夢か現か

 

夏、ピアニストの友人と映画の話をしていたら、武満徹の映画音楽の話になり、友人が読んだ武満映画本が面白かった、とのことで、!!!と思っていたけれど何もアクションせずにいたら、本日送られてきた。ありがたや…。

 

映画随想 夢の引用/1985年/岩波書店。章ごとのタイトルの巧さといい勉強になるぅ!お見事!そしてパラパラして思うことに、鈴木清順、デヴィッド・リンチ、ファズビンダー、フェリーニ、「日曜日の人々」…武満徹の映画の好み、私の好みそのまんまで、ファズビンダーだと「ローラ」はいまいちで、俄然「マリア・ブラウンの結婚」でしょう?と細部に至るまで頷くことばかり。思わず送ってくれた友人に「もう今すぐにでも武満徹と飲み明かしたい」って送ったら「その飲み会、私も呼んで」って返事が届いた。みんなであの世で待ち合わせである。

 

ブルーの付箋を貼ったのは、鈴木清順に触れているくだりの注釈で、鈴木清順の著書に「夢と祈祷師」という一冊があり、「これを読むと『ツイゴイネルワイゼン』での挿話が、どのようにして生まれたものであるかが解って、興味深い。」と書かれており、「夢と祈祷師」ってタイトルだけでもう読みたいわ。武満本を読み終わったら、清順本だな、と思った次第。

 

夢といえば、今年、やたら夢に登場する実在の人物がいる。夢の中では親密だけれど、現実での距離は特に縮まるわけではない。夢って何なのかしら…というパラレルな日常。そのあたりも武満さんと飲んだ際には議案として取り上げたい。

 

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Mariko
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