ダンケルク

おでんを食べ、お酒を飲み、手土産にいただいたケーキを食べ、8時間続けて喋り続け、眠って起きたら年始からの蓄積疲労が吹き出していた。身体にあまり力が入らないけれど、他に日もないので早稲田松竹へ。こういうのが疲労を貯める原因ってことはわかってる。
クリストファー・ノーラン2本立て。
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/nowshowing.html
まず「ダンケルク」から。
フランス北端ダンケルクに追い込められた英仏連合軍40万人の兵士。背後は海。陸・空からは敵――そんな逃げ場なしの状況でも、生き抜くことを諦めないトミーとその仲間ら、若き兵士たち。一方、母国イギリスでは海を隔てた対岸の仲間たちを助けようと、民間船までもが動員された救出作品が動きだそうとしていた。英空軍のパイロットも、数において形成不利ながら、出撃。こうして、命をかけた史上最大の救出作戦が始まった。果たしてトミーと仲間たちは生き抜けるのか。勇気ある人々の作戦の行方は!?
「ダンケルク」、公開時にいち早く観に行き、観ている間はとても面白かったけれど、ノーランの他の映画に比べるとさほど好きの上位には位置付けられない、とも思う。2度目の今回は筋書きはもう理解しており、シンプルな物語でもあるので、若手からベテランまで英国をメインとした俳優陣の見目麗しさを改めて堪能した。海組、空組、陸組と区分して(宝塚か!)アイドルのようにちやほや騒ぎたくなる気持ちはわかる。私は、海組のキリアン・マーフィーが不穏な役回りながら素敵だな、と思った。
そして筋書きを追わなくてよし、という状態で観ると、普段あまり耳に入らない傾向にある音楽もしっかり耳に届き、絶え間なく流れる蚊の羽音と秒針のカチカチ音が混じったような音、タイム・サスペンスに寄り添うのに相応しい音だった。ハンス・ジマー!
史実よりも、ノーランの頭の中から立ち上がるフィクションこそ、よほど興味深いでしょう?「インセプション」のような!と考えてしまうので、「ダンケルク」が相対的にノーランランキング低めになってしまうのかも。
では、疲労回復のため、早々に眠ります。
変化

有楽町マリオン上階の、鏡に囲まれたエスカレーター。フォトジェニックな場所で好きだった。なくならないと思うのだけれど。ここで撮られたイザベル・ユペールのスナップ、タイムラインに流れてきたことがあって、映画のワンシーンのようだった。
有楽町朝日ホールは存続するのだろうけれど?、何かの余波なのか、例年、有楽町で開催されていたフランス映画祭、今年は横浜開催らしい。変化。
http://unifrance.jp/festival/2018/
もう日程も出ていて、手帳にメモしたけれど、横浜、行くかなぁ。横浜、心の距離がいつまでも近づかない街なんである。
しばらくかかりきりだった仕事が本日完了。ホッとした。
さよなら日劇:パンフレット

さよなら日劇、これで最後。楽しみにしていたパンフレット、大充実の内容。旧日劇で催されたショウの演目も、かかった映画のタイトルも全部網羅されている。編集の労力に平伏したくなる、資料価値の高さ。2018年始まって最も有意義な1000円の使い途。むしろ1000円っぽっちでいいんでしょうか…。
漠然と、日劇を特別な場所だと感じていた理由が全部載っていた。保存版である。誰かにあげるためにもう一冊買おうかな、と思ったけれど、帰りには完売していた。

最後のページにはスタンプを押すスペースがあったので、しっかり押してきました。ラストショウで最後に観たのは「ゴジラ(1984年)」、ロードショーで最後に観たのは「スターウォーズ 最後のジェダイ」、日劇らしい映画でさよならできた。
そして日比谷駅の改札前から、もう東京ミッドタウン日比谷のサインが見えた。出口から近い!こんなに近いなら家のDoor to 映画館、20分ぐらいで着きそう。


日劇のスピリットが継承されるというTOHOシネマズ日比谷は3月29日オープンだそう。1本めは何にしようかな。
さよなら日劇:ゴジラ(1984年)

さよなら日劇ラストショウについて、続き。
木曜あたりにのんびり東宝のサイトを眺めていたら、まだいくつか選択肢はあったものの、のんびりしているうちにあれよあれよと満席になり、選択肢が減った。「シン・ゴジラ」はチケットがあったけれど何度も観たからパスしたい。「ゴジラ(1954年)」は宝田明さん登壇もあり早々にソールドアウト。そうなると意地でもゴジラを観なければならない気になって消去法的に「ゴジラ(1984年)」を選択。観たことないけれど、どんな映画かな。

ロビーにはシン・ゴジラ氏。あなたのことはよく知ってるわよ…と語りかけながら場内へ。
ゴジラ(1984年)は田中健主演、夏木陽介、宅麻伸、沢口靖子などが出演。武田鉄矢も出てくる。首相役は小林桂樹。会議室のシーンが多いのはシン・ゴジラに共通するけれど、内閣総辞職ビームで全滅することもなく、首相はゴジラ鎮圧まで見届けていた。シン・ゴジラを見慣れた目には、1984年の特撮はとてもチープに思えたけれど、特撮について何も知らないので、公開当時には大変な技術だったのだろう。頻繁に登場するスーパーxが、古いSFに登場するUFOのような可愛さ。そしてシン・ゴジラに比べ、1984年のゴジラは、人間のエゴが生み出したゴジラによって人間が苦しめられ、ゴジラを倒すのも人間である、という苦々しいパラドクスに苦悩の表情を浮かべる登場人物が多くエモーショナルであった。核を巡って米ソの間に立たされるのも80年代っぽい。
そして沢口靖子。当時18歳の沢口靖子、可愛い!東宝の姫!お肌ピカピカ!だけれども、それ以上に表情のバリエーションが「緊迫した沢口靖子」「微笑む沢口靖子」「無表情な沢口靖子」の3パターンしかないことがもたらす沢口靖子の不気味な存在感が、ゴジラのそれより際立ってしまっている。その証拠に一晩寝て起きた現在、沢口靖子のことしか覚えていない。1984年のゴジラ、シン・ゴジラに比べお顔が普通というか、目がちょっと動物の子供みたいなつぶらさで迫力に欠けたせいもあったけれど、それにつけても沢口靖子。三原山の火口に落ちてゆくゴジラをヘリコプターから眺め、うっすら微笑みを浮かべる沢口靖子…で映画が終わってしまったせいか、なんだか昨日から沢口靖子のことばかり考えている。本人は右も左もわからず一生懸命なのでしょうが、30年以上経過すると怪演と呼ぶしかない演技だった。

入場時に記念にいただいたのは、ゴジラ(1984年)のフィルム。せっかくの機会に、まったく物語がわからなくてポカーンとしちゃうともったいないので、あらすじを簡単に予習して行った。ゴジラが数寄屋橋から有楽町マリオン(日劇が入っているビル)前を歩き、新幹線を弄んだ後、永田町を経由して新宿に向かう、と書かれていたので、まさに日劇ご当地映画、これを選んでよかった!と思っていたらフィルム、ちょうどその場面のもので記念度が増して嬉しい。スクリーンに映る1984年の数寄屋橋界隈は、東芝の電飾、NECの看板、2018年に観ると、東芝は息も絶え絶え、NECはリストラ、日劇は閉館するよ…万物流転、諸行無常なんである。

上映は35mmフィルム。途中、映写トラブルで一瞬ブラックアウトするフィルム上映ならではの体験。その間、場内がどよめいて拍手が起こっていたのが面白かった。バチバチ音のするフィルムで、日劇で最後にゴジラを観られたこと、きっと忘れません。
映画の中で、ゴジラは有楽町マリオンの壁を爪先で引っ掻いてガラスをいくつか割っていた。もっと破壊するのかな、と思えばそのまま通過して、JRの高架の前で停止し、新幹線をおもちゃのように弄んだ。

エンドロールの最後に万雷の拍手。興奮して外に出ると、有楽町マリオンは無傷、私も無事で、2月の空は青かった。有楽町マリオン、ゴジラと同じ、1984年にできた建物らしい。新築を破壊するのは忍びないって、窓ガラス程度の破壊にとどめ、さすがにゴジラも遠慮したのかな。
さよなら日劇ラストショウ

2月4日、85年の歴史を持つ日劇の閉館日。「さよなら日劇ラストショウ」と名付けられた閉館記念上映で、何か1本観られたら…程度の欲望だったのが、ことごとく時間が合わず、閉館日のプログラムを予約する結果に。ずいぶん気合の入った観客みたい。

有楽町マリオン、11階に日劇1、9階に日劇2、日劇3。11階に歴史解説のパネルが。

熱心な映画館通いを始めたのは京都だったので、東京で封切られた映画が京都に届くのが遅かったり、そもそも上映されなかったり、映画雑誌や本を読んでは、たくさんの映画がすぐに観られて、映画祭や舞台挨拶など華やかな東京の映画環境に憧れ、姿も形も知らない映画館の名前をいくつも覚え、溜息をついていた。上京してしばらくは多忙すぎて映画館に行く気力がなく、何年かの後にようやく行けるようになった時は、平静を装いながらも、わぁ!わぁ!わぁ!と大興奮。日劇で最初に観た映画が何だったかは覚えていないけれど、日本劇場、日本にこれだけたくさんある映画館の中でも、王様級の風格が漂う威風堂々としたその名前にうっとり。家から近い大劇場ということや、大作がかかるので友達を誘いやすいことも好きだったけれど、何が好きって、日劇という名前が好きだった。
消去法的に選んだ最後の1本は「ゴジラ」1984年版。何も知らずに観たけれど、日劇で観るのに相応しい映画だったのだな、と観終わって実感。映画については後日。パンフレット、映画の前に無事買えたけれど、映画の後に覗いてみると完売していた。間一髪。
如月

仕事帰りに銀座に髪を切りに行ったら、ひな祭りとバレンタインでウィンドウが華やかに入り乱れており、そういえば2月になったのだった。慌ただしくて、かろうじて曜日感覚はあるけれど日付の感覚が怪しい。今週ずっと仕事が立て込んでいたのに、振り返れば夜、映画を観た後に講義まで参加できたし、美容院にも行き、お昼に天丼を食べに行き、28も更新し、毎日24時までには眠っていた…朝型ばんざい!
写真は先日、プレゼントを買いに行ったショコラティエのある神楽坂の一角。瓦?と西洋風のドアの謎のコンビネーション。
そういえば日劇っていつ閉まるのだっけ…と調べてみたら、今週いっぱいだった。2/4日曜で閉館。もはや選択肢は少なかったけれど、慌てて1枚チケットを予約。
さよなら日劇ラストショウ
https://www.tohotheater.jp/event/nichigeki-lastshow.html
古い映画で日劇の外観が映るたびに、映画が娯楽の王様だった頃の、さらに映画館の王者の風格が漂ってかっこよかったので、閉館記念のパンフレットが欲しいな。売り切れてなければいいけれど。
Cinema memo : プログラミング

早稲田松竹のプログラミング担当の方、最近変わったのかしら。
これまで2本組の組み合わせ、わかりやすすぎて若干ベタな印象だったけれど、昨年末クリスマス時期に敢えての「愛は取り返しがつかない」特集とか、新年らしくエネルギッシュな「新感染 ファイナル・エクスプレス」と、私の映画気分にぴったり寄り添い、どうしてこの時期にこの映画?って深読みしたくなる凝った提案が楽しい。
見逃していた「グッド・タイム」の併映はサフディ兄弟の前作「神様なんてくそくらえ」なのでは、と予想していたけれど違って、「あさがくるまえに」だった。こちらも見逃していたので嬉しい。
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