Cinema memo : 秋のエルメス
酷暑でシンプルな映画しか観られなかった夏の東京、これから上映される映画のメモばかり増えてゆくけれど、秋には、映画への集中力も取り戻せているかしら。
銀座の路地、新橋会館。5・6階の「稽古場」が気になる…。
9月10月、メゾンエルメスでのチネチッタ特集、どれも面白そう。ずいぶん前に観て、もはやマギー・チャンが出ていたという事実しか覚えていないオリヴィエ・アサイヤス『イルマ・ヴェップ』もかかる!
http://www.maisonhermes.jp/ginza/le-studio/archives/770026/
Cinema memo : afcc
春から停滞していた事柄が急に動き始め、9月上旬はワイズマン特集に通っている場合ではなくなった。ワイズマン特集と私の波長、合わないことが多くて悔しい…と思っていたら、10月、アテネフランセでもワイズマン特集があるらしい。こちらは行けるかな。
9月上旬のイメージフォーラムと、上映タイトルは重複していない。
アテネフランセ、9月下旬の韓国インディペンデント映画特集も面白そう。
http://www.athenee.net/culturalcenter/program/ko/koreaindependent.html
ロケ地
めいめい好きな食べ物を狙う空腹ペンギンズ。定形外送料が高くなったので、最近はクロネコヤマトの宅急便コンパクトで送ることが多い。小箱にギュッと隙間なく詰める作業が楽しいけれど、切手を組み合わせてベタベタ貼る機会が減って寂しいな。
ペンギン切手、たっくさん買い溜めしたので、切手ファイルの中で大量のペンギンが出動を待っている。
『ペンギン・ハイウェイ』、アニメの場合もロケ地と呼べばいいのか不明だけれど、奈良県生駒市界隈が描かれているらしい。
https://masamunenet.com/archives/916
原作の森見登美彦さんが生駒出身だからかな。ペンギンに加え奈良とくると、もはや私のための映画では…ありがとう…。
アオヤマくんが想いを寄せる「お姉さん」、来世があるとしたら、あの「お姉さん」に転生し、ペンギンの大群を自在に操りたい。号令かけるシーンは、映画至上屈指のペンギン名場面。
ペンギン・ハイウェイ
『ペンギン・ハイウェイ』は公開初日、TOHOシネマズ上野で。
小さな頃にあまり観なかったせいかアニメとの距離感は縮まる気配がないけれど、これからの私にとって、夏といえば?→『ペンギン・ハイウェイ』!と自動的に連想しそうなアニメとの出会いだった。酷暑の今年、どんどん暑くなる日本の夏にうんざりしながら、幼かった頃の夏…今より気温も数度低く、永遠に終わらなさそうな長い夏休みがあり、母が作って冷やした大量のみつ豆、お祭り、夏草の匂い…を思い出し、大人になった私は、もうあんな夏を過ごすことはないのだろう、とふと考えたことを思い出した。そんな映画だった。
そしてペンギン!これまで観たあらゆる映画の中で、最も大量のペンギンがスクリーンに溢れる。
お姉さんが投げたコーラの缶がペンギン化する実験!実験自体がもう魅力的、ボテッと地面に落ちたペンギンの姿が可愛い。私もコーラ缶投げてペンギンを生産したい。
あと、こういう普通の民家の庭を横切るペンギンの描写、私がしょっちゅうしている「もし日常にペンギンがいたら…」妄想の完全アニメ化って感じで、夢みたい!
そんなこんなで、ふぁぁぁぁぁ…ペンギン…たくさん…(うっとり)と、ペンギン熱にうかされた私に、友達が「映画どうだった?」と聞いたので、「もうもうペンギン大行進、ペンギン大集会、ペンギン大洪水、ペンギン大運動会映画で最高!」と答えたら、「……。」と困惑の表情をされたので、気をとりなおしてペンギンを頭の隅に追いやり、
「ペンギン以外の感想としては、上野の科学博物館で熱心にメモをとったり、夏休み子ども科学電話相談に電話をかけて理知的な口調で質問するような男の子・アオヤマくんが主人公で、アオヤマくんが想いを寄せるお姉さんがこの世の謎、わからなさ、憧れ、を一身に背負ったような存在で、しかも蒼井優ちゃんの声で絶品で、ひと夏の冒険の流れでこの世のふしぎに触れ、触れてしまったが故のほろ苦さも同時に味わい、夏の終わりにちょっとだけ大人びたアオヤマくんの姿に、小さい頃の夏ってこんなだったな…と遠い目になったところに宇多田ヒカルの主題歌が流れてエモの極み!エモの洪水!ペンギン大洪水!って映画」
と説明すると、急に態度が変わり「それはエモい!」と興味を持ったようだったので、最初からそう説明すべきだったのかもしれない。
NHKの宇多田ヒカルに密着した番組で、ちょうど主題歌「Good Night」が生まれる瞬間が映っており、「これは少年が年上の女性に恋したことを、大人になってから思い出している歌」と説明しながらレコーディングしていた。歌詞、ギリギリまで言葉が絞られているのに、『ペンギン・ハイウェイ』の世界がまるごと入っており、暗闇で最後の一行を聴き終わると映画は見事に着地した。鮮やかな技だった。
Cinema memo : KANO
今年はお盆も仕事をしていたけれど、長らくお盆は休んでいた習慣の蓄積が「なるべく休みたい」の無意識を形成し、打ち合わせが入らなかった隙に午後から休みをもらって、ランチがてらビアホールでビールを飲んだ、の図。
甲子園決勝はリアルタイムで観られなかったけれど、今年は本当に楽しかったなぁ。些細なことまでニュースになった金足農業のエピソードを読むと、私の夏のノスタルジアも喚起された。高校の先生だった母は数年単位で県内のあちこちの学校を異動し、農業高校で働いていた時期の夏休み登校担当日(のような日。授業や行事はないけれど教師が持ち回りで登校し学校の実務をする日)、他に誰もいないから私も母の職場についていき、ビニールハウスの点検に付き合ったり、草むしりを手伝ったり、広いプールで浮かんだり。幼かった私に農業高校の校内はアミューズメントパークみたいだった。
農業高校が決勝に進むのは1931年、日本統治下だった台湾から出場した嘉義農林(嘉農)以来ということで、未見だった『KANO』は今こそ観るべきと思い出した。公開時の熱に煽られて映画館で観ることは確かに楽しいけれど、興味を持った時こそ映画を観る最適のタイミングで、複製芸術だからそれが可能、ということをこんな時に実感します。
データ班
そのトピックについて話題にすることがないから、案外知らなかったその人の側面、というのは誰にでもあることで、私の場合まるで知られていないのは野球好き、という点だと思う。
母(高校の先生)が野球好きで、文化系部活の受け持ち(華道部とか書道部とか)のくせに己の趣味全開にして何故か野球部に深入りし、県大会の予選から球場に応援に行く人だったので、小さい頃からしょっちゅう球場に連れられて行った私も自然に野球好きになり、物心つくと友人と誘い合わせて高校野球の応援に甲子園にも行き、夏休みにふと「スコアのつけ方」的な実用書を買って習得しスコアをつけながら観戦していた時期もあった。親の影響は恐ろしい。
第100回大会の今年、猛暑ゆえ日中は家にいる時間が長いせいか、高校野球観戦する時間が増え、やっぱり面白いなぁ!と思う。タイミングがあえば、かつて甲子園に通った友人と遠隔でチャット実況しながら観ておる。準々決勝の土曜、どの試合も見応えがあり、冷蔵庫に何もないのにテレビ(スクリーン)の前を動けなくて困った。試合と試合の合間に八百屋に走って行き、走ってまたテレビの前に戻った。
大阪桐蔭の監督のインタビューで「データ班が相手チームのデータをしっかり集めてくれたおかげで勝てた」と、データ班が、データ班が、と何度も繰り返したので、もちろん映画『マネーボール』を思い出した。
とても熱中して観た映画で、まさにデータ班大活躍物語だけれど、データを分析し尽くして勝ち上がった先のほろ苦さにこそ野球の旨味がギュッと詰まっていた記憶があり、第100回大会が終わった頃、じっくり再見したい。ブラッド・ピット映画の中でも特に好きなのだけれど、ブラピというより映画というより、単に野球が好きなだけというのが理由だと思う。野球>ブラピ。
*これを書いている翌日が決勝。まさに映画のような好対照な対戦、もちろん仕事でリアルタイムで観戦できないけれど、ほんま、仕事してる場合ちゃうわ!
ペンギン充
この夏のアニメ『ペンギン・ハイウェイ』の宣伝で、舞台挨拶に本物のペンギンが登壇したり、
https://natalie.mu/comic/news/289515
始球式の応援に駆けつけたり、
https://natalie.mu/eiga/news/295559
ガチャピン&ムックと動画に登場したり、
あの手この手の宣伝で頻繁にペンギンが視界に入るので、なんて贅沢な夏!ペンギン充!と歓喜しているところです。
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