週末

金曜(映画の日!)の夜、公開ほやほやの『レディ・バード』をシャンテで
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土曜は家のスクリーンで小津『秋日和』をDVDで観てから
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そのままドラマ『おっさんずラブ』最終回を観て
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日曜はTOHOシネマズ日比谷で是枝監督『万引き家族』を先行上映で!
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千駄ヶ谷に移動してmoonbow cinemaでスパイク・リー『Do The Right Thing』を爆音で!
と、週末を休息に使わなかったので、月曜、すでにエネルギー切れ気味である。久しぶりに映画を立て続けに観た。まだ月曜か、金曜までたどり着けるかしら。『秋日和』を観終わってから『おっさんずラブ』が始まるまで30分もなかったので、女性が20代半ばになると婚期を逃さないか周りにざわざわ心配される1960年から、好きになるのに性別も年齢も関係ないよ、その人が好きなだけで、の2018年まで58年の月日か…長いのか短いのか…という気分に。
隙間時間に「ペンギンサッカー大会」の動画も5回ほどリピート。観ているうちになんかもうどうでもええわ、暑いし。って脱力してくるのでペンギンは偉大。
https://www.houdoukyoku.jp/clips/CONN00393411
moonbow cinema 『Do The Right Thing』

Cinema Studio 28 Tokyoで「moonbow journey」を連載してくださっている、みづきさん主宰のmoonbow cinemaの上映会へ。
今回の場所は千駄ヶ谷。防音設備ばっちりの会場で、大音量上映も可能。選ばれた映画はスパイク・リー『Do The Right Thing』!!

会場に入ると真っ赤な照明。スピーカーの下あたりに座ったので大音量を満喫。スパイク・リー、鑑賞のリズムがうまく掴めなくて、何度もレンタルで借りては最後まで到達できず、縁がない監督だと思っていたけれど、大音量のおかげか、すっかり物語に取り込まれ、スタンディングオベーションを捧げたいぐらいの気分になった。同じく縁がないと思っていた侯孝賢も、お膝元の台北の映画祭で観るコツを覚えたので、もちろん作風など個人的な好き嫌いはあるにせよ、映画って私の考えている以上に観る環境に印象が左右されるもので、最高の環境で観ることが叶うなら、どんな監督や映画でも、すっと身体に入ってくるのかも…ということに気づかせてもらえるmoonbow cinema、ありがとう!
前の席の女性が音楽に身体を揺らして気持ち良さそうに観ていたのが素敵だったので、途中からもはやスタンディングで、「市長」の愛するミラー・ビール片手に踊りながら観たい!と思っておった(とはいえ椅子はありがたいけれど!)。
映画に関しては、これまでVHSやDVDで通算100回は『Do The Right Thing』を観た、という小栗誠史さんが28の連載「One movie, One book」第3回で、この映画をとりあげてくださいますので、ご期待くださいませ。
私の感想はカラフルなファッションと音楽に彩られ、映画が撮られた1980年代後半のブルックリン、街と人がヴィヴィッドに記録されており、例えば「東京」と名のつく映画であっても街がしっかり映っている!と感激する映画はそう多くない中、『Do The Right Thing』は見事だなぁ、と思いました。ブルックリンの猛暑日の物語で、当時のブルックリンのエアコン普及状況がどうだったのかは知らないけれど(みんな室内でも暑そうだった)、エアコン普及率の低いパリで夏を過ごした時、たまに暑い日はどうしようもなくて、そんな日が続くとどんどん自分の感覚が野性味を帯びていったことを思い出した。暴走しやすくなっちゃう、暑いと。時折、あの体感が懐かしくて東京でも試してみたくなるけれど、アジアの夏はエアコンなしでは死の恐怖に晒されがちで無理…。今日の東京は夏日、気温も映画にぴったり。

『Do The Right Thing』ロゴを撮影する小栗さんの後頭部を撮り、連載の予告編といたします。みづきさんはスパイク・リーのプロダクション「40 acres and a mule」のTシャツを着ていて、お似合いでした!
https://spikes-joint.myshopify.com/
見立てSF

今年のカンヌのコンペティション、濱口監督のような新顔からゴダールのようなベテランまで揃っていて流れてくるニュースを読むのが楽しい。ゴダール、カンヌには登場しなかったけれど、Face Timeを使った遠隔会見に応じたというニュースにびっくり。87歳。もはや年齢を超越した存在か。
私のゴダール・ベストは『アルファヴィル』(1965年)で、何が好きってパリの街をディストピア未来都市・アルファヴィルに見立てる無謀さ、強引さがとてもキュートだから。ラジオ・フランスの建物はアルファヴィルの指令本部(だっけな?)に、プールは処刑場に見立てられる。粒子の荒いモノクロで撮ってもずいぶん無理があって、予算もCG技術もない中、一生懸命、現実を近未来にしてみました!というアナログな工夫が随所にある。同じ理由でトリュフォー『華氏451』(1966年)の合成バリバリ感も可愛くて好み。
古いSFを観る時、アルファヴィル的キュートさをつい探してしまいがちだけれど、『ブレードランナー』は、35年の時間差を感じさせない謎のタイムレスさがあって、どうしてだろ?って考えておる。
Friday Night Movies

金曜夕方、仕事をさささっと終わらせて早稲田松竹へ駆け込み。
平日に、合計5時間座り続けて映画を観るのはなかなかハードだったけれど、『ブレードランナー』新旧2本立てでかけてくれて心から感謝。世代的なものもあって、私は80年代の映画をほとんど観ていない。『ブレードランナー ファイナル・カット』を観たら、もうこれ1本で帰ってもいいのでは?レベルで満足し、続編を観るのが怖くなったけれど、『ブレードランナー2049』は、そんな杞憂を吹っ飛ばす映画だった。
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/2018/bladerunner.html
今年はあまり映画を観ていないけれど、今のところ2018年、最上の映画体験だったと思う。
気ままなオブジェたち

あれもこれもと当初予定していたことの半分もできなかったけれど、天気もよく素敵なGWだった。5月5日こどもの日は、再びエルメスへ。5月のプログラムは『気ままなオブジェたち』と題された短編特集。エルメスの年間テーマに沿った映画上映、短編特集にこそプログラミングの粋が発揮されるように思う。
http://www.maisonhermes.jp/ginza/le-studio/archives/716057/
・『午前の幽霊』ハンス・リヒター監督/1928年
ナチスによって音声版が破壊された短い映画。4月のプログラム『生きるべきか死ぬべきか』との連続性も感じられる1本目。当時の撮影技術をもって、映像で表現できることをありったけ試してみた!とのびのびした実験感覚が楽しい。これぐらいの時代の映画、帽子が小道具として出てくることが多くて、紳士にとって皮膚の一部のような日常の必需品だったのだなぁ。
・『事の次第』ペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイス監督/1987年
映画館より、美術館で流れるのが似合いそうなガラクタをドミノ倒しのように組み合わせたインスタレーション映像。けれど30分という時間も退屈しない。物ひとつひとつの特性を把握し、それぞれに何を加えれば(力、火、水など)物が動き、次の物へ力を加えるか、緻密な研究があったのだろうと思う。一回限りの実験としてほぼノーカットで撮られており、広大な工場跡のような場所で撮ったのかしら、と思うけれど、ひとつの物が次の物へと力を渡した後は、用済みとばかりふたたび映ることはないので、撮影現場を俯瞰で見たら、あちこちで何かが燃えたり水が漏れたり、なかなかの状況になっているのではないかしらん、と妄想しました。
・『ザ・ファースト・ラスト・ソング』ル・ジャンティ・ギャルソン/2002年
鍵盤を叩くたびにピアノの上のグラスが破壊されてゆく。山下洋輔が海辺で燃えるピアノを弾く映像を思い出した。
・『グッド・ラック・ミスターチャンス』ル・ジャンティ・ギャルソン/2004年
遊びの目的を達成できないトランプを製造する様子。良い子は真似しちゃいけません。悪質なyoutuberのはしり的映像。
・『燃えよプチ・ドラゴン』ブリュノ・コレ監督/2009年
男性の部屋にあるブルース・リーのゴム人形が、部屋にある様々なおもちゃや物と戦いを挑むが、天下のブルース・リーといえども物の進化には勝てない、ささやかでほろ苦い短編。小学生男子の妄想・おままごと・脳内をそのまま映像化したような無邪気なアホっぷり。こどもの日に観るのにふさわしい1本。ブリュノ・コレ監督の他の映像も観てみたい!
全部通して観ても1時間以内の手軽さ。5月、まだ予約可能な回もあり、エルメスで一度、映画を観てみたいという方にもおすすめです。
【本日更新】Cinema on the planet 007 Taipei Cinema Trip 後篇 台北電影散歩

本日更新しました。
映画にまつわる場所をめぐるリレー連載「Cinema on the planet」第7回は、私の台北旅行記。後篇は台北電影散歩。
旅の目的「台北電影節(映画祭)のメイン会場・中山堂で映画を観る」を早々に果たした後は、思いつきで街をうろうろ。映画祭のこと以外は何も調べてこなかったのが逆に功を奏したのか、興味関心にどこまでも忠実な行動の記録になりました。振り返ってみて、すべからく旅はこうでありたいな、と。写真豊富ですので、多くはスライド式で掲載しています。どの写真も、ぜひご覧になってくださいね。
夜市に台湾料理、ガイドブックに載りそうな観光名所も何ひとつ出てこない、ある映画好きの台北散歩、お楽しみいただければ幸いです。
http://www.cinemastudio28.tokyo
前篇「台北電影節(台北映画祭)」はこちら
http://cinemastudio28.tokyo/cinemaontheplanet_007_part1
台湾、人気の観光地なので頻繁に行く方も多いかと思います。登場する場所は28mapにマークしていますので、お役に立てば嬉しいです。
Cinema Studio 28 Tokyo Map (google my map)
骨とドローン

霊園の桜から連想した『ツィゴイネルワイゼン』は骨好き垂涎の映画で、骨に執着する原田芳雄に共感しきり、観るたびに同士気分高まる。人間の、肉体に対する欲望はざっくり、筋肉好き/脂肪好き/骨好きに分類できるのでは?と思っている。骨好きの私は、恰幅が良くて素敵とか、筋肉が素敵とか思ったことがない。
最近読んだ、『ドレス』(藤野香織著/河出書房新社)冒頭の一篇『テキサス、オクラホマ』はタイトルから想像もつかない展開の物語で、賢いドローンが羽を休めるためのドーム形の施設が舞台。ドームの中は砂漠になっていて、本物ではなく人工の骨格標本がたくさんあり、骨の隙間に鳥が枝にとまるようにドローンがやってきて労働の疲れを癒す施設らしい。脳内で映像化しながら読み(小説を読むとき、私はだいたい脳内で映像化しながら読む。途中で実在の俳優をキャスティングすることもある)、結末の残酷さも含めうっとりしながら読み終えた。映画化希望。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309026244/
著者インタビュー、めちゃくちゃ面白かった。
http://bunshun.jp/articles/-/5359
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