近江屋洋菓子店 本郷店
ルビッチの感想を、薄れないうちに書くつもりだったけれど、哀しい報せを聞いてしまった。近江屋洋菓子店 本郷店が今週金曜 4/28に閉店とのこと。閉店1週間前の4/21に静かに張り紙で告知されたらしい。急すぎる…さよならも言えない…!
神田店は存続とのこと。神田店、行ったことないけれど、これから近江屋の味を求めて行かねばなるまい。
http://www.ohmiyayougashiten.co.jp/index.html
家から本郷店まで歩いて25分ほど、格好の散歩的距離にあり、美しい東大キャンパスを通り抜けながら、手土産なら、あの人は何がお好きかしら…と考えたり、自分用なら前に食べたあれが美味しかったからもう一度…など、思索に耽りながら歩くの、好きな時間だった。来週来るお友達と、朝ごはん食べに行こうかと開店時間を調べたばかり。写真のケーキ、1人用ながらホールケーキのようなスペシャル感があって一番好きだった。
最後に行ったのは12月。このwebサイトをスタートさせる数日前、デザイナーのあずささんが家に来てくださって、webデザイン調整する日だった。12月なのにコート要らずの暖かな日で、ケーキではなくアイスを買い、長い打ち合わせの中間に、ヨレヨレしながら2人で食べてサイトを作った思い出…。1月、別の連載の打ち合わせに向かう前に手土産を求めて立ち寄ったら定休日で、別のケーキ屋を急遽調べた。定休日、なかったはずなのに最近、日曜定休になったのは前触れだったのだろうか。
サイトにある「歴史」ページの写真が味わい深い。
http://www.ohmiyayougashiten.co.jp/rekishi.html
帝都という言葉が似合うような、こんなかっこいい東京の写真、小津や清水宏、五所平之助の映画を観ているみたい。戦前松竹っぽいクラシカルさ。歴史もさすがに映画さながらの物語がある。閉店までにあと一度、あの建物の中に入れるだろうか。
ヴェーラ日参
土曜から3日連続でシネマヴェーラへ。文字通りの日参。よく行く映画館だけれど、こんなに連日通ったのは初めてではないかしら。すべてルビッチのせい。ルビッチルビッチルビッチルビッチ北野ルビッチルビッチという時間を過ごしたので、オセロのように北野が裏返ってルビッチになるような錯覚。あれ?西島秀俊と菅野美穂、歌って踊ってなかったっけ…(錯乱)…?
2年前のルビッチ特集の時、観ることに集中してきちんと感想をメモしなかったことを後悔しており(日記は自分用の記憶装置なので)、今回は必ずッ(拳を固めながら)。
土曜を起点に1週間単位で番組が入れ替わり、計4週という構成の特集。第1週の映画は制覇!映画Aが映画Bと2本立ての日もあれば、映画Cと2本立ての日もある感じで、何と何を組み合わせて観るか、シミュレーションに余念がない。2年前の特集では「生活の設計」「山猫リュシュカ」と2本立てという、そんなの観てしまったらしばらく他の映画が全部灰色に見えるのでは?という番組があったけれど、今回その組み合わせはなし。
ざっと見た感じ、
http://www.cinemavera.com/schedule.php
5/5の、「極楽特急」「街角 桃色の店」が今回ベスト番組では。GW、さすが良い番組を持ってくるなぁ!メグ・ライアン&トム・ハンクス主演でヒットしたロマコメ「ユー・ガット・メール」は「街角 桃色の店」のリメイクで、マイ・ファースト・ルビッチもこの映画。そして「天使」「生活の設計」「生きるべきか死ぬべきか」「極楽特急」はルビッチの中でもとりわけ有名な映画なので、混雑を予想。それとも東京の映画好きは2年前にすっかり観終わっていて、今回はパスするのかな。
moonbow体験
連載moonbow journeyを執筆してくださっている、みづきさん主催のmoonbow cinema第6回上映会。北野武監督「Dolls」は監督ゆかりの街・浅草公会堂にて。下積み時代を活写したビートたけし著「浅草キッド」読了し準備も万全。
本来、先に上映会にお伺いして体験してから連載を依頼するつもりだったのですが、諸事情により先に交流が始まり、今回がmoonbow初体験。本当に手作りのあたたかみのある上映会でした。ayaさんデザインのリーフレットも、春らしく、四季を描いた「Dolls」らしさもあって素敵。
Cinema Studio 28 Tokyoもご紹介いただいて嬉しい!moonbow体験、詳しくは後日書きます。何しろ、ルビッチ・タッチも始まり、この週末5本映画を観て、家にまるでいなくって家事を片付けねば…。
日本・香港
午後休をとって有楽町のパスポートセンターへ。交通会館のテナントは毎度、興味深すぎる。申請だけで2〜3時間待つこともあると書いてあって怯えていたけれど、10分ほどで終わり拍子抜け。思いがけず平日午後に時間ができてしまったので、軽く買い物しようと銀座を歩くと人人人!化粧品をパッと買いたかっただけなのに、しばし待つことに。店員の方によると今日は朝からずっと混んでるそうでGINZA SIXのオープンが、銀座の他のテナントにも及んでるらしい。銀座、しばらく混みそう。
移動し、テアトル新宿へ。日本・香港インディペンデント映画祭。
https://jphkindie.wixsite.com/2017
日本の若手監督、香港の監督の映画を続けてかけて、最後にみんなでトークという、長い豪華な番組。18時半から始まり、終わったら23時頃だった。
今日は濱口監督「THE DEPTH」と、香港の短篇3本(どれも雨傘革命を直接的・間接的に描いたもの)の組み合わせだったので、トークに濱口竜介監督が登壇。最近アメリカから帰国されたらしい。「THE DEPTH」、今年の映画初めの1本で、ラストショットを観た瞬間、もう一度最初から観たい衝動に駆られたので、すぐにまた観られて、監督直々に撮影時のエピソードが聞けて嬉しい。
香港の監督も2人登壇していたけれど、合計3人の監督が話すには、トークの時間が短すぎたかな。じゅうぶんに遅い時間なのでしょうがないけれど。
映画祭は明日まで。18時半スタートが厳しく今日しか行けず。第2回が開催されますように。
有緣
連載moonbow journeyはmoonbow cinemaの誕生秘話、現在に至るまでの軌跡を追うものですが、moonbow cinema主催の上映会が4/23にあり、チケットは明日4/16より予約開始です。
moonbow cinema
予約はこちらで、明日より。
http://moonbowcinema.peatix.com/#
北野武監督「Dolls」。監督ゆかりの地・浅草にて。入場無料です(なんと!)。監督の映画、時々リバイバル上映されるけれど、「その男、凶暴につき」など初期のものが多く、「Dolls」がかかるのは珍しいことでは。
moonbow cinemaの活動を知ったのは、写真のガチャガチャがきっかけでした。去年の夏、webマガジンmemorandomの期間限定ショップに参加した際、memorandom名物の大人ガチャ(大人のガチャガチャ)に私も参加してみたくって、けれども形あるモノにあまり興味 がないので、形のない何かを中に詰めることを考え、「Cinema letter from M.T.」というプロジェクトを中に入れました。ガチャガチャをまわして私のカプセルを当ててくださった方は、中にある説明書きを読んで、所定のアドレスにメールを送っていただきます。メールに軽く自己紹介と、どんな映画が好きか、これからどんな映画に出会いたいと思っているかを書いていただくと、それを読んだ私が記憶のアーカイブから是非観ていただきたい映画を選び、手紙に書いて送るというもの。M.T.はmemorandom.tokyoの略であり、私のイニシャルでもあります。
moonbow cinemaの美しいデザインをされているayaさんが私のカプセルを当ててくださって、自己紹介の中でmoonbow cinemaの活動を教えてくださったのが、知り合うきっかけでした。カプセルの中に何を詰めるか、思いついて話をした時は誰もピンときていなかっただろうし、私自身もたくさんカプセルを作った時も、手紙をたくさん書いた時も、自分がいったい何をしているのかよくわかっていなかったけれど、見知らぬ誰かが「まだ観ぬ映画に出会うきっかけ」を、ささやかでも作ることができれば幸せだなぁ…と考えてやってみたことが、意外な縁を運んできたことに今は幸せを感じています。不思議なところに縁ってあるのね。
ひょんなきっかけで手を繋いだmoonbow cinema とCinema Studio 28 Tokyo。moonbow体験、皆様も是非に!
浅草
近々、浅草に行く予定なので、本棚に積んであった「浅草キッド」(ビートたけし著/新潮文庫)を移動中読んでいる。あの口調で脳内再生しながら読むせいか、するする読めて時間を忘れて没頭してしまうので、あっという間に降りる駅に着いてしまって、しぶしぶ鞄にしまう。
浅草フランス座のエレベーターボーイから始まる下積み時代。たけしさんが書くと、浅草の街が生き物みたい。街の鼓動が行間から聴こえてくる。
フランス座、現在は正式名称「浅草フランス座演芸場東洋館」。2年ほど前、東洋館であった映画のイベントに行った時の写真を発掘。浅草六区、映画館発祥の地なのに、もう映画館はひとつも残っていない。館内に、ビートたけしと、座付き作家だった井上ひさしの写真。
http://www.asakusatoyokan.com/information/
エレベーターボーイの仕事は、館内清掃も含まれるらしく、階段を箒で掃いて、モップがけもしてたって書いてあり、帰りに降りた、あの階段か!と思いながら読んだ。階段の踊り場には、たけしさんの絵(の、たぶんレプリカ)が飾ってあってギャラリーみたいになっていた。
この「頭上注意」の位置!
絵は、なかなか雑に扱われていて、ちょっと破れてたり。絵の前に容赦なく看板なのか道具なのかが置かれているのも、味わい深くて良かった。飾ってる意味ねぇじゃねぇかバカヤロ!って声が聞こえてきそう。今読んでいるのは、たけしさんと師匠のやりとりで、師匠の口調がたけしさんそっくり。芸を盗みながら口調も盗んだんじゃないかって、そっくり加減で、たけし口調で脳内音読するうちに、あっという間に読み終わりそう。
夜桜2017
東京、平日は快晴だったのに、週末は雨続き。浮かれ気分に水を差す空気のよめない空だこと。雨と雨の隙間の、近所のお気に入りの桜。
舞姫の像を含めたショットを撮ったら、また青いオーブが写ってた。幸せの予兆が過ぎるわ。
黒に花のジャガードのワンピース、夜桜みたいだし、花びら舞い散る夜のアスファルトみたいでもある。保護色っぽいし、星空に足を踏み入れたっぽくもある。
そして「四月物語」を観て以来、いつか欲しいと思っていた黒に白の小花柄ワンピース。卯月さんっぽくもある。
卯月さんコスプレのためには、さらに小道具を調達の必要がある。自転車、白いスニーカー、壊れた赤い傘、雨、私には有名な先輩、など。
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