Cinema memo : 9月

出かけるとしたら専ら銀座・日々谷界隈で、渋谷や新宿への心の距離は遠のくばかり。願わくば東京でかかるすべての映画は銀座・日々谷界隈でもかかってほしい…。
今年は上半期、話題作の公開が多かったように思うし、もろもろの繁忙期と見事に重なって見逃したものも多い。これから何か話題作って公開されるんだっけ…?と先日、話していたけれど、シネスイッチ銀座の前を通りかかって思い出した。アニエス・ヴァルダの新作がある!
9/15公開。
http://www.uplink.co.jp/kaotachi/
9月はこれと、濱口監督に浸る予定。
TOHOシネマズ日比谷に映画ポスターがひとつも貼られていないこと、不便きわまりなくて不満の気持ちが消えない。こうやって前を通りかかってワクワクすることも映画を巡る素敵な景色だと思う(抗議)!
復興する和光

銀座和光へお買い物へ。和光って昔は日・祝休み、18時閉店だった記憶があり、いつ行けばいいの?と思っていたけれど、日・祝営業、19時閉店になった。いろいろ事情はありましょうが、世の中にこんなにお店がある中、営業時間の短さこそ和光らしい高級感だったように思う。
友達に写真を送るために交差点で和光を撮っていると、小津の映画にこの交差点から、和光や教文館を撮ったショットがあったなあ、と思い出す。

帰宅してamazon primeでチェックしてみると、『東京物語』の紀子さんがアテンドする東京観光シーン、はとバスからの眺めで和光の時計台がばっちり映っていた。和光が映る小津映画、他にもあるはず。
それから1954年の『ゴジラ』で和光はゴジラに破壊されていたけれど、

2016年、『シン・ゴジラ』でもゴジラのビームで破壊されていた。破壊され、復興する和光、銀座のシンボル。
和光で買うものは決まっており、イタリア製の三つ折財布を購入。昨今、現金を使う機会が減ってきたせいか、長財布に変わりミニ財布が流行しており、いろんなブランドから発売されているけれど、和光の三つ折は30年以上のロングセラーで、私もちょこちょこ色違いで買い替え、7〜8年は使っている。長財布は私の小さな手には収まりが悪い。和光で昔から売っているのは、冠婚葬祭用の小さなバッグに似合うサイズとして、という用途かしらね。
今回は友人からのリクエストによりプレゼントとして購入(オンラインにもあります。和光にしては買いやすい価格。こちら)。
この財布は1階入ってすぐの場所で売られているため、その奥や2階以上の和光には足を踏み入れたことがない。何も用がなくても店内ぶらぶら歩ける雰囲気なのか否かは依然として未知の世界。
Cinema memo : 10月

暑くて秋冬のことまでうまく頭がまわりませんが10月、フレデリック・ワイズマン『ジャクソン・ハイツ』が公開されると知って秋が楽しみに。東京では映画祭でしか上映されておらず、予定が合わなくて観られなかった。昨今のワイズマン作品はバレエや美術館など、文化村マダムの好きそうな主題のものだけが文化村で上映されている印象だったので、配給を諦めておった。
『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』というタイトルになったらしい。イメージフォーラムで公開。
http://child-film.com/jackson/
『ジャクソン・ハイツ』は2015年の映画で、その後2016年に撮られた『エクス・リブリス』は、この先東京で観る機会があるのかどうかわからぬ…と去年、山形国際ドキュメンタリー映画祭まで観に行った。いろんな事情があるのでしょうが、星の数ほど映画が封切られる東京で、ワイズマンの新作を観るのに苦心するなんて…と、ちょっと憂います。
https://www.yidff.jp/2017/ic/17ic05.html
『エクス・リブリス』、ワイズマンは果たしてどうやってこの映画を閉じるのだろう?と思っていたら、なんとも気障なエンディングが用意されていて、エンドロールを眺めながら恍惚とした映画2017年bestであった。
復習

この夏は東京から出ない(出られない)予定だけれど、せめてもの夏気分としてシネコンの大きなスクリーンでスカッとした映画観たいなぁ…と、ぼんやり考えていたら、ミッション:インポッシブルシリーズ新作公開するのだった。大事なことを忘れていた。何が、と理由はわからないけれど、シリーズものの大作映画では、ミッション:インポッシブルが一番お気に入り。
前作から監督も続投し、物語も繋がっていると耳にしたのでamazon primeで『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』を眠る前に2夜ほどに分けてちょこちょこ観た。シリーズ全てがぼんやり混じり合い、断片的に覚えている場面がどの映画だったかも不明だけれど、デ・パルマが監督し、エマニュエル・ベアールやクリスティン・スコット・トーマスが出ていた第1作目が一番好きだったかもしれない。『ミッション:インポッシブル2』はジョン・ウーが監督していて、どこで鳩が出るかしら?とワクワク待機していたら、そこか!というシーンで鳩が!キメキメなショットだけれど思わず笑ってしまって私の中の珍品カテゴリーに格納されている。
復習した『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』は、初めて観た時の記憶のままに、レベッカ・ファガーソンが素晴らしく、新作でも登場するらしいので俄然楽しみ。
ナヒード

2016年なら国際映画祭コンペティションでグランプリを獲った『ナヒード』について何も書いていなかったので、薄れゆく記憶の底から断片をさらってメモ。
イラン映画、どれを観ても粒ぞろいに面白く、文化のギャップも日本暮らしの私には目新しく、アスガル・ファルハーディーを筆頭に複雑に絡まった伏線がパズルのピースを埋めるように回収されてゆく見事な脚本、イラン映画というだけで鑑賞後の満足度はある程度は保証されている…という安心感。
けれど、何年か追いかけるうちに、やがてその質の高さに食傷気味になってきた。結婚前、自由恋愛は許されても、肉体関係を持つことは許されていない女性たち。詳しくないけれど、私が映画の中で出会った女性たちはすべからくそうだった。婚約中に他の男性と歩くだけで禁忌に触れるおそれがあり、気に病んだ女性が自殺する結末に至った時は、何がいけなかったのか理解できず、ひとしきり調べてみたこともあった。
イラン映画を観た後にモヤモヤした後味が残り始めたのは、そんな女性たちの選択肢の多くはない生き方が、物語を駆動させるための道具として便利に使われているように思えたからかもしれない。箱の中の美しい小鳥を緻密に観察はしても解放はしてくれない映画たち。
『ナヒード』が印象に残っているのは、あちこちにぶつかって傷をつくる女性の姿を、揺れる気持ちを揺れるままに描写し、巧く物語に回収しなかったからかもしれない。男だ女だという主語で語るものではないかもしれないけれど、女性監督が撮ったイラン映画を観たのは初めてだったはずで、私にはずいぶん新鮮だった。
『ナヒード』
http://nara-iff.jp/2016/films/internationalcompetition/niff4952.html
9月に開催される第5回なら国際映画祭で、『ナヒード』のアイダ・パナハンデ監督が奈良で撮った映画が上映されるようです。天理市で撮影。
http://nara-iff.jp/narative/narative-2018.html
memo : それぞれのホン・サンス

キム・ミニ in 台北の映画館。
ホン・サンス祭なので、監督に関する読み物があれこれ読めるけれど、井口奈己監督のものが最高。
http://apeople.world/ja/culture/movie_024.html
ホン・サンス監督の作品が日本で初めて紹介された頃、周囲にホン・サンス推しの年上の男性がいました。その人の映画の趣味を疑っていたので(笑)、当時は観ることはなかったんです。
冒頭から井口ワールド全開。大人がこんなに率直に喋ってもいいのか、とハラハラ。単に嗜好が合わないだけだけれど、その人の映画の趣味を疑っているから観ることはないだろうって人、いる。誰にでもいるんじゃなかろうか。
私生活でもパートナーである/であった女優を中心に置いて撮る監督つながりでゴダールに触れられているけれど、ゴダール&アンナ・カリーナとホン・サンス&キム・ミニの違いはやっぱり、ホン・サンスがモテる男だからでしょう。ゴダールを引き合いに出すとゴダールが気の毒。
でも『夜の浜辺でひとり』の、ガラガラの映画館にポツンと座るキム・ミニに、私は『女と男のいる舗道』の、アンナ・カリーナが『裁かるるジャンヌ』を観る映画館のシーンを反射的に連想したのだった。私生活でもパートナーである/であった女優を中心に置いて撮る監督にまつわる深読みは楽しく、それを語る井口奈己監督は口さがない女友達と飲みながら喋ってるようで最高。
麦茶のティーバッグ

酷暑が去ったと思えば台風…否応無しにインドア生活を強いる夏。
ホン・サンス&キム・ミニ特集は4本中、3本まで観た。酷暑と台風の一瞬の隙間に有楽町まで観に行き、帰りに運動がてら丸の内仲通りを歩いていたら、一保堂の暖簾が見えたので、吸い込まれて買った麦茶。京都の友人に手土産にもらって、美味しさに驚いてから毎夏買っている。
ホン・サンス&キム・ミニ特集、どんどん、いいなぁホン・サンス、私もキム・ミニとつきあいたい、という謎の嫉妬が芽生えている。
残り1本は『正しい日、間違えた日』。映画祭で一度観ているけれど、キム・ミニに会えるならもう一度観なきゃ。
http://crest-inter.co.jp/tadashiihi/
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