紫陽花

梅雨入り。仕事を終えて建物の外に出たら、紫陽花と目があった。撮ってみたけれど、ぼやけてて…疲れてるのかな、と、さっさとメトロへ。

後からカメラロールを見たら、ブレて抽象画のような紫陽花。これはこれで綺麗。洋服の柄みたい。
秋日和の百合ちゃんの帽子って、紫陽花モチーフなのかな。こちら。ドレスとセットだとしっくりくるけれど、この後、この装いにコートを羽織って原節子のアパートに来る場面は、コートと帽子がいまいち合ってなくて、祭りのあと、というニュアンス漂い、それもまた良し。
冬の恒例行事

今週のショック案件。12月「聖なる夜の上映会」に行くことを恒例行事にしていたけれど、去年が最終回になったらしい。会場の都合なのかな。
初めて行ったのは「第七天国」の年。調べてみたら2010年だった。その後、1年だけ行けない年があったけれど、毎年の楽しみだった。去年は終演後、会場の写真を撮っていたら見知らぬ男性に話しかけられ、「去年もいらしてましたね?」と、あちらは私の顔を覚えていたみたい。見知らぬ男性、ご存知ですか。今年はあの教会で映画を観られないって。
http://www.yanesen.net/topics/detail.php?id=272
映画館もいつまでもそこに存在しないし、上映会も同じ。お互い元気なうちに存分に愛しあわなければならないの。
これまで撮った写真がいくつかあるから、今年のうちに原稿にまとめ、記録してちゃんとサヨナラの手を振ることにするわ。
blue/orange

ルビッチ特集を観て以来、久しぶりに映画館へ。何気にバタバタしており、仕事帰りに映画を観る時間がない。六本木ヒルズに行くと必ず撮る東京タワー。薄いブルーとオレンジ、夕暮れの東京。
オリヴェエ・アサイヤス「パーソナル・ショッパー」、観に行けないうちに、、上映館も六本木だけ、1日1回だけになっていた。そのせいか場内満席。これまで観たオリヴェエ・アサイヤスで最も好きかもしれない。賛否両論なのだろうな。今晩はクリステンの魅力を噛みしめる。

観終わって外に出ると、東京タワーは、行きとは違う色調ながらブルー、オレンジ。何故この色?と思ったら、土曜の夜は基本的にこの色なのだとか。東京タワーのサイトなんて、初めて見た。
https://www.tokyotower.co.jp/lightup/index.php
カンヌ、コンペ作品は軒並み評価が低く、突出してこれぞ、という映画はなかったらしい…と、流れてくるニュースやレビューをチラチラ見る。批評家の点数を集計したものを見てみたら、
http://cannes-rurban.rhcloud.com/2017
very good new films、見事にコンペ以外の部門や特別上映、そして最高得点はツインピークス!アニエス・ヴァルダの新作もきになるし、”The Florida Project” (Sean Baker)は、一昨年の東京国際映画祭で観た「タンジェリン」の監督の新作。当時書いた感想はこちら。「タンジェリン」は全篇iPhoneで撮影されたことで話題だったけれど、映画の骨格がまず先にあって、世界観を成立させるために珍しくも新しい撮影方法が選ばれた印象で、監督の次回作を観てみたいな、と思っていたので配給を期待。
「木更津キャッツアイ」から「逃げ恥」まで

早稲田大学演劇博物館の続き。行ったのには目的があって、関連イベントのトークを聴くため。「木更津キャッツアイ」から「逃げ恥」まで というお題で、脚本家・野木亜紀子さんとプロデューサー・磯山晶さんが登壇されるトークがありました。お二人がこれまで手掛けてきたドラマのシーンを自らピックアップされたものを講堂の大きなスクリーンで観る時間も挟みながら、2時間ほどのたっぷりトーク、大学が主催とはいえ、これで無料って時々お金の意味って本当によくわからないな。
こちらのブログに詳細の書き起こしあり(全3回)。素晴らしい、ありがたい。
お二人とも、大人数のチームの中で働く女性特有の、四方八方からの無理難題に職人のごとく応えつつ、山ほど細かな意思決定を重ねながらじりじり前に進む日々を送る人だけに漂うような、独特のさっぱり感があって素敵。以前、西川美和監督のトークでも似た印象を持った。
私自身は熱心なテレビドラマ好きというわけではないけれど、それでもトークで紹介されたドラマはほとんどリアルタイムで観ていたことに驚き。数分だけ上映されたドラマを、毎週楽しみにテレビの前で待機していた自分も懐かしく思い出し、そして数分だけの上映でも、全体の面白さの記憶を引っ張り出すのにじゅうぶんすぎて、ああ「池袋ウェストゲートパーク」も「木更津キャッツアイ」も、他のドラマも、全部また観たいなぁ。
好きだからしょうがないけれど、映画好きであることは、映画にとても時間を割く人生になるということだね、という事実について時折考えるけれど、テレビドラマ好きな人々は、たかだか2時間で終わる映画に比べ、1つのドラマを最初から最後まで観るために、映画よりずっと長い時間を愛するドラマに捧げる人生を送っているのだなぁ。進行の岡室美奈子さんが「このトークのためにこのドラマを見直していたのですが…」と、軽くおっしゃるたびに、ふと思った。映画好きとしては、例えば生涯鑑賞本数が3000本を超えれば、2時間の映画が1時間で観られるようになります…!といった特別な魔法が使えるようになればいいな…と遠い目で妄想することはしょっちゅうある。
野木亜紀子さんは映画学校出身で、映画の人々はとかく映画を神聖なものと扱い、テレビドラマを下に見る傾向があるけれど、どちらもそれぞれ違う魅力があると思う、とおっしゃっていて、私も同意。時折、テレビドラマの話をすると、え?映画好きのあなたが、ドラマも観るの?と意外そうな反応があるけれど、日本の俳優はシームレスにどちらにも出演する人が多いので、映画で素敵だったあの人がドラマに出てる…その逆も!と、観る側としては楽しみは倍増し、楽観的合理的な私としては、わざわざ映画館に行ってお金を払ってしか会えない人と、チャンネル合わせるだけで自分の部屋で会えるなんて、なんて便利なの…テレビありがとう…という気持ちしかない。
映画館にわざわざ行って暗闇で、という場のアウラは映画の魅力ではあるけれど、お茶の間にもお茶の間のアウラがある。例えば「逃げ恥」の、働く女性が多かれ少なかれ抱えてるだろう呪いの提示と、それを解く最終回の百合ちゃんのセリフ、ああいった描写は映画や周囲の同じような境遇・立場の人々の会話では存在していたけれど、わざわざ映画館に行かずして、あんなポップなテレビドラマで、多くの人が気軽に観る中で、スパッとお茶の間に向かって言ったことに、少なくとも私の中では大きな意味があった。みんな観ていたからみんなと話ができるもの。観ること自体のハードルが低いこと、マスであること、大衆的であることの力強さ。映画を観ることは誰かと一緒だとしてもとても孤独な行為と思うけれど、テレビドラマにはその孤独感が不思議となく、そこが一番楽しいところかもしれない。
最後に磯山プロデューサーが、学生へのメッセージを求められ、辛いことも多いけれどテレビドラマは総合芸術のようなもの。興味を持っていただけたらみなさんも是非一緒にドラマを作る人になってもらえれば…。と、宗教の勧誘のようなトーンになって、ご自分でも笑っていらしたけれど、私はちょっと、じーんとした。楽しみにしていたドラマの裏に、こんな方が昼も夜もなく働いていたんだなぁって、目の当たりにできただけでも素晴らしい時間だった。そして「木更津キャツアイ」は、最近観た映画について話をする中、「八月のクリスマス」を観た磯山プロデューサーと、「スナッチ」を観た宮藤官九郎さん、観る映画の傾向がいつも重なることがなく、けれどどちらの映画の要素も盛り込んで「木更津キャツアイ」ができたというエピソードが興味深かった。そんな流れで、あの奇抜な構成のドラマが仕立て上がる職人技。そして視点の違う人々が集まってチームで何かを作ることの良さがあるなぁ、と。
紹介された中では「空飛ぶ広報室」のみ観ていなかったので、これから観るつもりです。これからのトークも豪華。争奪戦だろうけれど、予約できるかな…。
http://www.waseda.jp/enpaku/ex/
大テレビドラマ博覧会

先週行った、早稲田大学演劇博物館。初めてだったので常設も企画展も隅々まで観た。建築が素晴らしい!展示室はこぢんまりしており、気負いなく観られる。そして入場無料。

正面脇の、こんなドアから館内へ。すでにドラマの登場人物になったみたい。そう、私は女優…(違う)。そんな気分に陥るのにも裏付けがあり、サイトにこんな説明が。
「演劇博物館は坪内逍遙の発案で、エリザベス朝時代、16世紀イギリスの劇場「フォーチュン座」を模して今井兼次らにより設計されました。正面舞台にある張り出しは舞台になっており、入り口はその左右にあり、図書閲覧室は楽屋、舞台を囲むようにある両翼は桟敷席になり、建物前の広場は一般席となります。このように演劇博物館の建物自体が、ひとつの劇場資料となっています。」

そして正面上部にある文字、何だろう?と思っていたら、「舞台正面にはTotus Mundus Agit Histrionem“全世界は劇場なり”というラテン語が掲げられています。」とのこと。さりげなく小粋。
始まったばかりの企画展「大テレビドラマ博覧会」を堪能。2階の広くはないスペースをフル活用し、空間全体がインスタレーションのよう。たくさんのテレビを使った展示は、ちょっとナム・ジュン・パイクやクリス・マルケルのアートを彷彿とさせる。テレビドラマ最初期から最近の「カルテット」までフォロー、ドラマがかかっていた時期のテレビと合わせて展示してあり、昔の、家具と一体化したような重厚なテレビから、最近の超薄型テレビまで、テレビはどんどん薄くなり、ドラマで描かれるテーマも徐々に変化していく。ああ…やたら奥行きのあるブラウン管テレビデオで観てたなぁ…「ロンバケ」…と、眺めながら時空が歪む…。
初期の表紙の手書きフォントが脚本が並ぶのが目に楽しい。そして和田勉の製作ノートには見入った。映画も歴史の浅い芸術・娯楽だけれど、テレビドラマはさらに若く、我こそテレビドラマの地平を切り開かん!と、沸るフロンティア・スピリットが伝わる文章。ブレッソンの演出にも触れられていた。
企画展は8/6まで。
http://www.waseda.jp/enpaku/ex/4995/
書斎

本日、中途半端な時間から始まる用事のため午後休みをとり、あれこれ用事を済ませた後、早稲田へ。演劇博物館の前にある坪内逍遥の銅像。
演劇博物館の中には書斎を再現した記念室があり、そちらは撮影可だった。

シェイクスピア全集の翻訳で有名な坪内逍遥、イギリスには行ったことがなかったらしく、けれど教え子や友人がお土産に贈り集まったというシェイクスピア・グッズ。

こちらはシェイクスピアの豆本コレクション。豆本用の豆本棚まであって素敵…。周りにシルバニアファミリーを配置したいようなサイズ感。シェイクスピアについて一向に知識が増えないけれど、好きな映画の中に登場することが多く、間接的に知った気になっている。ルビッチ「生きるべきか死ぬべきか」、ロメール「冬物語」、ブレッソン「やさしい女」、黒澤も「蜘蛛巣城」などシェイクスピアを翻案した映画は好きだなぁ。

未年生まれだそうで、ひつじグッズも収集していたもよう。手前の白いのは、小指の先サイズ。書斎の棚に、ちまちましたミニサイズのものが大事に飾られており、小人の国に迷い込んだ巨人のような気分。

書斎って、その人の脳内宇宙みたい。
wikiを読んでいると坪内逍遥は東大卒で、奥さんは根津遊郭の娼妓だったとか。根津神社の界隈はかつて遊郭だったけれど、東大の近くに遊郭があっては学生の風紀が乱れることを懸念して洲崎(洲崎パラダイス!川島雄三!)に移転したと聞いたことがあったけれど、坪内逍遥はまさにその事例だったのだな。遊郭に通いつめた後に結婚に至ったらしい。
通ヴェーラ終了

ルビッチ特集、観る予定だったものを全部観終わり、通ヴェーラ終了。特集自体は金曜まで続きます。最終週の私のオススメは「山猫リュシュカ」「君とひととき」です!
http://cinemavera.com/schedule.php
すっごく「通った」なぁ…!と、4/22から今日まで数えてみたら24日、そのうち11日行った!通った感あるはずだわ…。家に帰るのが真剣に面倒で、階段の踊り場に布団敷いてしばらくここで暮らしていいですか?って交渉寸前だった。11日、2本立て=22本だけれど、「花嫁人形」を2回観たのでタイトルでは21本。ルビッチの映画って、これだけ観ても全く胃もたれしないのは、説教臭さが1ミクロンもないからかしら。私の好きなもので溢れていること以上に、嫌いな要素が見当たらない、というのが大きいように思います。
エネルギー充填したから、残りの今年も頑張って生きていけそう…(拳を固めながら)!はぁぁ…夢の映画、映画の夢!シネマヴェーラの皆様、夢見心地な春をありがとうございました!
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