レッドカーペット

メールを書いて送って、タイムラインを見たら、ちょうど濱口竜介監督がカンヌのレッドカーペットを歩いていた。tofubeatsの歌が流れていた。タキシード姿で髪を撫で付けた東出くん、ルビッチ映画に出てきそう。『生活の設計』、似合いそう。
Friday Night Movies

金曜夕方、仕事をさささっと終わらせて早稲田松竹へ駆け込み。
平日に、合計5時間座り続けて映画を観るのはなかなかハードだったけれど、『ブレードランナー』新旧2本立てでかけてくれて心から感謝。世代的なものもあって、私は80年代の映画をほとんど観ていない。『ブレードランナー ファイナル・カット』を観たら、もうこれ1本で帰ってもいいのでは?レベルで満足し、続編を観るのが怖くなったけれど、『ブレードランナー2049』は、そんな杞憂を吹っ飛ばす映画だった。
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/2018/bladerunner.html
今年はあまり映画を観ていないけれど、今のところ2018年、最上の映画体験だったと思う。
南へ

GW、台北の原稿を書いて更新し、部屋の片付けに明け暮れていたら、旅の欲が高まった。熱が冷めないので、行きたい場所のこといろいろ調べはじめた。マイルの有効期限も迫っていることだし。
部屋の片付けと旅の欲が何の関係があるのかというと、ひたすら持ち物を処分しており、やっぱり自分は物質にはたいして興味がないから、お金は何かを買う、形あるものを手に入れるためではなく、旅のような記憶に残るけれど形には残らないものに使うほうが性格に合っている、と改めて思い知ったから。映画を好きなのも、道具の要る趣味ではないし、形に残らないからという理由もあると思う。
次は台南かな、と思っている。時間がとれるならフランスやポルトガル行きを妄想していたけれど、しばらく仕事が立て込んでいて長い休みは秋までは無理そうだから近場で。李安(アン・リー)も通ったという映画館に行ってみたいことと、去年観たドキュメンタリー『日曜日の散歩者』が素晴らしかったから。
女神の見えざる手

GW、早稲田松竹で『ドリーム』の併映は『女神の見えざる手』。原題は『Miss Sloane』だったと思うと、こちらの邦題はなかなか成功しているように思う。ポスターなどビジュアルだけでは正直、惹かれる要素は少ないものの、どこかの映画館で予告篇を観たら面白そうな映画!と俄然興味が湧いたので、Miss Sloaneは静止画より動画のほうが魅力的に見えるタイプの女性なのかも。
ジェシカ・チャスティン、『ゼロ・ダーク・サーティー』といい、仕事するのに男も女もあるかい!的役柄に今、世界一ハマる女優では。『プラダを着た悪魔』のような可愛子ちゃんのお仕事ものじゃなくて、もっとシリアスで周囲に曲者ばかり従えるタイプの職業の。サンローランのスーツと11cmハイヒールで完璧に武装して働き方改革なんてどこ吹く風とばかりに昼も夜も削って働くのがまた似合う。
ジェシカ・チャスティンだけで観る理由としてじゅうぶんだけれど、観終わってみると、脚本家って誰なんだろうってリサーチしたくなる感じ。ジョナサン・ペレラ?知らないし、wikiにも出てこないと思えば、この映画が初脚本なのだとか!サイトのProduction noteが興味深く、
もともとイギリスの弁護士だったジョナサン・ペレラが、初めて描いた映画の脚本。それが『女神の見えざる手』である。弁護士を辞め、韓国の小学校で英語を教えていたペレラは、映画学校などには通わず、手に入った脚本を片っ端から読んだという。「120ページの脚本であれば、前半60ページを読みどう物語を終わらせるべきか自分で考えて続きを書く。そして夜中に後半の60ページを読んで比較する。そうやって勉強した」と彼は振り返る。
ペレラが『女神の見えざる手』の着想を得たのは、BBCのニュースで、不正行為で逮捕された男性ロビイストのインタビューだった。「ロビイストの仕事は政治と諜報活動が合わさったものだ。彼らがどうやって影響力を行使するのか。合法ぎりぎりのラインで、どんなストーリーが生まれるのかに興味があふれた」とペレラ。
書き上げた脚本はフィルムネーション・エンターテインメントに送られ、同社の共同社長、ベン・ブラウニングを驚嘆させる。「スリラー、ドラマ、政治の要素があり、強烈なヒロインを通して政治の知られざる舞台裏をスピーディに描いている。脚本が届いてから1年で映画が完成した。私が知る限り、こんな例はハリウッドで初めてだ」とブラウニングが語るように、脚本家のサクセス・ストーリーが実現したのだ。
前半だけ読んで後半を自分で書く、こんな脚本の勉強方法があるのか…!ジョナサン・ペレラが考案して黙々と実行したのだろうか。こんな努力ができるだけで、すでに才能あったとも言える。ロビイストという耳慣れない職業について、映画の冒頭では説明されすぎず、ミス・スローンの特殊な性格を強調するばかりで、ロビイストという職業を理解しないと物語を追いかけられないはずなのに大丈夫だろうかと一瞬不安になったけれど、展開に引き込まれているうちにロビイストについても、ミス・スローンがその中でも手段を選ばない強引さがあるにせよ、とりわけ有能という点についても、すっかり理解できていた。ジョナサン・ペレラ!
最後の法廷シーンが圧巻で、ミス・スローンにとって隠しておきたい私生活の秘密を共有すべき相手が登場した時の、遅かれ早かれ暴かれることだから、という肝の据わったセリフが好きだった。ロビイスト活動の一環として仕込んだことが思わぬ顛末を招く反面、信じられないはずの人物が案外信じられたり、ミス・スローンの能力をもってしてコントロールできること、できないこと、それらがミス・スローンにもたらす明暗。あぁ、面白かったな。ジョナサン・ペレラ(立ち上がって拍手)!
興奮してGW中に会った人々に、映画とジョナサン・ペレラの脚本学習方法を暑苦しく語った私であった。
Hidden Figures

早稲田松竹、GW前半は『ドリーム』「女神の見えざる手』の2本立てで、朝から満席だった。
原題『Hidden Figures』は隠された人々…のような意味かな邦題はシンプルに『ドリーム』になったけれど、当初『ドリーム 私たちのアポロ計画』だったのが不評でシンプル化したのだったっけ。確かにアポロ計画の物語ではない…。60年代、黒人差別、女性差別を受けながら、NASAの躍進に力を尽くした実在の3人の女性たちの物語。
http://www.foxmovies-jp.com/dreammovie/
3人の女性を取り巻く夫、NASAの同僚、上司(ケビン・コスナー!久しぶりに観た)の差別→改心の描かれ方が、ややステレオタイプすぎるきらいがあったけれど、周囲の態度に変化をもたらし、平等に働く権利や家庭との両立を獲得していく過程が、彼女たちがあまりに優秀だからというシンプルかつ力強い理由によるもの、と描かれていたから、気持ちよく最後まで観られた。
60年代ファッションの忠実な再現も楽しい。この時代のファッション、スカートはひざ下、ネックレスはパールのみというこのNASAの職場のドレスコードほど厳しいと辛いけれど、働く女性にふさわしいきちんと感がある。働く女たちの装いのカジュアル化が進んで久しいけれど、気持ちがしゃんとしそうな装い、働くという行為そのものに似合って、見ていて清々しい。
そんな働く女たちを鼓舞するような音楽がまた素晴らしいね…と、エンドロールを眺めていたら、ハンス・ジマーの名前があったので…これはこれは御大のお仕事でしたか!と思った次第。
Senses

5月4日、みどりの日。近所の動物園こと上野動物園、無料開園日だったので、移動の途中にさっと寄ってまいりました。

不忍通り沿いの入場口から、さっと入り、まっすぐペンギン池へ。ケープペンギンズ、のんびりぱたぱたしておった。新緑とペンギンのコンビネーション、この季節ならでは。
間もなく開幕するカンヌ映画祭、矢田部さんのブログ(こちら)で予習。濱口竜介監督、カンヌ開幕に先駆け、『ハッピーアワー』が5/2からフランス公開されているもよう。『Senses』のタイトルで5部構成、3回に分けて上映されるのだとか。
http://www.filmdeculte.com/cinema/actualite/Happy-Hour-21777.html
パリの友人に、長い映画だけれど時間の都合がつくなら是非!とおすすめしたら、メトロにたくさんポスターが貼ってあって、何度も目に入るうちに、ん?これ、日本映画?って気づく感じのデザインだったから気になっていた、と返事がきた。
パリの映画館Max Linderでは、3部作を一気に観る機会も設けられたようで、チケットの他に「BENTO(弁当)」や「DORAYAKIS(どら焼き…なぜ複数形…?」も売られるらしい。
書けていなかった日記をまとめて書きました(台北の投稿の下)。『ベイビー・ドライバー』『パターソン』『コンフィデンスマンJP』の映画マニア編が面白かったことなどなど。
【本日更新】Cinema on the planet 007 Taipei Cinema Trip 後篇 台北電影散歩

本日更新しました。
映画にまつわる場所をめぐるリレー連載「Cinema on the planet」第7回は、私の台北旅行記。後篇は台北電影散歩。
旅の目的「台北電影節(映画祭)のメイン会場・中山堂で映画を観る」を早々に果たした後は、思いつきで街をうろうろ。映画祭のこと以外は何も調べてこなかったのが逆に功を奏したのか、興味関心にどこまでも忠実な行動の記録になりました。振り返ってみて、すべからく旅はこうでありたいな、と。写真豊富ですので、多くはスライド式で掲載しています。どの写真も、ぜひご覧になってくださいね。
夜市に台湾料理、ガイドブックに載りそうな観光名所も何ひとつ出てこない、ある映画好きの台北散歩、お楽しみいただければ幸いです。
http://www.cinemastudio28.tokyo
前篇「台北電影節(台北映画祭)」はこちら
http://cinemastudio28.tokyo/cinemaontheplanet_007_part1
台湾、人気の観光地なので頻繁に行く方も多いかと思います。登場する場所は28mapにマークしていますので、お役に立てば嬉しいです。
Cinema Studio 28 Tokyo Map (google my map)
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