格言

6月からホン・サンス月間スタート。映画館にポスターが飾られ、チラシが置かれ、宣伝にも力を入れているのか、女性誌にホン・サンス&キム・ミニは噂のおしゃれカップル、4本はどれも愛についての映画で、ホン・サンスの映画から愛や人生を学びましょう的トーンで取り上げられている。名刺サイズのカードも裏返すと、このとおり。
なんというか、ホン・サンスの映画の魅力って、こんな耳障りだけ良い格言めいた何かの真逆にあるものだと思っているので、目にするたびに居心地が悪い。
この読み応えあるインタビューが好きで、
http://www.outsideintokyo.jp/j/interview/hongsangsoo/05.html
特に好きな箇所は、映画について
「我々がこういう風に生きれば幸福になれますよというメッセージが込められていると思うんです。でもよく考えてみると、私たちはそういう映画の中のメッセージを使っても、なかなか幸福になれないじゃないですか(笑)」
という部分です。愛の物語にいくら触れても、まるで愛の巧者になれないパラドクスこそ、ホン・サンスらしさというか…。
こんな風に宣伝されなくてもホン・サンスであればどんな映画でも観るので、私には宣伝効果がないとして、この宣伝で素敵な恋愛映画を観る気分で初めてホン・サンスに触れる人が、煙に巻かれてポカーンとするの、ちょっと観てみたいような。
1本目は『それから』。6/9より。
http://crest-inter.co.jp/sorekara/
入れ替え

楽しみな映画のチラシを飾るべく、年末に壁に設置したアクリルフレーム。ずっと『泳ぎすぎた夜』を飾っていたけれど、半年ぶりに入れ替え。『寝ても覚めても』にしました。部屋の内装に妙に馴染んでる…。
柴崎友香さんの原作は図書館で借りて返却したけれど、6月に増補版が発売されるそうなので、そちらは買って再読するつもり。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309416182/
Heaven is still far away

ベッドの上でmac book air theater!眠る前に観る濱口映画。贅沢。
濱口竜介監督の短篇『天国はまだ遠い』、間もなく無料公開が終わる。未見の方は是非。英語字幕つき。英題はHeaven is still far away.
岡部尚さん演じる男がカメラの前に座って、ふっと女子高生に切り替わる瞬間。監督はどこまでも『カメラの前で演じること』に興味がある人なんだなぁ。小川あんさんという女優さんは、また他の濱口映画でも観てみたい。目だけ別の生き物のような演技。フレームから外れる抱擁。

ふたりがベッドで、親亀子亀の姿勢で漫画を読むのが好きだった。
渇望


鹿児島空港、イームズのシェルチェア。使い込まれているところが良かった。椅子は道具。
もろもろの事情でむこう数ヶ月、先の予定を立てることが難しく、旅に出られなさそうなことが確定しつつある。台南も富士山リベンジもこの夏はおあずけか。目先の映画と、仕事をぐいぐい進捗させることを楽しみに(やけくそ)。
映画メモ。小津4K特集のビジュアルが素敵。原稿のために『秋日和』を再見するつもりだったけれど、ラインナップに入っていない。それ以外の小津を今は渇望してないから、チラシだけもらってこようかなぁ。
http://cinemakadokawa.jp/ozu4k-115/
空腹状態での食事が美味しいように、映画も観たいと渇望している時に観るのが一番美味しいと思う。ので、最近は特集上映も、今はその気分じゃない…と思えば見送り傾向。
ファーゴ

日曜の朝、早稲田松竹で。アメリカの田舎での犯罪を描くカントリー・マーダーケース特集、フランシス・マクドーマンド主演2本立て。最近めっきり早稲田松竹づいており、この日記も週刊早稲田松竹ニュースめいている…。
1本目は『ファーゴ』。1996年、コーエン兄弟。
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/2018/threebillboards.html
公開時に観たような観ていないような。冒頭、THIS IS A TRUE STORYと字幕が出るので実話だと思い込んでいたけれど、字幕も演出の一部で、『ファーゴ』はフィクションってようやく知った。それからファーゴは地名だけれど、ファーゴとその周辺で起こる物語で、むしろブレーナードという地名のほうがよく出てくる。コーエン兄弟が『ブレーナード』より『ファーゴ』のほうが面白そうな映画に思えるから、と決めたらしく、確かに覚えやすいし口にしやすい。wikipediaにより明かされる公開22年目の真実!自分の身に降りかからない限り、何が真実で何が嘘かなんて、わりとどうでもいいよな、と思ってるけれど、今これをやってしまうと、実話でもないのにおふざけが過ぎる!って言われたりするのかしらん。
『ファーゴ』は、ファーゴとその周辺(主にブレーナード)での、狂言誘拐だったはずがマヌケな主犯者、暴走する犯罪請負人により予期せずどんどん人が死んでゆく顛末と、事件を追う女性警察署長マージの物語。犯罪請負人の一人をスティーブ・ブシェミが演じており、「犯人の特徴は?」の問いかけに、やたら「顔が変」と言われ続け爆笑。犯罪を描くけれど、基本はコメディ。
そして年を重ねて観ると、マージを演じるフランシス・マクドーマンドの魅力が炸裂している。事件絡みでテレビに出ただけで夜中に電話かけてくる学生時代の同級生なんて、マージじゃなきゃ会わないけれど、マージは会って話を聞く女なんである。登場人物の誰もが、平穏な顔の下にうっすら狂気を抱えており、田舎の街特有の閉塞感も漂うけれど、マージが治安を守る以上、ファーゴとその周辺は安泰、と思わせる母性。マージが妊婦、という設定は母性の醸成に繋がるのかしらん。売春婦たちの事情聴取時のマージの相槌!会話のトーンの合わない人にどうしても相槌しなきゃいけない時に真似したい!マージが淡々と守る穏やかな家庭の様子が時折挿入されることで、最後の車中の台詞がぐっと生きてくる。
フランシス・マクドーマンド!盛り上がり、wikiを読み、軽く画像検索し、最近のメットガラでの装いの写真にたどり着き、ますます好きが加速。フォーマルな場でもメイクが薄いことまで魅力になるなんて、滅多にいないタイプの女優。
日比谷

行動と静止のバランスを著しく欠いた数ヶ月を過ごし、ようやく本調子に戻ってきた。まるで東京には早稲田松竹しか映画館がないような映画鑑賞行動をとっておったが、久しぶりに日比谷へ。と言っても、東京ミッドタウン日比谷の中のTOHOシネマズにはまだ足を踏み入れておらず、シャンテへ。
地下からシャンテへ抜けようとしたら、以前、ゴジラ像のあった合歓の広場の床面に設置されていた映画スターの手形は地下の壁面に移動していた。ドラちゃんも足元に見下ろしていたけれど、目線より高い位置に。トム・クルーズの横、偉大なる映画スター。
合歓の広場にあったゴジラ像はどこに?と思えば、TOHOシネマズ日比谷に移設され、シャンテ前の広場(日比谷ゴジラスクエアという名前になったらしい)には新・ゴジラ像が設置されたのだとか。新・ゴジラ像、待ち合わせに良いかもしれない。
https://eiga.com/news/20180322/9/
まだまだ新・日比谷の全貌を把握しておらず、困惑する日々は続きそう。
逃した映画を追いかけているうちに、新しい映画がどんどん封切られ、時間が足りない。ついでにシネスイッチ銀座まで歩き、今週土曜公開の『ファントム・スレッド』も早速、予約してきた。
天国はまだ遠い

日記が現実に追いついた。肌寒くて目が覚め、iPhoneを見たら、是枝裕和監督がパルムドールを受賞していた。ケイト・ブランシェットと並ぶ姿に興奮。
是枝監督の映画、キャスト次第で観たり観なかったりだけれど、安藤サクラに松岡茉優、これは観なきゃ。何年か前、フランス映画祭でウニー・ルコント監督『めぐりあう日』の回、入場しようと並んでいたら、隣に是枝監督がいらしたことがあった。お一人で観客として観にいらしていた。『めぐりあう日』は家族の物語で、その年の映画祭のラインナップでも、とりわけ是枝監督的な作風の映画だったので妙に印象に残っている。東京にいると是枝監督のトークを聞く機会も多いけれど、これは世界の映画好きに羨ましがられるような贅沢な環境なのかも。
濱口竜介監督『寝ても覚めても』は無冠だったけれど、公開が楽しみです。タイミングのいいことに、濱口監督の中編『天国はまだ遠い』が、こちらのサイトで5/24までの期間限定、無料で観られます。英語字幕つき。38分。
映画の紹介はこちらに。主演の岡部尚さん、濱口作品の常連俳優で、特に『PASSION』での彼が好き。
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