トニー・レオンの印象
ジョニー・トー監督本人の印象がジョニー・トー作品そのもので感激した、と書いたので昨年、東京国際映画祭で来日したトニー・レオンの印象も書き留めておきたい。
『2046』上映後、トニー・レオンが登場し30分ほどトーク。写真はカメラ性能に難あるiPhoneで撮ったもので、ちゃんとしたカメラを持ち歩こうと決意するきっかけになった。貴重な機会なのに画質悪い!
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https://2023.tiff-jp.net/news/ja/?p=62638
動画も
https://2023.tiff-jp.net/ja/lineup/film/3604WFC21
30分ばかり同じ空間にいたトニー・レオンの印象は、街ですれ違っても気づかないぐらい普通の雰囲気だと思った。素朴で謙虚で、映画にまつわるインプットをたっぷりして演技に挑むプロフェッショナル。予習として孤独で謎めいた色っぽい男を演じる『ラスト、コーション』を事前に観たので、役と実物のギャップに驚いたが、あの男はトニー・レオンの精巧な演技の賜物で、色気も艶も陰も出力コントロール可能な「つくりもの」という事実にさらに驚いた。
挨拶程度しかわからないけれど、トニー・レオンの生の声を聴いていると耳ざわり、独特な音の抑揚、広東語の印象を私の中で形作っていたのは、映画を通じて慣れ親しんでいたトニー・レオンの声によるものが大きかったと知った。
生身の人間って情報量が多い。とても。