監視社会

シャンシャン、早く見に行きたい。早く見ないと、パンダはすぐにおっさんっぽくなってしまう。そんな焦りが植え付けられたのは、北京動物園で見たパンダが、あまりにおっさんぽかったからだと思う。大熊猫館。

ずっとこういう感じ、無脊椎動物のようにぐにゃぐにゃしていた。怠惰にもほどがある。ニュースで可愛いシャンシャンを見るたびに、子供っぽい動きでモフモフの時期はきっとあっという間に過ぎちゃうんだ…早く会いに行かないと…と心は焦るばかり。
一般公開開始に合わせて、シャンシャンの様子のライブ配信がスタートされ、師走の慌ただしさの格好の現実逃避先が1つ増えた。
http://www.ueno-panda-live.jp/ondemand.html
こういう映像をじっと見ていると、お前は見られているって気づいてないだろうけれど私は見ているぞ、という謎の背徳感が生まれ、先日フィルメックスで観た「とんぼの眼」という映画を思い出す。
http://filmex.net/2017/program/competition/fc06
中国では街のあちこちにある監視カメラの映像がネット公開され、誰でも閲覧できるようになったのだとか。そんな映像を素材として作られた映画。いよいよSFの世界が日常に、と思った。人民総シャンシャン化。
岩とガラス

これまで行った場所の中で、印象に残る場所best10に確実に入る、ヘルシンキにあるテンペリアウキオ教会。ここを目指していたわけでなく、ヘルシンキに着いたら夕方で寒く、気弱になって今日はもう宿の周りをちょっと散歩する程度の外出にしよう…ってしおしおしていたら、謎の巨大岩に遭遇し、それが教会だったという流れで出会った。有名だと知ったのは後から。

岩をくり抜き、内部が教会。ガラスから射し込む自然光。

祭壇もこんな感じ。ベルイマンの映画で寒々しい教会(「サラバンド」だったかな)が登場するのを見ると、北欧つながりの安直な連想だけれど、テンペリアウキオ教会内部のひんやりした空気を思い出す。

パイプオルガンもあります。気弱な感じで辿り着いたのに、この教会にさすがに興奮し、出口でその日の夜のパイプオルガンコンサートのチケットが売られていたので、迷わず買い、夜にまたコンサートを聴きに再訪したのだった。
そんなことを、週末、予定の過密さにムキー!という気分になり、メゾンエルメスに「エクス・マキナ」を観に行く現実逃避をしたのだけれど、ようやく観た「エクス・マキナ」は素晴らしく、一部はノルウェーの実在のホテルでロケで撮られたという事実に興味津々で調べてみたら、ヘルシンキのこの教会を思い出させる岩とガラスっぷりで興奮した。泊まってみたい…。
ホテルのサイトも完全にエクス・マキナの世界。
http://www.juvet.com/the-juvet-hotel/the-hotel/gallery
凝った建築で繰り広げられる愛の不毛、少しゴダール「軽蔑」も思い出した。「軽蔑」は建築眼福映画なので、スクリーンで観るに限る。
ドロイドたち

あまり俗世をうろついていないこの頃ながら、今日、日比谷駅の地下を歩いていたらスターウォーズのポスターが貼ってあったのでしばし凝視。考えてみれば聖地・日劇で観られるのも最後なのでは?できれば年内に、日劇で観ることとしたい。
私の楽しみといえば、ドロイドたちの活躍を観ることで、前作もひたすらBB-8が可愛いかった記憶が濃く残っており、物語を思い出せない。iPhoneケースがボロボロになったので買い換えることにして探してみたけれど、ドロイドものだと必ず3-CPOもセットでついてきてトリオ勢ぞろいというデザインばかり。3-CPOはさほど好きではない…R2-D2とBB-8は2頭身でお腹がずんぐりしてて可愛い(その可愛さポイントはペンギンと共通)。3-CPOには申し訳ないけれど彼抜きのデザインを探しに探し、R2-D2とBB-8が見つめ合っているものを執念で発見。
しばらくカードが入るレザーのケースを使っていたけれど、せっかくだからスターウォーズにウキウキしている間はドロイドケース復活させよう。
イギリスでのプレミアで王子たちにお辞儀するBB-8、今週観たあらゆる写真の中で可愛い大賞を贈りたい。
https://www.cinematoday.jp/news/N0096904
Cinema memo 12月、東京

今年があと2週間で終わるという事実、ピンとこない。
映画祭シーズンがフィルメックスで終わった後、市川準特集、海に浮かぶ映画館、聖なる夜の上映会をチェックしたら映画イベントも終わり、いよいよ年の瀬感が増してくるものだけれど、今年はずーっと予定が隙間なく詰まったのが続いたままで時間感覚に抑揚がない。
来年は生活をぐっと朝型にすることと、週に1日は完全に休む(PCやスマホからも離れる)を実行しようと思ってます。ぼーっとする時間が皆無だった今年の反省と今後の対策。
12月の残り、観られたらいいな、と希望的観測で考えているのは、メゾンエルメス「エクス・マキナ」と、以下。
・下北沢トリウッド「スラッカー」
お待ちの方も多い小栗さんの連載第2回、ただいま編集中。映画はリチャード・リンクレイター「スラッカー」が取り上げれます。DVDにもなっていないと思うけれど、特集上映で上映中。予習として是非に!
http://tollywood.jp/index.html
・早稲田松竹 愛は取り返しがつかない特集
何がって、クリスマスを挟む週に、愛は取り返しがつかない特集を企画する早稲田松竹の心意気よ。私はフィリップ・ガレル苦手組なのでガレルはパスし、「軽蔑」と「フェイシズ」を観るつもり。特に「フェイシズ」、マイ・ベスト・カサヴェテス!
http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/2017/godard_cass_garrel.html
・アップリンク 見逃した映画特集
毎年たくさん映画を見逃がすので、年末のこの特集を頼りにしています。映画賞ノミネート発表シーズンの昨今、今年ほとんど新作を観ていないことに唖然とした。見逃して途方に暮れていたサフディ兄弟「グッド・タイム」は、必ずやここで捕まえる!
http://www.uplink.co.jp/movie-tag/minogashita2017
こんな映画群を追いかけているうちに、大作を観るのが後回しになりがちだけれど、スターウォーズ新作も必ずや!拳を固めつつ、諸々の作業に戻ります…。
【本日更新】Cinema on the planet 006 聖なる夜の上映会

本日更新しました。
映画にまつわる場所を巡るリレー連載「Cinema on the planet」第6回は「聖なる夜の上映会」。東京の冬のとっておきの上映会の記憶。私が書きました。
連載「Cinema on the planet」は映画館や上映会、映画を見せてくれて、悦びを与えてくれる場所への、観客席からのラブレターのような連載になるのではないか…と、まだこのサイトを立ち上げる前から漠然と想像していました。今回この文章を書いてみて、やっぱりこれはラブレターなのだな、と確信。
本当に好きでした。本郷中央教会で映画を観られない東京の12月は、とても寂しい。
サイレント映画ピアニストの柳下美恵様に、原稿をご確認いただきました。お忙しい中ご確認いただき、改めて御礼申し上げます。ますますのご活躍、とても楽しみにしております。
クリスマスまであと10日。暖かい飲み物を準備して、お楽しみいただければ嬉しいです。
儚さ

カメラロールの写真を遡ることで、今年観た映画群を思い出そうとしたけれど、今年の映画初めは京都立誠シネマで濱口竜介監督「THE DEPTH」だったと写真が告げていて、立誠シネマももうないんだなぁとしみじみする。みなみ会館が閉館してしまうと、京都における映画的ノスタルジアがほぼ失われることとなり、私の愛の対象は、ずいぶん儚い。
立誠シネマの最後の上映企画の中に、ウルグアイ映画「映画よ、さようなら」が混じっており、あの映画は2016年bestの1本だったけれど、best5のうち4本までは日記に書いて、「映画よ、さようなら」についてだけ書き忘れていることを、忘れていない。
「映画よ、さようなら」はウルグアイのシネマテークが閉館することになり、長年勤め上げてきた男が閉館作業をし、葬り、新たな一歩を踏み出す物語。ひたすら観客に物語を見せることに黙々と従事してきた男が、その行為を失った時、映画の記憶が彼の背中をそっと押す。見せる側でも観る側でもあった男が、映画の主人公よろしく物語の中心になる。冒険映画の主人公のように、勇ましく一歩を踏み出すエネルギーを、映画が授けてくれる、という物語だった。あの映画を最後に選ぶ、立誠シネマよ。と、遠くから静かに感動しながらサイトを見ていました。
http://www.action-inc.co.jp/vida/
この映画の面白いところは、映画の中ではいかにも閉館しそうな、寂れた雰囲気が漂っているシネマテークは実在のウルグアイのシネマテークで、しかし実在のシネマテークは映写室もたくさんあって規模が大きく、プログラムも充実した賑わいのあるシネマテークであるらしい。賑わいのある場所を、寂れた場所に見立て、架空の物語の舞台にしてしまうカメラマジック。まさに映画!
しばらく連載などの更新は休眠したおりましたが、明日更新します。愛の対象の儚さについて。明日の夜、またお会いいたしましょう。
Film countdown

日曜、船の中で観たフレデリック・ワイズマン「ミサイル」は16mmフィルム上映で、2時間ほどの映画の間で3回フィルムチェンジがあった。上映前に館長が挨拶され、フィルムチェンジがある旨も説明された。この機会を楽しんでください、とお話しされた。
フィルムチェンジの間、フィルムの繋ぎ目部分?が映るのだけれど、こういう↓カウントダウンの後に続きが始まった。
反射的に、わぁ懐かしい!と思ったけれど、考えてみればフィルムチェンジのある上映なんて初体験だったはずだから、いったい何に懐かしみを感じているんでしょう。刷り込み?
そしてカウントダウンの前に一瞬映る、金髪ショートでちょっとツィギーのようなメイクの女性は何者なのだろうか。さすがに懐かしみは感じなかったけれど、謎は残った。
【about】
Mariko
Owner of Cinema Studio 28 Tokyo
・old blog
・memorandom
【search】
【archives】
【recent 28 posts】
- 1900s (3)
- 1910s (5)
- 1920s (10)
- 1930s (26)
- 1940s (18)
- 1950s (23)
- 1960s (58)
- 1970s (14)
- 1980s (40)
- 1990s (46)
- 2000s (37)
- 2010s (240)
- 2020s (28)
- Art (30)
- Beijing (6)
- Best Movies (5)
- Book (47)
- Cinema (2)
- Cinema award (17)
- Cinema book (58)
- Cinema event (99)
- Cinema goods (15)
- Cinema history (2)
- Cinema memo (127)
- Cinema Radio 28 (8)
- Cinema Studio 28 Tokyo (92)
- Cinema tote (1)
- Cinema Tote Project (1)
- Cinema trip (43)
- cinemaortokjyo (2)
- cinemaortokyo (100)
- Drama (3)
- Fashion (40)
- Food (65)
- France (15)
- Golden Penguiin Award (11)
- Hakodate (6)
- Hokkaido (3)
- HongKong (3)
- iPhone diary (1)
- journa (1)
- Journal (248)
- Kamakura (1)
- Kobe (1)
- Kyoto (18)
- Macau (2)
- memorandom (4)
- Movie theater (212)
- Music (43)
- Nara (15)
- Netflix (3)
- Osaka (2)
- Paris (13)
- Penguin (16)
- Sapporo (3)
- Singapore (1)
- Taiwan (47)
- TIFF (24)
- Tokyo (358)
- Tokyo Filmex (14)
- Weekly28 (10)
- Yakushima (3)
- Yamagata (11)
- YIDFF (6)
- Yokohama (5)
- Youtube (1)
