【本日更新】One movie, One book 第5回 ぼくのユリイカ
本日更新しました。
原作本も映画関連本も登場しない、映画と本のお話。小栗誠史さん連載「One movie, One book」第5回は「ぼくのユリイカ」。
雑食気味に観たり読んだりしたものが点々と脳内に堆積し、ある日突然、線で結ばれることってありませんか。まさかあれとそれが繋がるとは!?って大興奮の大発見で、世界中に言いふらしたいけれど、はたして自分以外の誰に伝わるというのだろう…そんな時、ヒトは文章を書くのかもしれませんね…(遠い目)。
1本のドキュメンタリーから始まる小栗さんの脳内旅行。ゆっくりじっくり読んでいただくと、ユリイカ!が追体験できるかもしれません。長くなり始めた初秋の夜、あたたかい飲み物を準備してお楽しみいただければ幸いです。
カウントダウン
東京、警備の緊張感も高まりいよいよカウントダウンのムード。平成最後の映画は何にしよう…このままだとメゾンエルメスで観たものの、半分眠ってしまった『ザ・マーズドリーマーズ』になっちゃう。
http://www.maisonhermes.jp/ginza/le-studio/archives/904391/
火星への移住を夢見る人々のドキュメンタリー。
エンジニア、作家、科学者、学生など、様々なバックグラウンドを持ちながら、赤い惑星へ入植することを疑わないアメリカの人々を中心に、彼らの率直な意見を聞き出していく。
天文学者や地質学者、宇宙生物学者などの専門家たちをはじめ、米国火星協会や、ユタ州にあるモハーヴェ砂漠での模擬実験基地を取材し、火星へ行くことの必要性や可能性を探ると同時に、地球の歴史や未来についても示唆を与える野心的作品。
つまらなくはなかったけれど、疲れがどっと噴出してしまい後半ほとんど覚えていない。「火星に行くこと・移住すること」を求める理由が学術的探究心による研究者たちより、「歴史に名前を残したい」以外の理由がなさそうなシンプルな若者のほうが記憶に残った。聞き手(=カメラ)がどれだけ理由を掘り下げんと奮闘しても、本当にそれ以外の理由がなさそうだったけれど、こんな混じり気のないピュアな欲望こそが人類を宇宙に向かわせ、月面着陸もさせたのかもしれないな、と思うとなんだか敬虔な気持ちも芽生えた。
来るべき新時代が終わる頃には、火星、あなたもう行った?私、来週行くんだけど。って台湾や韓国ぐらいのカジュアルな旅行地になっているのかも。なっていないなんて、誰が断言できるのか。未来ってそういうものなのだから。
平成の終わり、私は蓄積疲労甚だしく、もっとパッと豪勢で、何も考えなくても良い映画を観るべし、という気分になっていることをメモしておく。
Notre Dame
ノートルダム大聖堂の火災、朝起きて知ってとてもショックだったけれど、仕事が立て込んでいたので誰ともその話をせず、時折、指先で遠くの人々とやりとりしてショックな気持ちを発散した。パリの友人は広場で賛美歌を歌う人々の動画を送ってくれた。母から悲しすぎる、とメールが届いてシンプルな文面に不思議と癒された。ショックな気持ちを何と表現すればいいのかわからなかったけれど、悲しい、だけでいいんだな、と。
1年にも満たない短い期間だったけれど、パリ左岸に暮らしていたことがあり、朝、Pont Marieを自転車や徒歩で右岸に渡る時、ノートルダムが見えるのが好きだった。写真は当時、ここからの景色が好きだな、と撮ったもの。正面より裏側のほうが日常の景色として馴染みがある。
富士山が映っている映画ってどれ?と問われて、すぐパッと答えられないように(すべての松竹映画とそれから…)、ノートルダムはあまりに多くの映画に映り込んでいるけれど、咄嗟に『ビフォア・サンセット』を思い出したのは、船に乗った二人とノートルダムの裏側が映る場面があるからかもしれない。修復され、ふたたび蘇ることを願っています。友人に託すなどの確かな方法で、寄附もしたい。
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