軽蔑

 

早稲田松竹で観た「軽蔑」について。

 

公式より、あらすじ。

http://mermaidfilms.co.jp/keibetsu/

 

劇作家ポールは、映画プロデューサーのプロコシュに、大作映画『オデュッセイア』の脚本の手直しを命じられる。そんな夫を、女優である妻カミーユは軽蔑の眼差しで見つめていた。映画のロケのため、カプリ島にあるプロコシュの別荘に招かれたポールとカミーユ。ふたりの間に漂う倦怠感は、やがて夫婦関係の破綻を導き、思いがけない悲劇を生む……。夫婦の愛憎劇と映画製作の裏話を交差させながら描く、美しいほどに残酷な愛の終焉。

 

映画製作ものでもある。フリッツ・ラングがフリッツ・ラングとして登場していること。ジャック・パランス演じるアメリカ人プロデューサーが金と権力にものを言わせる典型として描かれ、ラッシュを観ながら全裸の女が登場すると悦びで奇声を発すること(すごくアホっぽく描かれてる)。撮影中の「オデュッセイア」がどう考えても駄作だろうってこと。彼のフィルモグラフィの中で最も色気のあるミッシェル・ピコリ。怪訝な表情は演技というより、アンナ・カリーナの真似事をさせられることへの不満なのではないか、と疑わしいブリジット・バルドー。は?あたし誰かわかってんの?BBやで?なんなんこのカツラ?という叫びが聞こえてくるようである。夫婦のファッションはそのまま今年のagnes.bの新作でも不思議ではないタイムレス感があること。彼らを包み込む海辺の崖に建つ名建築マラパルテ邸。見所は目白押しで、ゴダールの中でもかなり分かりやすい1本と思う。

 

妻が不機嫌になる瞬間とその理由は私にはよく理解できたけれど、私が女だからなのかしらね。バルドーのきつく跳ね上がったアイラインが、軽蔑!の表情を効果的に強調していた。ジョルジュ・ドルデューの音楽は美しいけれど、バルドーが登場するたびに流れるのが吉本新喜劇の出オチのギャグみたいで、次第に可笑しくなってくる。

 

久しぶりに「軽蔑」を最後まで観てみると、ゴダールってどの映画を観ても女の扱いが雑で、触り方も乱暴だし、意思疎通がうまくいかないとひっぱたき、挙げ句の果てに拳銃を持ち出して騒ぐ。子供か、と思いますね。

 

写真はパリ、シネマテークの本屋で買った原作本。2ユーロとは安い。

 

1 / 11

【about】

Mariko
Owner of Cinema Studio 28 Tokyo
・old blog
・memorandom

【archives】

【recent 28 posts】