1990年、東京の煌めき

仕事帰り、神保町シアターにて「東京上空いらっしゃいませ」を観る。99席のうち、30分前に到着したら62番だった。もしや、と思っていたら満席になり、入れなかった人もいるみたい。ソフト化されていないので、名画座にかかるたびに満席になっている。
人生最後の日に観たい映画3本立てを去年、ふと考えてみて、1本目がこの映画だった。人生が終わるなら「死の予習」として観るのにぴったりだと思った。それは同時に生の復習でもあって、生の煌めきをざぶざぶと咽びながら浴びることでもある。
とにもかくにも牧瀬里穂!1990年という年の、東京の煌めきが丸ごと、1人の少女に降り注いでいる。これまでどれだけ映画を観たのか数えてないけれど、こんなにキラキラしたヒロインって他にいたかしら。しかも、煌めきの理由が、彼女が死んでしまったからだなんて。
他にも書きたいことは山ほどあるけれど、今日のところはここまで。明日も明後日も神保町シアターでかかります。座席の確保はお早めに!スケジュールはこちら。
【本日更新】彼方からの(甘い)便り Happy Hour from Kyoto 002

本日更新しました。
いこさん連載「彼方からの(甘い)便り Happy Hour from Kyoto」第2回は、「ロミーとミッシェルの場合」から連想する京菓子のご紹介です。
「ロミーとミッシェルの場合」、あまりメジャーではないけれど、好きな人はとっても好きで何度も何度も観てしまうような映画。リアルタイムで観逃した私は、レンタル(DVDではなくVHS時代)で何度も借りて、お守りのように大切にしていた時期がありました。心の中のとてもパーソナルな場所にある映画だから、誰とも話したことがなかったので、いこさん…なぜ知ってるの?…と驚き。
カラフルでキュート、でもそれだけじゃない不思議な深みが病みつきになる「ロミーとミッシェルの場合」、未見の方も、懐かしい!という方も是非、春爛漫の京菓子と一緒にご賞味ください!
My Kitano Best

「浅草キッド」と同時進行で台南の本を斜め読んでおり、台南って写真で観る限りパキっと空が青く高く、沖縄の写真を観ているようで、台南→沖縄→ソナチネ→3-4X10月→浅草キッド→台南→と、ループし続ける数日。夏のように暑いからかもしれない。派手なシャツ着た寺島進が似合う気温のせいか。
北野映画のMy bestを考えてみて、
・その男、凶暴につき(1989)
・キッズ・リターン(1996)
・アウトレイジ・ビヨンド(2012)
かしらね(暫定)。このチョイスには理由があって、北野映画のうち、音楽:久石譲が苦手なのだと思う。音楽が映像より前に出ようとのさばる感じがあって、せっかくセリフも削り編集もタイトに工夫したところを、音楽ですっかり説明しちゃって興ざめする。「アウトレイジ・ビヨンド」公開時、早稲田松竹で3本立てがかかり、
こちら(「その男、凶暴につき」「3-4X10月」「あの夏、いちばん静かな海」)
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/2012/takeshikitano.html
どれも久しぶりに観たけれど、「3-4X10月」は意外な面白さを発見し、「あの夏、いちばん静かな海」は辛かった。あんなに静かな映画なのに、音楽が煩い。大好きだった「キッズ・リターン」もずいぶん観ておらず、今観ると音楽が理由でランクを下げるのかもしれない。
「アウトレイジ 最終章」はきっと音楽:鈴木慶一だと思うので、その点でも楽しみ。
素食

パスポート申請のため、今週の一部お休みをもらうことを宣言し、まだ申請もしていないのに、あちこち行きたい街に思いを巡らす。マイレージ、一昨年、北京に行った時に使ったきりで貯まる一方だったので、パリまで3往復できそうなほど貯まってる。マイル長者。
夏までの間、月に何本か台湾映画を観て予習しようかな、と、まず「恋人たちの食卓(飲食男女)」をずいぶん久しぶりに観ることにした。観ながら、きっと私はお腹が空くだろう。観終わったら中華を食べるだろう。アン・リー、ハリウッドで大作を撮るようになってからも好きだけれど、やっぱり台湾時代の3部作が特に好き。撮る映画の規模はずいぶん変わったけれど、根っこの部分はブレない人だな、と「ライフ・オブ・パイ」のような映画を観た時すら思った。
写真は北京で食べた野菜の水餃子。21世紀に入ってから味わった中で最も暑い日(40度!)だったせいか、完全に食欲を喪失しており、そう友達に伝えると「素食はどう?野菜だったら食べられるかも?」と提案して予約してくれた。素食とはベジタリアンフードのことで、肉っぽい食感のものも、野菜やグルテンをアレンジして、そっくりの食感や味に仕立ててある。友達の狙いは見事に的中して、食べているうちにどんどん食欲も回復し、ぱくぱく食べ、野菜の優しさの侮れなさに唸った。
牯嶺街、傾向と対策

角川シネマ有楽町でかかる最後の週末だったので、日曜朝、「牯嶺街少年殺人事件」を観てきた。
前売を持っていたので前日「ジャッキー」を観にシャンテに行った帰りに座席指定して引き換え。4時間あるので通路側の席から埋まっており、前から3列目の通路側を確保。前すぎるかな?と思えば、視界いっぱいにスクリーンが広がるベストポジションだった。いつも前方の席は空いていることが多いけれど、前方までみっちり満席。日曜10時50分から(昼食時間も無視して)4時間休憩なしの映画を観るなんて…みなさんお好きですねェ…私も…。
前回、張震の舞台挨拶つきで観た後、次に観るまでに復習をしようと考えていたので、前日夜に付け焼刃っぽく復習。まずパンフレットの「あらすじ」「登場人物相関図」を改めてじっくり読む。登場人物が多く、みんな制服を着ているので、初見ではなかなか顔と名前が一致しないと思う。もうここは受験勉強?ぐらいの真剣さで復習。「あらすじ」と「登場人物相関図」を往復しながら、脳内で再上映してみて、誰と誰が対立関係、誰と誰が同じグループ…と矢印やグルーピングを頭に叩きこむ。
その後、パンフレットにある「牯嶺街少年殺人事件の歴史的背景」を精読。この映画の背景にある台湾の歴史のとってもわかりやすい解説、4ページみっちり。

それから本棚にあった北京で買ったエドワード・ヤン映画を網羅的に解説した本をざっと読む。1本1本みっちり解説してくれている。ふむふむと読み始めると「牯嶺街少年殺人事件」だけで10ページ以上あるみっちりさで、中国語、一文の情報量の多さにいつも圧倒されるので3ページぐらい読み進み、後は観た後のお楽しみにする。「牯嶺街少年殺人事件」撮影ノートのような本が91年に台湾で出版されたらしく、そこからの抜粋が多い。日本語のパンフレットにあるエドワード・ヤンの言葉と同じものも多かったので、多くの言葉がその撮影ノートを出典としているのだろう。これが本当にノートのような本で、ページの片方に撮影ノート、片方は空白になっていて、同時代を生きた人に、その頃、あなたはどうしてた?と問いかけて記入させるような仕様になっていることを知る。

北京で買ったので簡体字で書かれている。「牯嶺街少年殺人事件」も簡体字だとこのように書く。繁体字より省略が多い。
ここまで復習し、特にパンフレットの人物相関図が大事だと思ったので、朝、家を出る前にそのページをiPhoneカメラで撮影し、上映が始まるギリギリまで眺めた。本当に受験勉強みたい…試験が始まる直前まで参考書を手放せないような…。この時点で写真を見て「この登場人物は誰でしょう?」って問いにも即答できたし、相関の矢印も間違いなく引けるようになっていた。素晴らしき哉、学習!
傾向と対策が功を奏したのか、スクリーンで2度目・通算3度目の「牯嶺街少年殺人事件」、誰がどんな歴史背景を背負った存在なのか、ということも含め、ついに物語がしっかり見えた!わーい!
登場人物のほとんどが外省人(1945年日本が敗戦した後、台湾は中華民国=国民党政府に接収され、中国大陸から国民党政府と共に移り住んだ人)で、しかし外省人も大陸の様々な場所から移り住んだから、特に学校のシーン、先生は訛りがきつい人がいる。主要な登場人物たちは殆ど普通話(共通語、とでも言いましょうか)を話すけれど、それは映画製作上の要請であって、彼らもナチュラルにしていると先生のようにそれぞれの出身の訛りで話すのではないかな?と思った。ハニーは台南に逃げていた人なので、普通話と台湾で元々話されていた言葉の両方を使い分け「俺も台湾語が上手くなったぜ」って台詞もあった。
「牯嶺街少年殺人事件」を観たいけれど、物語も複雑そうだし…と躊躇している方には、2度観ることをお薦めしたく、1度目で物語の筋を掴み(台湾の歴史を知らなくとも、鬱屈した青春の物語でもあり、ボーイ・ミーツ・ガールの煌めきでもある)→パンフレットを買い、復習→2度目、の流れが望ましいけれど、2度観る時間がないよ、という方には、パンフレットをまず買って上述の「あらすじ」「登場人物相関図」「歴史的背景」のページのみ熟読しておくのが良いかもしれません。
少し知識を得て観てみると、目の前の砂埃がさっと払われたように細部がよく見え、「事件」直前の数分から「事件」を経てラストに雪崩こむ最後のくだり、ぼろぼろに泣いた。あの子もあの子もみんなまとめて抱きしめたい。
http://www.bitters.co.jp/abrightersummerday/
東京では新宿や渋谷に移動して上映は続く。まだ前売が1枚残っているので、あと1回観に行くつもり。
夜桜2017

東京、平日は快晴だったのに、週末は雨続き。浮かれ気分に水を差す空気のよめない空だこと。雨と雨の隙間の、近所のお気に入りの桜。
舞姫の像を含めたショットを撮ったら、また青いオーブが写ってた。幸せの予兆が過ぎるわ。

黒に花のジャガードのワンピース、夜桜みたいだし、花びら舞い散る夜のアスファルトみたいでもある。保護色っぽいし、星空に足を踏み入れたっぽくもある。
そして「四月物語」を観て以来、いつか欲しいと思っていた黒に白の小花柄ワンピース。卯月さんっぽくもある。
卯月さんコスプレのためには、さらに小道具を調達の必要がある。自転車、白いスニーカー、壊れた赤い傘、雨、私には有名な先輩、など。
四月も間近

四月も間近というのに、朝夜のこの冷え込みは何。
「四月物語」、一人暮らしの部屋を整えた卯月さんが、自転車に乗って夜、映画を観に行くシーンが好き。冬のあいだ履いていたタイツを、えい!と脱いで初めて素足で出かける、春の夜のぬるい温度が映ってる。あと1日で、この寒い今年も帳尻合わせるように、まんまと四月になるのだろうか。
写真は「四月物語」の豪華パンフレットについてきた、朝顔の種。
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