鎌倉映画地図
GWに行った鎌倉、ずいぶん前から行ってみたいと思っていた鎌倉市川喜多映画記念館へ。
洋行が珍しかった時代、海外を巡って素敵な映画をたくさん日本に連れて帰った川喜多夫妻。好奇心の赴くままに生きて、裕福な人だったのだろうけれど、恵まれた境遇を、私の好きなものをなるべく多くの人に…!と外向きに活かせる人の純粋さ、清々しい。時間とお金の使い方こそ知性かなと、この頃思う。どちらも限りがあるから、その人なりの優先順位のつけ方がありありとあらわれる。
鎌倉映画地図という展示があり、
http://www.kamakura-kawakita.org/exhibition/lecture/
大船撮影所の説明や往年のポスター、脚本など。「海街diary」の四姉妹の浴衣が展示されていたのが良かったな。浴衣そのものはみんなクラシカルな柄ながら、長澤まさみは腰の位置が高い、夏帆の帯は民族柄っぽいの、と個性もさまざま。
それから「鎌倉アカデミア」の存在を知らなかったので、知ることができて良かった。「鎌倉アカデミア 青の時代」という映画もあるらしく、新宿で公開されていたのを今知った。映画のあらすじによると、
「現在も「幻の大学」として語り伝えられる鎌倉アカデミア。「新しい日本を担う若者を育成する」という理念のもと、終戦間もない1946年(昭和21年)5月、戦火を免れた鎌倉・材木座の光明寺を仮校舎として開校した。
校長の三枝博音をはじめ、林達夫、服部之總、吉野秀雄、高見順、中村光夫、村山知義など数多くの著名な学者・文化人が教鞭を執り、「教師と学生とが相互に鍛え合い、各自の個性を創造する学園」を目指したが、激動する時代の波に翻弄され、わずか4年半でその歴史に幕を下ろしてしまう。しかしその学び舎からは、いずみたく、山口瞳、前田武彦、高松英郎、沼田陽一、廣澤榮といった多彩な人材が巣立ち、やがて彼らは、高度成長時代を迎えた日本で、芸術や文化を牽引する存在となっていった。」
!!と思ったのは、鈴木清順監督もここで学んでいたこと。清順映画と鎌倉が今ひとつ結びつかなかったけれど、「ツィゴイネルワイゼン」、言われてみれば確かに鎌倉の景色が映っていた…!清順映画のことを、何ひとつちゃんと知らなかった気になった。
モンローかディカプリオかE.T.の少年か、もしくはそのすべてか、選択を映画好きに迫る、記念館の前にある顔出しパネル。