4月の現状

ご無沙汰しております。お元気ですか。
外に一歩足を踏み出せば、たちまち人と触れ合ってしまう都心暮らしですが、私は元気です。家族、同僚、近くの友人も遠くの友人も、知る限り陽性者も疑いの人もおらず、このまま誰も煩わうことなく、この特殊な日々を乗り切れたらいいな、と願っています。これを読んでくださっているどこかの街のあなたも、あなたの身近な人々も、ご無事でありますように。
全国のミニシアターを救うべく立ち上がったクラウドファウンディング、
https://motion-gallery.net/projects/minitheateraid
会見はDOMMUNEで聴いていたけれど、どのコースにするかちゃんと読んで検討しよう、と思ってる間に4月が終わるので、連休中に決めて支払いたいと思っています。
コースによってはリターンに含まれる「ミニシアター・エイド基金」特別ストリーミング配信サイト「サンクス・シアター」の作品群が魅力的で、気になりながらも見逃していたものが多い。濱口ファンとしては『何食わぬ顔(long version)』『親密さ』が含まれていることに!!!の気分。『親密さ』なんて4時間超えの映画だから、家に篭って何もやることがなーい期にぴったりすぎる。
という感じで日記もそろそろ復活していきますので、また遊びにきてください。素敵な連休になりますように。
<photo>東大本郷キャンパスの桜。開門時間であれば入り放題なので近隣住民の憩いの場だけれど、緊急事態宣言以降、出入り禁止になった。
春江水暖

Golden Penguin Award 2019に私が選んだ『春江水暖』は中国映画で、杭州郊外にある富陽という街が舞台。行ったことはないけれど、水辺にいかにも中国らしい寺があって綺麗な街だった。なんてことはない、中国に山ほどある、風光明媚な地方都市なのだろうけれど、綺麗な街だ!と思っている人が撮っている映画だった。
『パラサイト』でオスカーを撮ったポン・ジュノ監督の、この人はすごい「人たらし」なんだろうな!と各所への気遣いと映画愛に溢れたエモーショナルなスピーチが素晴らしく、とりわけスコセッシの言葉を引用した “The most personal is the most creative”、しみじみと良かった。『春江水暖』のグー・シャオガン監督に感じた、自分に集中してる!の印象も、まさにそれだった。監督の両親が富陽で営んでいたレストランが再開発の波に飲まれて閉店することになったエピソードを映画にすることを着想し、結果として『春江水暖』になったらしい。中国の「百度」で調べたところによると、意外にも大学での専攻は服飾設計(コスチュームデザイン)だったそうで、山水画や漢詩など伝統要素を現代に落とし込む衒いのない手さばきは、少し服飾の人っぽいなと思った。
映画についてほとんど情報がないけれど、フィルメックスのサイトに上映後のQ&Aも掲載されています。154分観終わった最後に「第1部完」って字幕が出て、会場が軽くどよめいていた。監督は穏やかな印象だけれど、時おり肝の据わった感も漂わせる人で、撮れるかわからない続きをさらっと匂わせるあたりも、静かに大胆。
https://filmex.jp/2019/program/competition/fc7
フィルメックスの市山ディレクターの熱意で東京の観客がこの映画に出会えたとのことで、市山ディレクター直々に字幕も担当されており、中国語→日本語の認識で観ていると、微かに翻訳が謎な箇所があり、??と思っていたら、Q&Aの場で見る限り、市山ディレクターは中国語を解していらっしゃらない様子だったので、中国語→英語字幕→日本語字幕と言語を跨ぐうちに、??の箇所が生まれたのかな、と思った。配給が決まったと小耳に挟んだけれど、『春江水暖』のタイトルのまま公開されるか不明なので、逃さないように情報を得ておきたい。
『春江水暖』は漢詩(蘇東坡「恵崇春江晩景」)の一部。春江水暖鴨先知。春の到来を、長江の水が暖かくなったことで、鴨が先に知る。
Golden Penguin Award 2019
https://cinemastudio28.tokyo/goldenpenguinaward_2019
写真は本日の不忍池。光が白くて、スワンボートは春がもう近いって私より知ってるはず。
川口

年明けから世界情勢に新型ウィルス、ざわざわすること続き。毎年1月2月はびっくりするぐらいエネルギーが低く、日常の通常運転にふらふらしているところ、緊迫度が増してゆくニュースをこまめにチェックして対策を考えなきゃならないなんて、心がよれよれになる。
観たい映画があるけれど、不特定多数が密室に数時間集う映画館はどうしても躊躇してしまう。空いてるのかな。しばらくNetflixなど配信で楽しむことにするけれど「しばらく」っていつまで続くんだろう。ワクチンが開発されて普及するまで?
マスクをして近所を歩いていたら、不動産屋の前にこんな情報が。川口アパートメント!前の東京オリンピックの年に建てられた高級レジデンス。川口松太郎(作家/川口浩のパパ!)が創設したアパートメントで、もちろん川口浩もかつて住んでいたとのことで、浩ファンの私としては俄然興味があり、過去に何度か賃貸・売買どちらも物件情報をリサーチしたこともあった。外から建物を凝視したことはあるけれど、管理が厳重で部外者は出入りできない。東京には入りたくても入れない場所があるんだなぁ…と見上げる種類のロマンです。
リサーチして断念したのは、交通の便が私としては良くないこと(車移動や自宅で仕事する人なら問題なし)、立地と広さのわりに売買価格は高くないけれど管理費が高いこと、セントラルヒーティングやランドリールームなど設備が独特で(施工当時のアメリカ流を取り入れたのか、ランドリールームは『ローズマリーの赤ちゃん』的空間を妄想)時間の融通の効かない会社員には住みこなすのが難しそうなこと、等が理由だった。
東京には素敵なヴィンテージマンションがいくつもあるけれど、写真を見る限り川口アパートメントの共有部分のデザインが最も好みなので、いつか中に入る機会を得て実物を見てみたい。
↓こちらに共有部分の写真数点あり。室内を現代風にリノベーションしすぎるのはもったいないな…。
https://www.vintage-mansion.tokyo/detail/51983/
<最近のこと>
根津神社に毎月お参りし、月次花御札を授かる計画、2月は梅。世界中の無病息災を真剣にお祈りした。明るい気持ちで春を迎えられますように。

松の内

『パラサイト』のポン・ジュノ監督と濱口竜介監督の対談記事を発見。
https://www.houyhnhnm.jp/feature/313802/
卓球台のある暗い部屋の記憶、そのまま映画になりそう。ポン・ジュノ監督による『寝ても覚めても』論、もっと知りたい。
〈最近のこと〉
なんとなく1月15日まで松の内、という感覚だったけれど、いつまで松の内か?には地域差があり、1月15日は関西に多い傾向と知った。自分のルーツを大切に、これからも1月15日派で推し進めたい。
初詣は1月12日(松の内!)、私にとっての氏神さま・根津神社へ。月次花御札(つきなみはなみふだ)という、家内の邪気を祓ってくれるという月替わりの御札を毎月いただきに行こうと長らく考えており、今年実行することに。その月々の花や植物が描かれた美しい御札で、1月は松。玄関に飾った。
2020

新年あけましておめでとうございます。
ついにオリンピック・イヤー到来。否応なしにカウントダウン・ムード高まる東京から今年もマイペースに28を更新できればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
2020年最初のお買い物は、かぎや政秋の益寿糖。いこさん連載『彼方からの(甘い)便り』の『猫が行方不明』の回で登場したお菓子で、 当時いこさんにお送りいただいて食べてみて、味も食感も気に入ったけれど百万遍まで買いに行くのはハードル高い…と考えていたところ、京都駅の土産物ゾーンで慎ましく静かに売られているのを発見。場所をちゃんと把握してないけれど、ハーベス京銘館だったかな。
https://www.gnavi.co.jp/kinmei/shop.html
一度食べて気に入ったならば、時折無性に益…益寿糖をくれ…(よれよれと手を伸ばしながら)って禁断症状が出る系のお菓子です。
いこさん連載『猫が行方不明』の回はこちら。懐かしい!
https://cinemastudio28.tokyo/happyhourfromkyoto_004
新年最初の日記がこんなライトめで良いのかな?と思いつつ、ま、いっか!と更新。今年は書く私は軽く書けて、読む方々はサクッと読めるよう、文字数上限決めて短く日記を書くつもり。新年の誓い。
ライブビューイング

11月某日、新宿ピカデリーにて。ライブビューイング初体験。開始前の注意事項として「極度のハイジャンプ」「連続してのジャンプ」などジャンプ系に配慮が求められていた。
観たのはM-1グランプリ準決勝。その日17時から東京のある会場で開催された準決勝を2時間遅れで全国の映画館で配信上映する。中継ではなく2時間遅れだけれど、結果(どのコンビが決勝に行くか)はライブビューイングの終了時間に合わせて発表、とライブビューイングの観客にも配慮されていた。
映画館に行く時間があまり取れなかったかわりに今年は、寝る前にYoutubeで漫才やコントの動画をよく観た。関西人なので、お笑いは空気のように必要で、リラックスできるのです。
準決勝ライブビューイングは今年が初めての試みで、全国でなんと1万人動員するらしい。映画館で配信を観るだけながら、チケットは3000円するので、さすがに吉本興業はお金の匂いがするところできっちり稼いでいくなぁ、と妙に感心。
初めてのライブビューイングは、巨大なお茶の間のようだった。ハイジャンプもジャンプもなかったけれど、炬燵に入って巨大なテレビ観てるみたい!大勢で!と、これまでにない新奇な感覚を得た。高校野球においてはBest8の試合を1日で全部観ることができる準々決勝という佳き日があるけれど、M-1準決勝もそれに似た、気になるコンビを一度に観られる佳き日で、来年もライブビューイングがあったら観に行こうと思う。吉本の思うツボ。
M-1について。「おもしろい」という十人十色の感覚に、十人十色の理由をもって順位がつけられる、その事実が面白くて、年に一度の大きな楽しみ。準決勝で初めて知るコンビも多かったけれど、私が好きだったコンビは優勝に絡みそうなインディアンス、ミルクボーイ。話題になりそうなのは、すゑひろがりず。それから自虐で笑いが取りにくい昨今、笑いってどういう方向に進化するのかなって考えていたけれど、ぺこぱというコンビの漫才は誰も傷つけない優しさがあって、笑いの世界は奥が深くて、思いもよらない可能性があるんだなぁ、と気持ちよく爆笑した。
Anna

亡くなったと知りアンナ・カリーナの映画の中で好きなものを考えたみたけれど、やっぱり『アルファヴィル』。ゴダールの中でも一番好き。どう見てもパリなのに、いやここは未来都市アルファヴィルであるぞと全篇に渡り主張する強引さがキュート。見立ての面白さ。アンナ・カリーナの美しさは、カラフルな他の映画より、モノクロ無表情のほうが際立っていた。黒いワンピースに白い襟、黒いコートにファー、そんな洋服を好きになったのはこの映画のせいと思う。モノクロで撮られているから、実際に何色かは知らないけれど。
写真はパリ…じゃなくて2019年東京のケーキ屋(美味しい)。漢字もひらがなも写っていないから、東京の景色もトリミングすれば1965年のパリって言い張れるかもしれない。東京タワー?いいえ、エッフェル塔です。
『アルファヴィル』は学生時代、みなみ会館で観たのが初見でした。ヌーヴェルヴァーグのみなさんの訃報に触れるたび、ゴダールは長寿だな、と思う。
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