恐怖分子的

 

マンゴーの美味しい時期にしか営業しないかき氷屋さんのマンゴーかき氷。もっと執拗にかき氷を食べるかと思えば、1食しか食べなかったのは、暑すぎて倒れる!という暑さではなかったからかな。帰国したら東京の方が暑いぐらい。

 

空港の中華電信ブースで手に入れたプリペイドSIM、72時間無制限に使って音声通話もできて300NTD(1000円程度)だったの、信じられないほど便利だった。乗換案内でルートをサクサク検索し、どこ?っていう場所にある映画館にも行けたし、google mapはどこにでも連れて行ってくれた。

 

しかし音声通話ができるということは、台湾国内で使える携帯番号が割り当てられることでもある。空港から台北駅に移動中、謎の電話がかかってきた。出なかった。無事の到着は知らせる人には他の方法で知らせたし、この番号を知る人はいない。ホテルに着いて、台湾の携帯番号を聞かれたので、知らせた。これで知る人々はできたけれど、よほど緊急事態でもない限り電話して来ないだろう。

 

その後1日過ごしていると、何度か同じ番号から電話がかかった。出なかった。映画を観る電源を切っている間にも着信があったようで、いよいよ中華電信からSMSに通知が届いた。

 

 

留守電メッセージを残さない着信が3件あったけれど、大事な電話かもしれないから、知らせておくね、という内容。知らんがな!と無視していると夜、いよいよ電話攻勢が始まり、数分置きに鳴ることに。落ち着かない。たまらない。けれど電話をかけてる人も、いたずら電話でない限り、間違った番号にかけてるって気付くまで落ち着かないだろうと思い、深呼吸して出てみた。

 

謎の音楽が大音量で流れ、やっぱりいたずら電話?しかしよく聞くと妙齢と思われる女性が電話口でまくしてている。彼女にとっても、は?あんた何してんの?何回かけてると思ってんの?と腹立たしい事態なのだろう。が、知らん。そちらの主張は無視し、あなたはかけ間違えてる、いったい誰の電話にかけているの?これは日本人旅行者の電話番号である。と負けじと大声で何度か繰り返すと、事態を飲みこんだのか大人しくなり、電話が切れた。

 

その後ピタッと電話は止んだので、伝わったらしい。さっさと出て話したほうがお互いのためだったわ。けれど、なんとなく出るのが怖かったのは、やっぱり「恐怖分子」の見過ぎだと思う。一本のいたずら電話から、あれよあれよと展開して最後にはあんなことに。ここは台北だもの。時折、窓の外から聞こえてくる、パトカーの警笛音もあの映画の中にいるような気分を無駄に煽っていた。

 

 

 

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Mariko
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