12月のメモ
目黒シネマの市川準特集を毎冬の楽しみにしている東京の映画好きは多いんじゃないかと思う。
去年はちょうど、このサイトの準備真っ只中で、ひたすら家に篭ってコード書いていたので目黒が遠く、泣く泣く見送った。一昨年は「トニー滝谷」を観た後、宮沢りえさんのトークを楽しみ、その日はトークのため併映の「つぐみ」が観られなくて、別の日にラスト1本で「つぐみ」だけ観るために再訪。つぐみが暮らす海辺の街の、潮の匂いが身体にまとわりつくような気がしながら、12月の東京、帰り道を歩いた記憶。
目黒シネマのtweet(こちら)によると、今年は観客が観たい映画を募りBest5を上映するリクエスト企画。ずいぶん前、私もサクッとweb投票したの思い出した。結果はこちらになったようです。
私が投票した「大阪物語」が1位で上映される!パチパチパチ!上位なのは、ソフト化されていなくて、ごくごく稀に映画館でかかる時しか観られないから、という理由もあるはず。私の血の4分の1は大阪で(父方の祖母が大阪の人。わりとコテコテの)、「大阪物語」を観ると自分の4分の1が大反応して血が煮える感じ。なんだかミヤコ蝶々の口調に、祖母を重ねてしまうのよね。なんでやろなぁ…ま、うどんはおいしいけどな。とにもかくにも我が心の、そして身体の中の大阪という街の印象にこれほど近い映画は他にない。市川準監督、東京の人なのにね。外の人ほどちゃんとよく見えるってことなのかな。12月、万難を配して久しぶりに観に行きます。