香り

この夏は東京から出ない予定なので、頭の片隅に引っかかっている、東京で行きたいと思って行っていない場所をリストアップしてみたら、半分以上「食べてみたいかき氷リスト」だった。
ということで山の上ホテル、コーヒーパーラーヒルトップ。水出しコーヒー蜜、中にはラムレーズンのアイス。大人の味だった。

ヴィスコンティ『白夜』、DVD付属のリーフレットを読んでいたら、小さなリーフレットの1ページを割いて、ヴィスコンティのプロフィール、フィルモグラフィを紹介するページの前半は無難な内容だけれど、後半はバイセクシャルだったヴィスコンティと噂のあった男たちの名前を羅列し、「香水はイギリスで140年以上の歴史を持つペンハリガンのハマムブーケを愛用していたという。」で締めくくる唐突感ある着地。限られた文字数にオフィシャルなプロフィールからプライベート紹介までギュッと混じった少し暴力的な密度があって、くらくらした。
ヴィスコンティの姿はもう写真で見るしかないけれど、「愛用の香水」を知ることは、肉体が消えても存在を立体的に感じられる、まさに残り香のようで面白い人物紹介だな、と思った。
https://www.penhaligons.com/hammam-bouquet/
好みについて

枝豆一袋、いくらなら適正価格かしら。なんとなく300円代と決めていて、そろそろ値段が下がるかな?と八百屋やスーパーに行ってはチェックしていた。梅雨明け、ついに値段が下がったので購入。しかも「湯あがり娘」というネーミング。そんな名前の枝豆を食べたと話したら「その名付け会議、絶対におじさんしかいなかったと思う」とコメントをもらった。湯あがり娘、他の品種より栄養価がぐっと高い高級品種らしい。枝豆がビールを持ってるイラストがシュール。
W杯ベルギー戦、目覚ましかけて寝ようかしら、どうしようかしら、と考えているうちに寝落ちし、パッと目覚めると2時57分だった。プロジェクターの電源を押すとスクリーンにパッとNHKが映り、これは頑張って起きて観なさいという天からの知らせ…と、起き上がって観ることに。誰か起きてるかな?と指先で話しかけてみると、荒木町のバーで観戦中の友人と、パリのカフェで観戦中の友人が反応したので、指先でおしゃべりしながら。
パリのカフェは終盤、ジャポン応援ムード一色になり、試合が終わって友人(日本人)が去り際、カフェじゅうの人にBravo Japon!!!と声をかけられたらしい。確かに、負けたのに誇らしい清々しい気持ちになった。
ほぼW杯でしかサッカーを観ないので忘れがちだけれど、香川選手の顔立ちがとても好み。好みである、と4年ごとに目にしてハッと思い出す。画面に映るたびに、すごく綺麗な顔だなぁ!って試合がどんな局面であろうと見惚れてしまう。

好みって本能だから理由を説明しづらい。いろんな人と話をすると否定する意味ではなく、あなたの好みは理解しづらいし私とはまるで違う!と思うこと多々あり、だから地球上の生物の秩序はそれなりに保たれているんだなぁと思う。
映画俳優では川口浩や市川雷蔵の顔立ちが好みで、香川選手、完全にその系譜、和顔大映映画俳優の系譜にいる人物である。きっと和服が似合う。三島由紀夫が主役を演じたこともある大映映画だもの、香川選手が主役を演じても不思議ではない。残念なのは大映が倒産したことであるよ…と、寝不足でぼんやりした頭でひとしきり妄想するなど、試合が終わってからも幸せな時間を過ごした。
夏夏夏

まさかの梅雨明け。去年の東京が冷夏だった恨みを忘れていない。今年の夏は長そうで嬉しい。暑いの大好き。
6月30日、上半期の最終日。半年の穢れを祓い、残り半年の無病息災、厄除けを祈願する夏越の祓という神事の日。この日に食べる「水無月」というお菓子、東京ではあまり売られていないけれど、近所の「つる瀬」にあると知ったので、売り切れないよう早めに、正午すぎに買いに行った。お店の方は「水無月、食べ歩きしようかしら?って思っていたけれど、東京だとあまり売られてないのよねぇ」とおっしゃっていました。去年、夕方に買いに行き売り切れていたので、今年は初動を早く。水無月、小豆は悪魔払いの意味があり、三角形は氷を表し暑気払いの意味があるそうです。「つる瀬」の水無月、年中売ってほしいぐらい美味しかった…(余韻)…。

何年も町内会掲示板で見かけ、平日で予定が合わず行けなかった根津神社の夏越しの大祓、今年は土曜なので初めて行けることに。もうこの青空と緑、そして影の深さ、夏本番だわぁ。

境内には、茅で作られた大きな輪っかが設置してある。30分前到着で行列は15メートルほど。

ピンボケ御免。茅の輪のくぐり方。このように8の字を描くように3度くぐって本殿にお参りするのだけれど、ポイントは、1人ずつ8の字を描く…のではなく、行列全体がまず1度目をくぐり、全員がくぐり終わった後、また行列全体が2度目をくぐり、全員がくぐり終わった後、3度目をくぐっていよいよ本殿へ…という学生時代の運動会を思い出すような久々の団体行動、大行列の大行進なので、早めに到着して列の前あたりを確保しても、行列の長さにより所要時間が左右される。こんなに混んでる根津神社は初めて!という行列の長さだったから、17時から始まり、3度目をくぐり終わったのは18時頃。近所の友人+1歳児と一緒に、みんなで茅の輪のくぐりデビューしました。

本殿にお参りすると、茅の輪守を授与していただきます。「御祭神須佐之男命のご神息による無病息災厄除けのお守りです。夏越しの祓の茅の輪くぐり、門口にかざる粽(ちまき)守も同じ御由緒によるものです。」とのこと。去年のお守りを返してる方もいらっしゃったので、私も1年かざって来年返しに行こう。部屋のドアの内側に設置。
初参加だったので、まさか毎年、こんなに多くの人が輪をくぐっていたなんて知らなかったヨ!…近所で!…と驚き。参加してみないとわからない新奇さがあった。半年の終わり、清々しく締めくくることができて、ありがたいです。
いよいよ夏。東京ではホン・サンス監督&女優キム・ミニ祭が開催中だけれど、過去のホン・サンス映画で大好きな夏の映画は『ハハハ』(2010年)です。男性2人が飲みながら、夏に韓国の統営という港町で出会った女たちを回想する物語。途中で何度もハハハ!と笑って乾杯する場面があるから『ハハハ』は笑い声を表すタイトルだと思っていたけれど、韓国語で夏=ハと読むらしく夏夏夏という意味らしい。
男ってやつは!とイライラする度はホン・サンス映画の中でも群を抜いているけれど、夏の素敵さとどうしようもなさを完全に閉じ込めた見事な夏映画なので、みなさま、是非。
いずれも有料だけれど、amazon prime(こちら)やyoutube(こちら)で観ることができます。便利な世の中ですこと!
Cinema memo : エヴァ・グリーン

一気に夏めいた東京。梅雨、中休みと言わずこのまま明けて欲しい。発作的に暑い日・水辺という大好きなシチュエーションを脳内が求め、該当する写真を探してみると、何年か前の夏の北京を引き当てた。みんな大好き、后海界隈。私も好き。

この日はここ数年で体感温度がもっとも高かった日で、空港に向かう前に名残惜しく、后海のほとりにある茶館へ。何の部屋?と聞きたくなる広い書斎のような個室に通してもらい、独占状態でのんびり絵葉書を書いた。今日40度よ、今年一番の暑さ!と店員さんに言われながら、熱いお茶をすする。
話は変わり、ホン・サンス祭もまだ1本しか観ていないけれど、4本のうち2本は過去に観ているからのんびり追うとして、ポランスキーの新作が公開された。忙しいな、6月。
告白小説、その結末
芳しい感想がどこからも聞こえてこないけれど、別にいいの、つまんなくても。エヴァ・グリーンをスクリーンで眺められるだけで。私は『ドリーマーズ』以来、エヴァ・グリーンの魅力に嵌り、今でも『ドリーマーズ』が一番好きだけれど、
ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンド・シリーズで最高のボンドガールはエヴァ・グリーンだとも思ってる。ヴェスパーロスに陥るジェームズ・ボンドに共感しきりだった。
好き・嫌い

上野動物園のペンギン、羽(毛?)の生え変わり時期なのか、病気じゃなければいいんだけど…の右の子、見た目のせいで周囲にちょっかい出されるのか、当の本人(本鳥?)も気が立っているのか、周囲と喧嘩しがちで、ちょっと近づいただけで嘴をわぁわぁしはじめて、きみたち!…!仲良くしなさい!と願ったものです。元気かな。
監督の前作『タンジェリン』が面白かったので、半年前から楽しみにしていた新作『フロリダ・プロジェクト』、ずっと手帳に書いているけれど、なかなか足が向かない…のは、上映されている映画館(ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿WALD9)がどちらも苦手だからだ!映画は観たいけれど映画館に行きたくないからぐずぐずしちゃうんだ…と気づいた。
好きな映画館もあれば嫌いな映画館もある。苦手な理由は主に立地、観客層。都内の映画館でもっとも観客層が落ち着いていて気持ちよく観られるのは、TOHOシネマズ日本橋説を唱えている。映画館の好き・嫌いって理由もあわせて聞くと、その人の趣向が見える気がしてなかなか面白い。私は都内だと早稲田松竹が好きだけれど、最前列で観てもスクリーンとの距離がしっかりあって疲れないから、学生街にあるせいか名画座だけれど観客層が若め…等が愛する理由です。
悩み多き『フロリダ・プロジェクト』、一度行ってみたかったユジク阿佐ヶ谷に7月末にかかるそうなので、そちらで観ようと決意。時間の都合がつけば、台湾巨匠傑作選と併せて観たい。
https://www.yujikuasagaya.com/
夏至

夏至。万事うまくいけば、この時期にヨーロッパに行きたかったけれど、ホン・サンス『それから』のコピーじゃないけれど、「人生は、ままならぬ」ものですね。『それから』を観ると、は?!人生は、ままならぬって、あなたが言うなんてどういうつもり?って、あの妻のように問い詰めたくなる瞬間の連続だけれど。
夏越しの大祓、ずっと行きたくて平日だから無理だったけれど、今年は土曜!ついに行けそうで近所の友人と誘い合わせた。近所の和菓子屋で水無月が発売されるという情報も軒先の張り紙から得た。
毎年、この時期になると、夏の盛りに観たい映画を、観られる環境にあるかないかを問わず妄想するけれど、数多ある夏の名作から今年パッと浮かんだのは、濱口竜介監督『何食わぬ顔』。
電車に揺られながら、女性が国語辞典の「なつ」から始まる一帯を淡々と読み上げるシーンがある。夏、懐かしい…。なかなか観る機会のない映画だけれど、あのシーンは至高。
補足。『何食わぬ顔』、こちらで有料ダウンロードできるらしい。なんと!梅雨が明けたらダウンロードして観ようかな。でもこれはshort versionで、私が観たlong versionより短い。どうしようかしら。
ジブリと暗算

週に何度か通りかかる近所に珠算学校があり、ノスタルジックな気分になる。
今年の夏はペンギンのアニメを観るつもりだけれど、夏休みといえば!親に連れられてアニメ!という習慣は皆無だった。私の映画好きは父親の影響によるものだけれど、幼子(私)がいるからといってアニメを見せることもなく、自分の観たい映画を観るマイペースな男であった。50〜60年代のハリウッド・クラシックがメイン。時折サイレント映画が混じる。隣でぼんやり観ていて、子供にもわかりやすくて好きだったのはチャップリンや西部劇。チャップリン『独裁者』は小学校に入学する前のお気に入りで、何度も観て筋書きは覚え、演説シーンを真似していた…やだよそんな子供…。
小学生になると兄の要望により近所の珠算学校に通うことになり、意外な計算能力の高さがなぜか開花し、先生からスカウトされ、珠算学校を代表して県大会に挑むことになった。夏休み、珠算学校に強化選手が集められ、何日もひたすらそろばんを弾く。そろばん以外には暗算など、各種目まんべんなく鍛える。

しかし遊びたい盛りの小学生を薄暗い珠算学校に閉じ込めることを、さすがに先生も不憫に思ったのか、教室にテレビとビデオデッキを持ち込み、映画を見せてくれる日があった。ある年は『風の谷のナウシカ』で、ある年は『天空の城ラピュタ』だった。先生が所有していたのがその2本だったのかもしれない。両親は私をアニメに連れていく人々ではなかったので、数少ないアニメ体験は珠算特訓のサービスとしてもたらされた。労務の提供と、その報酬としてのジブリ。
今でもジブリ映画が公開されたり、テレビ放映されるたび、そして今年の夏のアニメが話題になるたび、反射的にあの薄暗い珠算学校を思い出す。広い珠算学校に少ない強化選手が集められるから、一部だけしか電気を点けてなくて薄暗かった。

東京を歩いていて珠算学校を稀に発見するけれど、この時代に珠算を学ぶのはどんな子なんだろう。OK, googleって呼びかけたら、手を動かさなくても教えてくれるんでしょう?県大会の結果は珠算総合、暗算ともに県2位だった。何年かに渡って出場したけれど、常に2位。やるからには1番になりたい負けん気の強い私としては、ややほろ苦い。あんざんで右脳をトレーニング!とポスターにはあるけれど、あんざんで鍛えられるのは左脳のような気がする、というのが経験者からのコメントです。
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