Cinema memo : KANO
今年はお盆も仕事をしていたけれど、長らくお盆は休んでいた習慣の蓄積が「なるべく休みたい」の無意識を形成し、打ち合わせが入らなかった隙に午後から休みをもらって、ランチがてらビアホールでビールを飲んだ、の図。
甲子園決勝はリアルタイムで観られなかったけれど、今年は本当に楽しかったなぁ。些細なことまでニュースになった金足農業のエピソードを読むと、私の夏のノスタルジアも喚起された。高校の先生だった母は数年単位で県内のあちこちの学校を異動し、農業高校で働いていた時期の夏休み登校担当日(のような日。授業や行事はないけれど教師が持ち回りで登校し学校の実務をする日)、他に誰もいないから私も母の職場についていき、ビニールハウスの点検に付き合ったり、草むしりを手伝ったり、広いプールで浮かんだり。幼かった私に農業高校の校内はアミューズメントパークみたいだった。
農業高校が決勝に進むのは1931年、日本統治下だった台湾から出場した嘉義農林(嘉農)以来ということで、未見だった『KANO』は今こそ観るべきと思い出した。公開時の熱に煽られて映画館で観ることは確かに楽しいけれど、興味を持った時こそ映画を観る最適のタイミングで、複製芸術だからそれが可能、ということをこんな時に実感します。
睡著也好醒來也罷
去年、台北電影節(台北映画祭)に行ってから、ちょうど1年経ったらしく今年も台北電影節が開幕していた。
そして濱口竜介監督『寝ても覚めても』のアジア・プレミアがあったらしい。台北の人々、いいなぁ!カンヌのコンペではAsako I & IIのタイトルだったけれど、台北映画祭では『睡著也好醒來也罷 』と、『寝ても覚めても』のニュアンスが中国語でも採用されていた。
http://www.taipeiff.taipei/FilmCT.aspx?id=193#
そして映画祭のサイトを観ていると「国際新導演競賽」という新人監督のコンペティション、濱口監督が審査員として参加しているらしい。
http://www.taipeiff.taipei/intc-jury.aspx
去年、台北映画祭に行ってみた旅行記はリレー連載「Cinema on the planet」で書きました。台北、国内旅行感覚できっとまたすぐに行くだろう!と思っていたけれど、気がつけば1年経っていた。
メイン会場「中山堂」で侯孝賢を観た日のこと
http://cinemastudio28.tokyo/cinemaontheplanet_007_part1
映画にまつわる場所を求めて台北を彷徨った記録
http://cinemastudio28.tokyo/cinemaontheplanet_007_part2
Cinema memo : Chang Chen!
どこにもピントが合っていない新緑の写真がこちらです。
審査員の半数以上が女性という今年のカンヌ。好きな女優ばかりで眼福というのも、今年のカンヌの映像を観るのが楽しい理由。そして審査員には台湾から張震(チャン・チェン)!台湾からのカンヌ審査員選出はエドワード・ヤン、スー・チー、アン・リーに続く4人目なのだとか。みなさん選出も納得の知名度。
オフィシャルyoutubeに更新されていた、珍しく英語を喋る張震がこちら。張震、どの年代でも年齢相応に見え、そして美しさは変わらないのが素晴らしい。
南へ
GW、台北の原稿を書いて更新し、部屋の片付けに明け暮れていたら、旅の欲が高まった。熱が冷めないので、行きたい場所のこといろいろ調べはじめた。マイルの有効期限も迫っていることだし。
部屋の片付けと旅の欲が何の関係があるのかというと、ひたすら持ち物を処分しており、やっぱり自分は物質にはたいして興味がないから、お金は何かを買う、形あるものを手に入れるためではなく、旅のような記憶に残るけれど形には残らないものに使うほうが性格に合っている、と改めて思い知ったから。映画を好きなのも、道具の要る趣味ではないし、形に残らないからという理由もあると思う。
次は台南かな、と思っている。時間がとれるならフランスやポルトガル行きを妄想していたけれど、しばらく仕事が立て込んでいて長い休みは秋までは無理そうだから近場で。李安(アン・リー)も通ったという映画館に行ってみたいことと、去年観たドキュメンタリー『日曜日の散歩者』が素晴らしかったから。
続:台北
更新した台北旅行記、多くの方に楽しんでいただけているようで嬉しい。台北老店、ショップカードのデザインも素敵で、家のどこかにあると思うけれど、すぐ探し出せないので見つかったら書きます。
活字屋「日星鑄字行」でスタンプを作ったことは、日記でも詳しく書いています。活字を組み合わせて作った印鑑、日本円にして1000円もしなかったような…。干支の動物柄の活字もあったり、文字以外にもバリエーション豊かです。おそらく中国語のみで、日本語も英語も通じないと思うけれど、メモに欲しいもののイメージを書いて見せるだけで伝わると思います。下町っぽい路地にあるのも楽しい。
https://cinemastudio28.tokyo/2017/07/22/
そして、東京ではK’s Cinemaで特集上映「台湾巨匠傑作選2018」が始まっていて、6月半ばまで続くらしい。観たらまた行きたくなっちゃうなぁ。
http://www.ks-cinema.com/movie/taiwan2018/
エドワード・ヤン、『カップルズ』を久しく観ていないので、観たいけれど、なかなかかからないのは、また権利問題か何かなのかなぁ。
【本日更新】Cinema on the planet 007 Taipei Cinema Trip 後篇 台北電影散歩
本日更新しました。
映画にまつわる場所をめぐるリレー連載「Cinema on the planet」第7回は、私の台北旅行記。後篇は台北電影散歩。
旅の目的「台北電影節(映画祭)のメイン会場・中山堂で映画を観る」を早々に果たした後は、思いつきで街をうろうろ。映画祭のこと以外は何も調べてこなかったのが逆に功を奏したのか、興味関心にどこまでも忠実な行動の記録になりました。振り返ってみて、すべからく旅はこうでありたいな、と。写真豊富ですので、多くはスライド式で掲載しています。どの写真も、ぜひご覧になってくださいね。
夜市に台湾料理、ガイドブックに載りそうな観光名所も何ひとつ出てこない、ある映画好きの台北散歩、お楽しみいただければ幸いです。
http://www.cinemastudio28.tokyo
前篇「台北電影節(台北映画祭)」はこちら
http://cinemastudio28.tokyo/cinemaontheplanet_007_part1
台湾、人気の観光地なので頻繁に行く方も多いかと思います。登場する場所は28mapにマークしていますので、お役に立てば嬉しいです。
Cinema Studio 28 Tokyo Map (google my map)
Cinema memo : 楽日
鹿児島の港の近く。水族館の魚が一部、海の区切られた一角を泳いでいるゾーン。おさかな天国。
京都みなみ会館のさよなら興行のラインナップを遠く東京から眺め、蔡明亮監督『楽日』がかかったと知る。 台北郊外の映画館の営業最終日の物語。なんて素敵なチョイス!と遠く東京から感激したけれど、私、『楽日』、あらすじだけ知っているだけで未見なのだった。観なければリストの筆頭に追加。
原題は『不散』。
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