ポロシャツ

去年の秋、山形国際ドキュメンタリー映画祭に行った時、はるばる遠くまでドキュメンタリー映画祭に来ておきながらなんですが、きっとドキュメンタリーばかり連続して観るのは私の好みに合わないだろうからって、息抜き息抜きって、山形駅を超え、ソラリスという名の映画館で、レイトショーで「アウトレイジ最終章」を観たの最高だったな。あの日が公開初日だったはず。旅先で観るヤクザ映画の染みること。
大杉漣さんの映画、最後に観たの何かなぁ…と思い出して、あの山形の夜のアウトレイジだった。あの映画、あのメンツの中での敢えてのポロシャツ姿。何気ないけど印象的な衣装とはあのことだ。亡くなったなんて、まるでピンとこない。
と、書いて1時間ほど別の作業をしていたらメールが舞い込む。古い友人からで、大杉漣さんが亡くなったと聞いて驚き、ショックを分け合おうと思ってメールした、とのこと。私が大杉漣さんについて熱く語っていたのを印象的に覚えていたらしい。熱く語った記憶がさっぱりない…人に与える印象とは不思議なものですね。けれど、大好きな俳優さんでした。私にはやっぱり北野映画の印象が強いです。
ダンケルク

おでんを食べ、お酒を飲み、手土産にいただいたケーキを食べ、8時間続けて喋り続け、眠って起きたら年始からの蓄積疲労が吹き出していた。身体にあまり力が入らないけれど、他に日もないので早稲田松竹へ。こういうのが疲労を貯める原因ってことはわかってる。
クリストファー・ノーラン2本立て。
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/nowshowing.html
まず「ダンケルク」から。
フランス北端ダンケルクに追い込められた英仏連合軍40万人の兵士。背後は海。陸・空からは敵――そんな逃げ場なしの状況でも、生き抜くことを諦めないトミーとその仲間ら、若き兵士たち。一方、母国イギリスでは海を隔てた対岸の仲間たちを助けようと、民間船までもが動員された救出作品が動きだそうとしていた。英空軍のパイロットも、数において形成不利ながら、出撃。こうして、命をかけた史上最大の救出作戦が始まった。果たしてトミーと仲間たちは生き抜けるのか。勇気ある人々の作戦の行方は!?
「ダンケルク」、公開時にいち早く観に行き、観ている間はとても面白かったけれど、ノーランの他の映画に比べるとさほど好きの上位には位置付けられない、とも思う。2度目の今回は筋書きはもう理解しており、シンプルな物語でもあるので、若手からベテランまで英国をメインとした俳優陣の見目麗しさを改めて堪能した。海組、空組、陸組と区分して(宝塚か!)アイドルのようにちやほや騒ぎたくなる気持ちはわかる。私は、海組のキリアン・マーフィーが不穏な役回りながら素敵だな、と思った。
そして筋書きを追わなくてよし、という状態で観ると、普段あまり耳に入らない傾向にある音楽もしっかり耳に届き、絶え間なく流れる蚊の羽音と秒針のカチカチ音が混じったような音、タイム・サスペンスに寄り添うのに相応しい音だった。ハンス・ジマー!
史実よりも、ノーランの頭の中から立ち上がるフィクションこそ、よほど興味深いでしょう?「インセプション」のような!と考えてしまうので、「ダンケルク」が相対的にノーランランキング低めになってしまうのかも。
では、疲労回復のため、早々に眠ります。
タバギン

近所の商店街にあった蒲鉾店が、おそらく店主の腰痛悪化により閉店してしまったため、ここ数年、おでんを作らなかった。きちんと作られたおでん種って麻薬のようで、ひとたび食べてしまうと、もはやスーパーに売られているパックのおでん種セットでは満足できなくなる。おでん種…ちゃんとしたおでん種をくれ…(断末魔の叫び)。
友人が集うにあたり久々におでんを作ることが決定し、おでん種リサーチをしてみたところ、田端銀座というところに、おでん種屋があるという。家から散歩がてら行ける距離だったので、さっそく行ってみたら…あちこちに見慣れた鳥が。ペンギン…!たばたぎんざ、略してタバギンという名のキャラクター!

どこを見渡してもタバギンフラッグはためき、タバギンポスターが貼られている、ペンギン好きには夢のような商店街であった。ペンギンに呼ばれたね、私。
おでんを煮込みながら、ベルリン映画祭のリポートを読む。
http://www.cinemacafe.net/article/2018/02/17/55434.html
ロバート・パティンソン主演の西部開拓もの「Damsel」、すごく面白そう!観たい!日本で公開されるかなぁ…(不安)…。
オリンピック

部屋のスクリーンの昼下がり。こんな、映画の主人公のような人生の人って本当にいるんだなぁ。時に現実はフィクションよりフィクショナルなのね。
ふと、2020年のオリンピック、記録映画は製作されるのだろうか、と思った。市川崑監督の「東京オリンピック」は、スポーツに関心の薄い私でも不思議と夢中で観てしまう映画だった。ああいう映画が、また生まれてくれないかな。
日本オリンピック委員会のサイトにある、市川崑監督インタビュー。興味深い。
https://www.joc.or.jp/past_games/tokyo1964/interview/index.html
懐かし案件

2〜3年前に、ひさびさにゆっくり時間をとって京都に行った時の写真を偶然目にして、写っている立誠シネマは閉館したし、みなみ会館は3月に閉館するし、ぼやぼやしているうちに、この世は行けない場所ばかりになってしまうのね。
早稲田松竹の「ダンケルク」上映は35mmフィルムに傷がついてデジタルに切り替えるとお詫びが貼ってあった。フィルム版「ダンケルク」は日本に1本しかなかった、ということらしい。フィルムで映画が上映されていたことも、あっという間に懐かし案件になる。「インセプション」はフィルム上映のままとのこと。むしろそちら目当てだったので楽しみだな。
ラインナップに追加されていた「中国第6世代の作家たち」も、3月の楽しみに。
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/schedule.html
オフィスから見える東京の景色が、日に日に春の気配を纏っている。冬服に飽き飽きしている。
土間

ひたすら静養の土曜。昨夜観た「アンナチュラル」を、録画でまた観た。映画1本分の料金ぐらいは払いたくなるドラマ。
キッチンエリアの水漏れ案件、水道管工事が終わり、次は剥がした床をまた修復する工事。その間におり、部屋の中に土間っぽいエリアが出現している。山手線内側に出現した土間がこちらです。なかなかレアな光景。
50年代の日本映画を観ていると、家での主婦の装いが洋装と和装が入り混じっていて(小津映画の場合、だいたい白いブラウスに中途半端な丈のスカート)、勝手口に下駄がおいてあり、洋装+下駄という装いのシーンが登場したりするけれど、スリッパを履いて土間を歩く時、私の気分はちょっと、あんなシーンの味わいがある。
非日常の光景を楽しんではいるけれど、家の中に僅かな段差があることに時折(特に寝起き)落ち着かないので、早く床、修復してくれないかな。
情報摂取

日劇が閉まって哀しい気持ちでいたのに、平日が始まってみると慌ただしさに哀しみも紛れ、少しずつ日暮れが遅くなってきていることを喜び、新しい季節に新しい映画館が生まれることを楽しみにしている自分がいるのだから、流れる時間は人を変えるもの、薄情なものですね。
花椿最新号の表紙はソノヤ・ミズノ。「ラ・ラ・ランド」でも素敵だったけれど、断然「エキス・マキナ」が素晴らしかった。あの意志の強そうな身体をひっさげて、変な映画にどんどん出てほしい!
花椿、毎号とても楽しみにしていて先週もらったけれど、テーブルの上に置いたまま1週間開かなかった。さっき4分の1ほど眺めてみて、残りはいつ読むかなぁ。貪り読むわけではないけれど、花椿のことは好き。最近、情報摂取の頻度や速度についてぼんやり考えてみて、私と花椿の距離感ぐらい、マイペース、つかず離れずの距離で「新しく素敵なこと」には接していきたいな、と思う。たくさんの情報を熱心にチェックして自分だけのとっておきを探して見つけることや、どんどん更新されるものを待ってました!と受け取りに行くのは、もう自分の生活には馴染まない。
ずいぶん前、夜中までやることが溢れていた頃、日付が変わる直前に滑り込みで日記を更新していたある日、見知らぬ方からメールをいただいて、彼女も当時の私と同じぐらい夜が長く、何かを制作している間に日付が変わり、あ、日記、更新されてるかな?って私のサイトをチェックしてみて、されていると、わぁ!という気分で珈琲を淹れ、飲みながら読みます。と書かれていた。私にとって書くことが日課で、彼女にとって読むことが日課。自分の書くものが、誰かの時間の区切りになっているとは思いもよらず、不思議だし、嬉しく思いました。お会いすることはなかったけれど、時折、彼女はどうしているんだろう、もう生活も変わったかな?と、ぼんやり考えます。
28はペンギンの歩行のようにのんびりしたスピードで更新されるサイトだけれど、私と花椿のように、マイペース、つかず離れずの距離で楽しんでもらえたら嬉しいな、と2018年初頭は思っておる次第です。
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