みなみ会館

 

京都みなみ会館、閉館のニュースにショックを受けている。

 

http://kyoto-minamikaikan.jp/archives/35413

 

初めてのカラックスも、初めてのジュリエット・ビノシュも、初めてのゴダールも、初めての活弁つき上映も、初めての市川雷蔵も、初めての大映映画も、全部みなみ会館で経験した。間違いなく自分の何割かが作られた場所。

 

2015年の春、京都に行って、夜に思い立って、みなみ会館で「恐怖分子」のリバイバルを観た時の写真。

 

 

右端の「カップルズ」、封切りの時にここで観たなぁ。マチュー・カソヴィッツ「憎しみ」と2本立てだった。学生のいいところは時間がたっぷりあることで、その前に「恋愛時代」を観ていた私が「カップルズ」を観たいとふらっと喋ったら、友達が、それ何、観る観るってついてきて一緒に観たのだった。みんな暇だから。「憎しみ」は観るの結構辛かったけれど、何の前知識がなくても「カップルズ」、めっちゃええ映画やったわぁぁって友達も興奮して、きゃいきゃい言いながら東寺界隈を歩いたのだった。

 

 

 

緞帳の上の刺繍や、

 

 

当たり前だけれど、トイレに向かう通路脇にソファが置かれているの、ソファ自体は変わっていたけれど(もっとベコベコのソファだった)、配置は変わってなくて、ずいぶん久しぶりだったけれど、体が上映前、上映後の動線をしっかり覚えていたのが可笑しい。

 

私が通っていた頃は、1階のパチンコ屋はまだ営業していて、静かな映画を観ていると、階下のパチンコのジャンジャンバリバリ音が漏れて響いていた。おおらかな時代…。

 

移転したとしても、もうこの景色じゃないんだなぁ。なんて考えていると、「ヤンヤン 夏の想い出」のラストシーンのように「僕も年をとった」って言いたい気分。我也老了。

 

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