2021年に観た映画/DUNE
書き留めておかなかった思考は消えていくなぁ、としみじみしつつ、2021年に観た映画をできるだけ振り返る。
10月後半、『DUNE/デューン 砂の惑星』を観た。『DUNE』という物語に興味があるわけではないけれど、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品なら何でも観る!の気概を携え、楽しみにしていた。大作はなるべくIMAXで観ることにしており、普段は日比谷に行きがちだけれど、今回は初めてグランドシネマサンシャイン池袋へ。
池袋という街、斜めに走る道が多いという理由だけで歩きづらく苦手で、五差路まであって脳が混乱するけれど、なんとか到着したグランドシネマサンシャインのIMAXは、それはそれは素晴らしかった。何しろスクリーンが巨大。
画像をお借りするけれども、『DUNE』の上映を通常スクリーンと池袋のIMAXで観た場合の比較。え!通常だとこんなに見えないエリアが多いの!通常スクリーンで観るDUNE、DUNE70%と呼ぶべき別物なのでは。説明が難しいので、詳しくは以下の記事をご参照ください。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1358143.html
記事中に「一部のシーンをアスペクト比1.43:1で投影し」とあるように、映画の途中でアスペクト比が代わり、シーンによっては下がぐわっとぬめっと広がり、字幕が最下部ではなく中央よりやや下の位置に表示されるのも珍しく面白かった。そんな上映のためのスクリーンは巨大で幅25.8m×高さ18.9mあり、写真では伝わりづらいけれど、
…こんな感じ。いろんな撮り方を試みたけれど、iPhoneのカメラで撮れる代物ではなかった…。学校にあった6〜7レーンの25mスイミングプールが、そのまま縦になってストンと垂直に目の前にある感じ。座席の傾斜も見やすく設計されており、中央やや前ぐらいの位置で鑑賞したけれど、目の前に異世界があり、音響の良さも手伝って、ずぶずぶ自分が物語に没入していく音がした。「一部のシーンをアスペクト比1.43:1で投影し」の場面においては、足元まですっぽり映画に包まれて浮遊する感覚まであった。ちなみに最前列はベッドのような座席なのだけれど、寝転んで観てもただただ見上げることしかできない距離で、どれだけ混んでいても最前列は回避したいし、首を筆頭に全身バキバキになるのではないかと心配になる。
自宅のテレビを廃止してプロジェクターに買い替え、当初80インチスクリーンに投影→引っ越しにより巨大な白壁が出現したので現在130インチ相当(幅3mほど)のサイズで何でも観ているのだけれど、シンプルな発見として、映像って大きく投影すればするほど面白く思える。映画だけではなく、プロジェクターを導入した当初はニュースやCMも選挙特番もバラエティもテレビで観ていた頃と別物のように面白く思えた。この感覚を得ると製作者が大きなスクリーンで上映されることを期待して作った映画ならなおさら、可能な限り最適の環境で観たいと思うようになりました。
さて、何ひとつ触れていない『DUNE』の感想について。没入して観たわりに今となってはほとんど覚えていないけれど、これから何部作も作られる前提での、壮大な「まえがき」のような映画という印象。スイミングプールサイズで観るティモシー・シャラメは美しく、噎せ返りそうな砂まみれ気分も味わえ、そしてアジア代表?として台湾のチャン・チェン(張震)が出ていることを、ティモシー・シャラメ以上に楽しみにしており、チャン・チェンは出演時間は短いながら、壮大な「「まえがき」においてキーになる動きをしており見ごたえがあった。寡黙でミステリアスな医師という役どころも、チャン・チェンに似合っており満足。
グランドシネマサンシャイン池袋、スクリーンがスイミングプールサイズであっても、料金は他の映画館のIMAX料金と同一なので、これからIMAXで観たい映画はすべて池袋で観ようと思う。
https://www.cinemasunshine.co.jp/theater/gdcs/