さよなら日劇ラストショウ
2月4日、85年の歴史を持つ日劇の閉館日。「さよなら日劇ラストショウ」と名付けられた閉館記念上映で、何か1本観られたら…程度の欲望だったのが、ことごとく時間が合わず、閉館日のプログラムを予約する結果に。ずいぶん気合の入った観客みたい。
有楽町マリオン、11階に日劇1、9階に日劇2、日劇3。11階に歴史解説のパネルが。
熱心な映画館通いを始めたのは京都だったので、東京で封切られた映画が京都に届くのが遅かったり、そもそも上映されなかったり、映画雑誌や本を読んでは、たくさんの映画がすぐに観られて、映画祭や舞台挨拶など華やかな東京の映画環境に憧れ、姿も形も知らない映画館の名前をいくつも覚え、溜息をついていた。上京してしばらくは多忙すぎて映画館に行く気力がなく、何年かの後にようやく行けるようになった時は、平静を装いながらも、わぁ!わぁ!わぁ!と大興奮。日劇で最初に観た映画が何だったかは覚えていないけれど、日本劇場、日本にこれだけたくさんある映画館の中でも、王様級の風格が漂う威風堂々としたその名前にうっとり。家から近い大劇場ということや、大作がかかるので友達を誘いやすいことも好きだったけれど、何が好きって、日劇という名前が好きだった。
消去法的に選んだ最後の1本は「ゴジラ」1984年版。何も知らずに観たけれど、日劇で観るのに相応しい映画だったのだな、と観終わって実感。映画については後日。パンフレット、映画の前に無事買えたけれど、映画の後に覗いてみると完売していた。間一髪。