Weekly28/窓ぎわのトットちゃん/大河ドラマ
2024年、新年を祝う言葉を発するのも躊躇う年明けになりましたが、皆さまご無事でしょうか。
映画初めは地元・奈良のシネコンでアニメ『窓ぎわのトットちゃん』。
このタイミングで映画に!?と公開されても現実感が湧かず、そのうち観るかもとのんびり構えていたら家族から誘いがあり一緒に鑑賞。
観られてめちゃくちゃ良かったです。あえて絵本のような独特の作画にすることで、小さい子供に観てもらいたい狙いがあったのかな。トモエ学園でのトットちゃんの日々、小児麻痺のやすあきちゃんとの出会いと別れ、やがて戦争に突入。原作を丁寧になぞりながら、想像力たくましいトットちゃんらしいのMGMミュージカルのような場面やホラー映画のような悪夢の場面が事実を装飾していく。
パパは音楽家、ママは洋裁上手な専業主婦、洋館に住み朝食はパン卵サラダ、お友達のやすあきちゃんは田園調布に住んでいる1940年代前半、東京西側で文化的な生活をおくる小さなトットちゃんに戦争の影が忍び寄り、やがた引き返せない大きな渦に巻き込まれていく流れが、それまでの景色に微かに加えられる変化によってセリフも説明もなく静かに描写される。
2022年の年の暮れの『徹子の部屋』で、「来年はどんな年になるかしら?」の問いかけに、ゲストのタモリさんが「新しい戦前になるんじゃないですかね」と答えたこと、1年経ってみて的確な予言だったと思っている。戦争を知る世代が少なくなる中、アニメ化された『窓ぎわのトットちゃん』は美しくやがて虚しい反戦映画で、その虚しさに暗闇で泣いた。
<最近のこと>
今年の大河ドラマ『光る君へ』、紫式部に吉高由里子、藤原道長に柄本佑がキャスティングされ楽しみにしている。以前『鎌倉殿の十三人』の予習復習としてマンガ版『吾妻鏡』を読み、理解に役立ったので歴史マンガを今回も探した。『源氏物語』のマンガはいくつもあれど、紫式部の人生を紹介するマンガは少なく、一番新しい集英社の一冊を購入。
他のキャストを知らなかったので第1話冒頭から安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)が登場して興奮。かなり前、京都で晴明神社の前を通りかかり、参拝し魔除けシールを購入。その頃なぜか自転車に乗って怪我することが多かったので、当時乗っていたプジョーの自転車にビシッと貼った。…すると…!なんということでしょう!あんなに生傷絶えぬ自転車生活だったのに!ピタッと怪我や負傷がなくなった….!!…嘘やと思ってるやろ?私は絶対、陰陽師の魔除けパワーやと思ってるよ!
ま、単に注意深く自転車に乗ることを心がけるようになっただけかも?短いながらユースケ・サンタマリアの存在感もさすがだったので俄然、大河が楽しみです。