伝説の映画
有楽町の夕闇と、「牯嶺街少年殺人事件」のビジュアル。
主演の張震(チャン・チェン)とプロデューサーの余為彦、上映前に舞台挨拶。映画を観終わった今、写真を観ると、小四がこんな立派な大人の男に!と思う。張震の気さくな語り口と、最後に一言、とマイクがまわったプロデューサーが、エドワード・ヤンに語りかけながら途中、言葉が詰まっておられたのが印象的だった。
張震と親交があるという妻夫木聡さんも駆けつけて華やか。詳細はこちらの記事を(yahoo)。映画はあと2回は観ると思う。次までにパンフレットにあった人物相関図と台湾の歴史をきっちり読み込んでおくこと。
Ginza blue
何気に年度始め、打ち合わせに次ぐ打ち合わせ、席に一瞬戻れば次の打ち合わせの予定を決めるメールが届いており返信…という今週。前々から予約していた上映は絶対死守!と、切り上げて銀座へ。
エルメスの手しごと展、表参道ヒルズと銀座メゾンエルメスで開催されており、映画の上映は銀座で。
http://www.maisonhermes.jp/feature/421337/
アニエス・ヴァルダを目当てに、「パリと職人たち」の上映プログラムを堪能。エルメスの発行する上質な映画リーフレットをいつも楽しみにしており、今回のはステッカーがついていた。手しごとにちなんで、職人さんが使う道具モチーフ。手紙を出す時に、封筒に貼ろうかな。
外に出ると、前のビル(ソニービル?)の照明がブルー。とても美しくて、週末のウキウキ、120%増量。
夏の記憶
季節行事には疎目ながら今日は、偶然お昼に寿司を食べ、偶然、雛人形のパッケージの羊羹をいただいたので図らずして佳き雛祭り。強風に春の成分が混じってそわそわする。一番好きな季節は夏だから、春は夏の前哨戦の位置付け。
テレビで日本アカデミー賞をちらちら見て、「シン・ゴジラ」がたくさん受賞して嬉しい。IMAXで観た後にMX4Dで2度目を観たり、蒲田のゴジラ湯に行ったり、「シン・ゴジラ」に2016年の夏が付着している。DVDもうすぐ出るから、何度もレンタルして観そう。
日本アカデミー賞、宮崎あおいさんのドレスが素敵だった。黒木華さんも、髪型が謎めいていたけれど、ドレスは好みだった。彼女の過去のドレスも好きだった。いつもアクセサリー控えめでフレッシュ。
スナップ
まるで世界には、鈴木清順映画とLA LA LANDしか映画がないかのような最近の日記であることよ。
鈴木清順監督、最後にお見かけしたシネマヴェーラでのレトロスペクティブ、写真を撮った記憶…と古い写真を探してみたら、発見。めっちゃいい写真だった!
宍戸錠さんはこの直前、ご自宅が全焼してニュースを賑わせていたけれど、そんなの微塵も感じさせない陽性スターオーラ。最前列に座っていたので?!やたらジョーさんと目が合い、目が合っただけで妊娠しそうな気持ちにさせる男男男男男!男成分煮詰めました!な男の人って、フィクションじゃなくて現実世界にいるのだね。そういう人がスターなんだナーと納得。
清順監督は終始、宍戸錠という俳優が生意気で困りましてねェ…って本人を横にすっとぼけ倒して大変キュートでした。
このトーク、日活がオフィシャルに文字起こししたの、サイトにあった!記録って素晴らしい。そしてトーク、やっぱり面白い。
http://www.nikkatsu.com/report/201111/001032.html
古い携帯で撮ったので、画質も何もあったものじゃないけれど、写真っていいなあ。気軽に撮ったスナップだからこそ、時間が経って眺めると、幸せな瞬間が凝縮されていて、ぐっとくる。大好きな監督と私の人生がほんの少し交差したことの証明として、大切にこの日記に記録しておきます。
初日、IMAX
LA LA LAND!!!!!!
初日、IMAXで早速観てきた。素晴らしい!ミュージカルって最近のだと、ブロードウェイの有名作の映画化だったりが多かったけれど、まさか2017年、新作ミュージカルが観られるなんて、もうこの映画の存在自体が夢のよう。
生きることを助けてくれるフィクション。感想はしばらくしたら出てくるはず。
TOHOシネマズ新宿、IMAX上映は嬉しいけれど、余韻に包まれて外に出たら歌舞伎町。胸ぐら掴まれて一気に世俗に引き戻される感。2度目は六本木か日比谷で観よう…。
空港にて
日曜のこと。好きな人々はだいたい遠くにいる種類の人生なので関空→羽田→パリと移動する人と一瞬すれ違うために夜遅く羽田空港へ。東京東側の自宅からは成田のほうが交通が便利なので、羽田の国際線ビルに初めて足を踏み入れた。
携帯電話を持っていない人と待ち合わせなんてずいぶん久しぶり。関空からの便が遅れているとはいえ連絡が随時来るわけでもなく、ぼんやり視界を捉えていたら、このビル、西洋から観たどこか過剰な和風、キル・ビルっぽさに溢れており、静かに興奮。携帯の画面を見ないと、目は景色の細部を見ようと働くようで、じろじろ細かく観察した。美術:種田陽平という感じ。
友人は日本までの飛行機で「シン・ゴジラ」「君の名は」と去年の話題作をどちらも観られて大満足、帰りの飛行機でプログラムにあれば、「シン・ゴジラ」もう一度観たいと言っていた。「沈黙」の原作を読んでいるようで、帯にあった俳優たちの写真のうち、キチジローはどの俳優かと聞かれたので、この人!と窪塚氏を指差す。
種田陽平さんといえば、一昨年のPFFで小津の「小早川家の秋」がフィルムセンターでかかった時、周防正行監督と登壇して小津についてお話しされたのを聞きに行った。小津映画のセットは、屋内から外を撮るショットでは、日本家屋の障子の向こうは必ず生垣で遮られ、外の景色が映っていないのだという。何度も観てきたけれど気づいておらず、さすが美術監督の視点と思わされた。とてもお話し上手な方で、いくらでも聞いていられる。行けなかったけれど、溝口&増村映画祭での記事(こちら)も興味深く読んだ。
珍事
写真と本文は関係ありません。
friday night cinemaとして、ようやく「ネオン・デーモン」を観た。六本木でかかってるの見逃し続け、気がつけば遅い時間、小さなスクリーンしかなくなって、ぬぬぬ…と思っていたら、シネマート新宿に流れ、大きい方のスクリーン1でかかるっていうじゃないの。
この映画、しばらく前、Los Angeles支部りえこさんのインスタで、「映画の最後の方、目玉が出てくるシーンで隣の女の子が痴漢にあうという事件が勃発。すごく変な夜に…」と書かれていて、そんなことってあるんだね…と驚いて読んでいたのだけれど、
今夜、いつものごとく前方の通路側に座ると、通路挟んで向こうは、荷物の多いおじさん。映画が始まっても、むしゃむしゃパンを食べ続け、食べ終わったのか静かになったと思えば、轟音でいびきが響き始めた。
「ネオン・デーモン」、セリフは少なめ、映像と音楽が凝っており、いびきが似合う映画ではない(そんな映画はない)。片耳を指で押さえてしのぎながら、どこか別の席に移ろうかな…でも混んでるし…と、そわそわしていたら、シーンが切り替わり、一瞬無音になって、また別のシーンが始まった途端、私の5席ぐらい隣に座っていた男性が、バタバタっと私の前を、すみません!と横切り、寝ているおじさんの腕だか肩だかをバシッと叩いて起こし、また私の前を、すみません!と横切って席に戻っていった。
5席ほど離れた席でも、腹に据えかねるほど響き渡っていたのだね…。その後、おじさんはまたうつらうつらし、うっすらいびきも聞こえてきたけど、腹に据えかねるほどではなかった。というか、そんなに眠るならもう映画を観てないも同然だし、外に出ればいいのに、そういう選択肢はないのだね…。
LAでも新宿でも珍事に溢れた「ネオン・デーモン」、やっぱりスクリーンから漂う異様な妖気に客席があてられてしまうのかしら。引力…。
映画の感想はまた後日。シネマート新宿、今日で上映終わりかと思えば水曜まで続き、しかし土曜と月曜は休映という変則スケジュールのもよう。アクション大作!壮大なSF!という映画とはまた別の感覚で、大きなスクリーンが似合う映画だった。
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