memo
*身辺とてもバタバタしておるので、しばらくdiary更新は不定期です。
待望の『寝ても覚めても』、シネクイントで公開日、舞台挨拶つきで観た。
濱口監督の映画はこれまで、満席の映画館で観ていたとしても、どこかしら一人の部屋で夜中、膝を抱えて光る画面を眺めているような、私と映画だけの秘密めいた関係を保ってきた感覚があったので、主演俳優がバラエティ番組で番宣したり、ジャンル問わずあちこちの媒体に登場して語ったりするのを、これが商業デビューというものか…!と慣れない気持ちで眺めている。
映画は圧倒的だった。朝子というヒロインは賛否両論の存在だろうけれど、私には朝子の思考や行動がよくわかる、同意する。こういうのを世間では「共感」と呼ぶのだろうか。これまで濱口映画に登場した、さまざまな女たちの欠片が朝子に集結しているようだった。観終わった瞬間は、2役を演じた東出くんのことを考えてたけれど、その後はずっと、文字通り寝ても覚めても、朝子のことばかり考えている。
これまでだって常に、濱口映画で女たちはいかに描かれたか、を考えてきたけれど、たくさんのインタビューの中に、これは!と思う言葉があったので記録しておく。
こちらのインタビューの末尾、
http://ecrito.fever.jp/20180903221536
『ハッピーアワー』が顕著だと思いますが、女性の描き方が濱口監督は特徴的であるように感じます。今回の『寝ても覚めても』は観客によっては女性不信になってしまう映画でもあると思うんですが、女性観・女優観を伺ってもよろしいでしょうか。
の問いに対して、
このきっぱりした答え!私の濱口映画への信用の源泉に触れたかもしれない。一生あなたの映画、観ます!と、スクリーンショットして日に何度か眺めている。『寝ても覚めても』については、忘れないようにぽつぽつメモを書き残していくつもり。
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