは、交通の便が私としては良くないこと(車移動や自宅で仕事する人なら問題なし)、立地と広さのわりに売買価格は高くないけれど管理費が高いこと、セントラルヒーティングやランドリールームなど設備が独特で(施工当時のアメリカ流を取り入れたのか、ランドリールームは『ローズマリーの赤ちゃん』的空間を妄想)時間の融通の効かない会社員には住みこなすのが難しそうなこと、等が理由だった。
東京には素敵なヴィンテージマンションがいくつもあるけれど、写真を見る限り川口アパートメントの共有部分のデザインが最も好みなので、いつか中に入る機会を得て実物を見てみたい。
↓こちらに共有部分の写真数点あり。室内を現代風にリノベーションしすぎるのはもったいないな…。
https://www.vintage-mansion.tokyo/detail/51983/
<最近のこと>
根津神社に毎月お参りし、月次花御札を授かる計画、2月は梅。世界中の無病息災を真剣にお祈りした。明るい気持ちで春を迎えられますように。
東京オリンピック
国立映画アーカイブのオリンピック映画特集、最終日。市川崑『東京オリンピック』を観る。
https://www.nfaj.go.jp/exhibition/olympic201910/#ex-36868
確か早稲田松竹で一度観たことがあり、その時も少し眠ったけれど、今回も休憩明けの柔道パートで少し眠った。つまらないわけではない。ちゃんと観たオリンピック記録映画はレニ・リーフェンシュタール『民族の祭典』『美の祭典』と、『東京オリンピック』だけで、同時代を体験していない私が観て、ダイジェストながらも競技そのものの面白さが伝わるのは『民族の祭典』『美の祭典』のほうだと思った。
それでも『東京オリンピック』の女子バレーボール決勝のマッチポイントでは、え!と思わず声をあげる。同時代に会場やテレビで観た人々はさぞかし熱狂しただろうな。『いだてん』の最終回では競技はほぼ描かれなかったから、『東京オリンピック』を観終わり、ようやく『いだてん』が完結した。
競技よりも俄然、開会式で選手が着用するユニフォームのデザインや、観客席や沿道の人々の装いや表情、東京の街が記録されていることに興奮する。マラソンが札幌で開催されることを哀しく思う都民のひとりだけれど、『東京オリンピック』を観て、哀しみが増した。マラソン選手の周囲に映る街並みが、東京オリンピックなのに東京じゃないなんて。
そして市川崑らしい構図でグラフィカルに切り取られる東京にうっとりするにつれ、次のオリンピックは河瀬直美が記録するのだ!という事実に、あらためて墨を飲む気分。直前で黒澤明から市川崑に変わったように、マラソンだって直前に東京から札幌に変わったように、今からでも河瀬直美から誰かに変わらないかしら、ってどの方角に向かって願えば良いですか。
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