銀ブラ

昨日、髪を整えに銀座に出たついでに、シャネルで写真展、エルメスで映画を観て、かねまつ本店で靴を修理してもらいがてら出たばかりの銀座百点をもらう、パーフェクトな数時間の銀ブラを達成した。あれもこれも無料でほとんどお金を使わなかった。老舗の懐の深さと安定感にうっとり。
夏、手土産を買った和菓子屋で8月号をもらって以来、毎月1回は銀座でのんびりして、ついでに銀座百点をもらいたいものよ…と心に決めたけれど、9月号をもらい損ねているうちに10月号が出てしまった。
季節感ある表紙、読みものの充実、クラシカルな文字組、魅力はたくさんあるけれど、銀座百点は何より、その月、画廊や劇場で何が観られるか情報が載っていて、銀座のタウン誌として機能しているところが素敵だと思う。誰もがインターネットで何もかも調べるわけじゃないものね。

映画のページもちゃんとあって、その月、銀座有楽町日比谷界隈の映画館でかかるたくさんの映画からかの数本のチョイスも銀座百点らしさがある。有楽町スバル座、行ったことないので行きたいけれど、観たいものがかからないというジレンマ。隣のページはとらやの羊羹の広告。
銀座百点
DEPARDON TOKYO 1964-2016

銀座、シャネル4階ネクサスホールで、レイモン・ドゥパルドン写真展。フランスから初めてアジアにやってきた、若き気鋭の写真家が撮ったオリンピックに湧く1964年の東京。その後何度も来日を重ね、2016年の写真はカラー。オリンピックのエンブレムのような円をモチーフにした会場、撮った年代によって3種類の色で壁が塗られている。
http://chanelnexushall.jp/program/2017/depardon/
映画で時折、海外の監督が東京で撮った映像が混じると、普段目にしている街の風貌が途端にエキゾチックな未来都市の匂いを漂わせるのが、不思議で面白いな、と思う。「ヤンヤン 夏の想い出」で、丸の内のビルの夜の窓の灯りが並ぶシーンを目にするたびに、涙が出そうになるのはどういう心の作用なんだろう。それからオリンピック自体には興味がないけれど、オリンピックを撮った映画って面白いものがあって、市川崑はもちろん、クリス・マルケルが撮ったヘルシンキ・オリンピックについての映画も楽しんだ(エルメスで観た。こちら)。記録するために派遣されたはずが、作家の色気がどんどん出てしまって脇道に外れてしまう映像たち。
レイモン・ドゥパルドンの撮った東京、オリンピックも、そんな豊かさがあって好みだった。初めての街に来て、生まれたばかりの目で世界を捉え直しているような。

これは64年のものではないけれど、バスの運転席の後ろから覗いた東京。「東京物語」にこういうショットあったなぁ。

こちらは64年。人もさることながら、街が、当たり前だけれど60年代の映画で観るままの街が写っていて興奮。都電もあるし、ビルはまださほど高くなく、東京の空が広い。街ゆく人々の和服比率の高さ。
64年を観た後に、2016年を観ると、2020年のオリンピックもこうやって記録されたなら、2070年頃に開催される写真展では、現在最新のガジェットや車も、人々の服装やメイクも、わぁ!古い映画で観たまんま!って、2070年の観客は思うのだろうな。
レイモン・ドゥパルドン、現在ドキュメンタリー(こちら)も上映されている。

ネクサスホールで開催される写真展、好みのものが多く、シャネルマークデザインのエレベーターのボタンを押すのも楽しい。

エレベーターに同乗するマドモワゼル。
写真展は、10/1(日)まで。間に合った。
事後譚

ペンギンしおり作戦を決行したものの、手術前のバタバタ等で600ページ以上の「狂うひと」を読了するのは難しく、いったん図書館に返却。次に借りられるのは、だいぶ先かな。
入れ替わりに、原稿を書くために「亡命ロシア料理」を借りてきた。ペンギンもこちらに移動。ルビッチ「ニノチカ」って3人組が異国の地にロシア料理屋を開くところで終わるから、この本は私にはなんとなく、ニノチカ事後譚のような位置づけ。ロシア料理のレシピもあって、アジアの夏に読むのは胃が重かったけれど、日増しに風が冷たくなる初秋の再読、ぴったりでは。読み終わったら手近なロシア料理屋に行きたい。
夜中、とりたてて痛みで起きることもなく、午後恐る恐る眼帯を外してみたら、もっと腫れ上がっているかと思えば全くそんなことなく、一応週末の間は大事をとるけれど、メイクもできるしコンタクトも入れられるのでは、というほぼ通常運転に戻り、拍子抜けしながらも、医療の進歩に感謝。こんなことなら、さっさと手術すればよかった。慣れない眼帯生活は、料理はおろか珈琲を淹れることすら手こずった。両眼生活に早々と復帰できて嬉しい。
operation

仕事帰りに設備の整った大きめの眼科で、瞼にできた腫瘍をとる簡単な手術。
去年できて放置している間に徐々に縮小したものの、しこりが残ったのが気になった。場所が場所だけにどんな手術なのか想像できず(調べるとギャー!って画像ばかり見ちゃいそうだし)、服を着替えたり髪をまとめたりしているうちに逃げたい気分が増してきたけれど、麻酔が多少痛かったものの(想像してみて…瞼に注射針…ギャー)、案外あっさり終わって良かった。
映画史の授業で観たブニュエル「アンダルシアの犬」的展開を最悪の事態として妄想していたけれど、
もちろんそんなことなく終了し、安堵。当たり前か。
眼帯装着して帰ってきたけれど、やはり何をするにも不便なので、眼帯をとれる明日の午後まで何もしない(できない)…静養…。
続・予習

部屋を片付けながら、「アウトレイジ ビヨンド」を観て予習完了。片手間に観ていたので、こんなに面白い映画なのに集中できず。映画は片手間に観るものではない。ヒットマン・高橋克典のセリフの省略。それからこの2人が可愛いなぁ。エレベーターホールで新井浩文が、あぁぁぁあ!!って叫ぶ場面最高。ビートたけしは「アウトレイジ」「アウトレイジ ビヨンド」の間に、一気に見た目が変化した。
部屋で映画を観ることに集中できないのは部屋が荒れ気味だからで、ここ数ヶ月ずーっと片付けているけれど、ちょこちょこ隙間を見つけて取り組んでいるだけだから、まだまだ終わりが見えない。自分から可能な限り物質を引き剥がさんとする試み。いろんな方法で手放しているけれど、フリマアプリを見ていると、世の中には要らないものが本当に多く、みんな手放したがってるんだなぁと思うし、スマホ画面のアプリの中で宇宙のような大商圏が成立していて、貨幣も介さず物質がぐるぐるやりとりされるなんてSF映画みたい。新しいものが売れないはずだなぁ。考えた人の頭の良さに感心しきり。
Cinema memo : 大映女優祭

ポストにKADOKAWAから封筒。以前、若尾文子映画祭のスタンプラリーに応募してから、特集上映のたびにチラシを送ってくれる。律儀。大映映画祭とデヴィッド・リンチ特集のチラシが入っていた。なんちゅう組み合わせ。最近、あまり古い映画を観たい気分ではないので、これぞ!というものだけ選んで観ることにしている。
今回のラインナップ、私にとっての目玉は京マチ子主演「夜の素顔」です。京マチ子VS浪花千栄子の濃すぎるキャットファイトを堪能する映画。浪花千栄子は何の映画に出ていてもその場をかっさらっていくけれど、「夜の素顔」がマイベストオブ浪花千栄子映画である理由は、浪花千栄子の演技を受けて立つのが京マチ子ってことだと思う。相手に不足がなさすぎます。
で、いつよ?と思ったら特集上映は12/9から。「夜の素顔」は年末年始あたり。ずいぶん早い忘年会の誘いをもらったような気分よ。
http://cinemakadokawa.jp/daiei75-joyu/
唐突だけれど、安室奈美恵さんの歌では「Sweet 19 Blues」が一番好き。あんなに19歳の女の子そのものの歌ってあるかしら。傑作青春映画が束になっても叶わない物語が数分の歌の中に詰まっていて、youtubeにある、彼女が歌いながら感極まって泣いてしまう動画を時折観て、いつも圧倒されていた。家族に事件があった年の紅白の「Respect the power of love」のパフォーマンスも素晴らしく、こちらも時々思い出して観てました。私のような、ひっそりとファン、という人もすごく多いんじゃないだろうか。
持つべきものは

伊丹十三記念館の「記念館だより」で、「タンポポ」がNYで上映される様子を追ったドキュメンタリーの存在を知り、観たい!って、しばらく前に日記に書いた。
https://cinemastudio28.tokyo/2017/08/20/
ちょうどこれを書いた頃、遠くから来た友達と会って伊丹十三の話になり、私は28で更新したばかりの記事方面のアプローチから、友達は星野源ファン方面のアプローチから伊丹十三記念館に行きたいね、という話になり、友達の口から、そういえばこういうドキュメンタリーがあって…と、まさに「タンポポ、ニューヨークへ行く」に話が及んだので、わ!なんで知ってるの!と、偶然に驚き。観たいけれど環境がなくて、と私が話したら、今日ポストを開けると、遠くの街から郵便で番組が届いていた。持つべきものは筆まめで親切な友。みんなで回覧して大事に観ます。ありがたや…。
友達の関心は、伊丹十三賞を星野源が受賞したこと。来館リポートも詳細に記念館サイトに載っていて、これが読みたくて記念館のHPにアクセスする人、とても多そう。スターって、すごい。
http://itami-kinenkan.jp/award/award09_report.html
あずささんの松山旅行記は後編を準備中。映画好きだけではなく、星野源さんの足跡を追いかけて松山を目指すファンの方にも、有用な情報がきっとあると思ってます。お楽しみに‥!
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