【本日更新】新連載 「Design for Living 生活の設計」Prologue
本日更新しました。
新連載「Design for Living 生活の設計」は、映画好きの私のための、映画から着想を得た服を、hPark 古川博規さんに仕立てていただく、着想から完成までの過程を追うものです。
本日更新した序文は、まず私、次に古川さんが文章を書き、間に挟まれる写真は古川さん撮影によるもの。謎めいた美しい写真群、なるべく大画面でご覧いただきたく。スマートフォンの場合は横画面を推奨いたします。
着想し、着る人(私)と、着想を受けとめ、つくる人(古川さん)の膨大なやりとりと試行錯誤を経て、一着の服がゆっくりと形を成していく様子、まずは一着めの完成を、のんびりと見守っていただければと思います。
hPark(web)
hPark(instagram)
弥生美術館 長沢節展
りえこさんリクエストにより、弥生美術館で開催中の「生誕100年 長沢節展」へ。すぐ行ける近所だけれど、前回行ったのも、りえこさんリクエストにより谷崎潤一郎と着物の展示だったように思う。きっかけは大事!
http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yayoi/exhibition/now.html
生い立ちから晩年まで絵やファッション・イラストレーションの画風の変遷が解説され、閉校したばかりのセツ・モード・セミナーの写真や、洋服や靴など私物まで丁寧に網羅された充実の展示。もちろん名前は知ったいたけれど、詳しくは知らなかった私にも魅力は伝わってきて、改めて「生誕100年」が信じられない、モダーンでフラットな思考の持ち主。あの時代の男性は…など、ついつい言いたくなるけれど、結局は個人差であるよなぁ、セツ氏は極端な例ではあるけれど。
校舎の屋根裏と地下にあったという秘密基地のような住居用の部屋の写真が興味深く、意外なほど持ち物が少ない人だった。写っていないところにたくさんあるのかもしれないけれど、部屋の中に余白が多く、風通しも良さそう。全方面に好き嫌いがはっきりしていて、こういう人は得てして持ち物が少ない。描く男女のフォルムも、ご自身の体型も、骨の存在を強く感じられるほど肉感のない細身を好んだところも、さぞかし身軽が好みだったのだろう。そうそう、他者の見た目に関して、好き嫌いは誰しも本能的なものとして持っているとして、細身好きな人が必ずしも本人も細身とは限らないけれど、セツ氏は美を自分にも要求する厳しさがあったのだろうか。どの年代の写真を見ても体型の変化は微塵もなく、等しく細身だった。
映画についてのコーナーが楽しく、ネットもない時代に、これからかかる映画のタイトル、時期、映画館、配給会社など情報をびっしり書いたノートが展示されており、おそらく90年代、タイトルの羅列からも映画の好みが伺えた。そして女優や俳優についてのコラムの読み応えのあること…!ドヌーヴはサンローランを着るには小柄だが、そのミスマッチ感も魅力を生む理由だろう。ドミニク・サンダはしっかりした体格でプレタポルテよりオートクチュールが似合うが、自分の好みに照らすともう少し痩せた方が好き…等、監督でも物語でもなく、ひたすら人物のフォルムを追いかけ、自分の好みに対していかに好ましいか、好ましくないかという基準のみで書かれており、なんという偏った映画愛!極私的視点、最高!映画について私が読みたいのはこういう文章!と、大興奮。映画コラムは本にもなっているらしいので、これから徐々に読んでいこうと思う。
身近なところでは、対談連載のイラストを依頼されて描いたという日本の著名人の似顔絵があり、まず目に入ったのが三谷幸喜。今より若い頃とはいえ、私の知る限り、三谷幸喜があんなに痩せていたことはない。似ていなくはないけれど、3割ほど脂肪が削られているのだ。違和感を覚えながら他の人のを観ると、もともと細い小田和正はさほど違和感はないものの、宮﨑駿もつんくも、やはり3割脂肪が削られ、こんなシュッとしてないよ?と異議を唱えたくなる描かれっぷり。岩井俊二に至ってはヴィスコンティ映画の登場人物のようなドラマティックな絵に仕上がっていた。映画コラムといい似顔絵といい、すべてを自分の嗜好にグッと引き寄せる、その握力の強さこそ類い稀であり、その証明として十分たる内容の展示だった。大満足。
グッズも豊富にあり、手紙好きの私はポストカードを購入。いろんなタッチの絵のものがあったけれど、自分が着るならこの洋服がいいな、と思った2種類を選んだのは、自分の嗜好に素直なセツ氏にあてられてのことだろう。短い時間触れただけでこうなのだから、教え子の皆さんへの影響は、さぞかし絶大なのだろうな。
Cinemetal T-shirts collection
りえこさんがお会いするたびに手土産にくださるCinemetal T-shirts、今回はVardaをいただきました。もちろんアニエス・ヴァルダにちなんで。Venomというイギリスのヘヴィメタバンドがモチーフらしい。
過去にいただいた2点をここで振り返ってみましょう。
最初にいただいたのはオジー・オズボーンにちなんだOzu!その次がスコーピオンズにちなんだスコセッシ。こうやって並べると、名前の響きがリンクする監督を選んでるのね。
ラインナップはこちら!
https://www.cinemetaltshirts.com/collections/all
東京近郊で過ごしたGW、旅行者・りえこさんと一緒だったおかげで、「神保町の本屋に入り浸った後、喫茶店でぼんやり」「天気の良い5月の東京を散歩する」「早起きして毎日15000歩歩く」「鎌倉へ行く」など一気に成し遂げられて感謝。東京在住でも、いつでも行けるという甘えも手伝い、ぼんやり憧れながら日々の雑事に追われなかなか実践できないものです。
ルビッチ特集は折り返し、第3週目。混み具合の予測が不可能で、第2週の「極楽特急」「街角 桃色の店」は満席立ち見だったとか。対して昨日の「寵姫ズムルン」「生活の設計」夕方は5割に満たない観客、今日の「ロイヤル・スキャンダル」「天使」は朝からほぼ満席。
夜桜2017
東京、平日は快晴だったのに、週末は雨続き。浮かれ気分に水を差す空気のよめない空だこと。雨と雨の隙間の、近所のお気に入りの桜。
舞姫の像を含めたショットを撮ったら、また青いオーブが写ってた。幸せの予兆が過ぎるわ。
黒に花のジャガードのワンピース、夜桜みたいだし、花びら舞い散る夜のアスファルトみたいでもある。保護色っぽいし、星空に足を踏み入れたっぽくもある。
そして「四月物語」を観て以来、いつか欲しいと思っていた黒に白の小花柄ワンピース。卯月さんっぽくもある。
卯月さんコスプレのためには、さらに小道具を調達の必要がある。自転車、白いスニーカー、壊れた赤い傘、雨、私には有名な先輩、など。
Mr.Fox Converse
数百メートル先の友人宅に、出産祝いを持っていくことが、延び延びになっていたけれど、年の瀬にようやく時間が空き、急な坂を渡る。産まれたてほやほや状態から2ヶ月経っただけで、すっかり人間らしく成長した赤ちゃん。
Converseを履いている人を眺めるのが好きなので、世界のConverse人口を増やす草の根活動(=出産祝いに小さなConverseを贈る)を地味に続けている。友人が好きな映画「Fantastic Mr. Fox」に因んで、狐モチーフのデザイン(もふもふフェイクファーに耳と尻尾がついてる!)を選び、いそいそと贈呈の図。友人曰く、子供に見せたい映画ナンバーワン!というレベルで好きらしいので、歩けるようになったら狐シューズ履いて、DVD持参でうちのスクリーンに観に来てくれるといいな。
ウェス・アンダーソン、新作のニュースの斜め上っぷりに驚いた。
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